由緒ある“ハンターカブ”の称号

MACHINE:HONDA CT110 OWNER:Jiroさん

現行モデル、CT125ハンターカブの存在で広く知れ渡った“ハンターカブ”というネーミング。元々は北米仕様モデルのペットネームで、1963年にアップタイプマフラーを採用した頃から正式に採用(C100H/CA105T TRAIL55)。そして源流に当たる「CA100Tトレール50(61年)」が“元祖”として呼称されている。

このハンターカブが飛躍したのが60年代のCT90、そして後継として80年代に発売されたCT110だ。CT110は北米仕様のほか、オーストラリア(オセアニア仕様/郵政仕様)、そして日本仕様が存在し、仕向け地によって機能やディテールが異なる。大きなところでは可変ステムや副変速機(サブミッション)の有無だろう。とくに副変速機はCT50やモトラ、設計は異なるがシルクロード(CT250S)などに採用されたホンダ二輪で指折りの機能だ。

当時カブファミリーでありながらも他とは一線を画す軽快なスタイル、そして100㏄を超える排気量は新鮮に映ったに違いない。

今回紹介するこちらの車両はレアな日本仕様がベース。「日本仕様なのに希少なの?」と思われるだろうが、CT110の国内販売は1981年から2年足らずと期間が短く、当時の販売目標台数を見る限り日本での販売数は1万台強と思われる。北米では1986年頃まで、オーストラリア・ニュージーランド(ファーム仕様)では2012年頃まで販売されているのを考えればその希少性が良く分かる。2000年頃に逆輸入という形で一時期バイクショップが取り扱っていたがそれは基本的にオーストラリア仕様だ。

そんな背景もあり、オーナーは残せるところはできるだけそのまま大事に扱っているそう。これを踏まえ、今なおコアなファンを持つCT110の魅力を際立たせたカスタムマシンを見ていきたい。

スマートな色合いにカラーチェンジ!

ハンターカブと言えば鮮烈なレッドがイメージカラーだ。しかし、こちらはボディをシルバーマイカメタリックに自家塗装してイメチェン! さらに、マフラーは耐熱ブラックで仕上げて落ち着いた雰囲気に仕上げている。

ボディカラー以外、見た目で大きく違うのはフロントフェンダーも。一部北米仕様を除き、本来はダウン形状だがショート&アップスタイルに変更。シートは純正をあんこ抜きしている。本来はほぼフラット形状だがアメリカンライクな形状とタックロールの表皮によってカスタムのある雰囲気に。さらにダンロップK350(前後3.00-17)のブロックタイヤを履かせることでトレッキングスタイルを確立させている。オーナー(Jiroさん)は他にKLX250も所持しており、オフ車&荒地の走行はお手の物! サブ機にするならKLXと同じトレール系の小排気量車も選択肢に入るけれど、ハンターカブなら街乗りでもカジュアルに乗りまわせる。

HONDA CT110

HONDA CT110(1981)

トレッキングバイクの入門モデルとして開発。エンジンは、105cc4サイクル単気筒7.6psの横型エンジンを搭載。さらに、小型軽量な車体や自動遠心クラッチなどにより扱い易い設計とされた。また、スキッドプ レート、アップマフラー、大型リヤキャリア、大型タンクなど充分な装備が施され、使い易さの向上を図っている。

海外版のパンフレット(当時)

エンジンはノーマル+ブラック塗装

エンジンは基本的にノーマルとされ、シリンダーヘッドはブラックに塗装。燃料コックはオン/オフとプライマリーとで独立している。古い車両だけにいずれも燃料フィルターを追加してケアしている。なお年式や仕向け地によってホースの向き(取り付け位置)が異なる。こうした無骨な雰囲気は、当時のCT110エンジンだからこそ。

リヤキャリアは小型化

フロントには純正キャリアを備えて無骨なアイコンと積載力を高めるいっぽう、リヤキャリアはスーパーカブ用のものに入れ替えて小型化。大胆にチョップしたリヤフェンダーや小型ウインカーとの相乗効果で軽快なリヤビューを獲得している。

リヤの足周りは、100mmロングスイングアームを採用

基本はストリートユースのため社外製アルミスイングアームは100mmロングとして安定感を高める方向に。元々が前後17インチホイールで全長1900mmを超える大柄ボディだけに100mmロングでも間延び感はなく、絶妙なサイジングだ。

撮影したのはこのイベント

横浜市のホットドッグショップ「Green Nuts」の敷地内で定期的に開催されている125㏄以下限定のミーティングイベント。アメリカンな空間にはチョッパーやホットロッド系カスタムをはじめ、王道の4MINI改やUSDMライクなスクーター、昭和時代のコミューターまでジャンルレスのマシンが集う。隔月開催なので興味がある人はショップのWEBサイトをチェックしてみよう。

■グリーンナッツHP https://greennuts-yokohama.com/

【モトチャンプ編集部】