HEVの粘り強い走りは格別 悪路対応力も十分の頼もしさ

コンパクトハッチバックモデルのヤリスとともに今、販売絶好調なのがヤリスクロスだ。
エクステリア




ヤリスをベースにクロスオーバーモデル化されたものだが、ヤリスや同種のライバル車であるホンダ・フィットクロスターとはまったく異なるキャラの持ち主と言っていい。というのは、ヤリスとパワートレインやCVT、ホイールベースなどを共用しながら全幅1765㎜の3ナンバーボディが与えられるとともに、リヤオーバーハングを延長。アウトドアに不可欠な大きな荷物が積載可能な大容量で使い勝手の良い荷室を実現。さらに悪路走行で威力を発揮する最低地上高は170㎜を確保し、かなり本格的な4WD性能(特にガソリン車)さえもち合わせている。
乗降性


インテリアではインパネなどヤリスと大きく変わるところはなく、パッケージ的にはマツダCX-3に近い前席優先の仕立て。後席は格段の余裕こそないものの、前方見通し性の良さやアップライトで自然に座れるたっぷりサイズのシートによって窮屈感を感じさせない空間となる。ラゲッジの使い勝手も優秀だ。アジャスタブルデッキボード(「Z」のFFに標準装備)によって荷物に合わせて高さを2段階に調整でき、デッキボードを下段にセットすれば観葉植物など背の高い荷物や大型スーツケース2個、ゴルフバッグ2セットも積載可能。上段にセットすればデッキボードの下が床下収納になる。そのラゲッジにはハイブリッド車にメーカーオプションで非常時給電機能付きAC100V/1500Wも装備でき、アウトドアや停電時などで威力を発揮してくれる。
インストルメントパネル

パワートレインは3気筒エンジンを基本に1.5ℓ+CVT、1.5ℓエンジン+モーターのハイブリッド。ハイブリッドの「X」は最良燃費30.8㎞/ℓに達する低燃費車でもある。ガソリン車でも最良18.9㎞/ℓとなっている。そんなヤリスクロスは2026年2月に一部改良。新色ボディカラーの採用、一部外装色の変更とともに、10.5インチディスプレイオーディオPlusを「Z」「Z〝アドベンチャー〞」「G」に標準装備。寒冷地仕様を4WDに標準装備している。
居住性


さて、1.5ℓのガソリン車を走らせると、軽快感、全高、着座位置の高さを感じさせない水平感覚に徹したカーブ、レーンチェンジでのスムーズさ極まる走行性能が好ましい。ただし動力性能は穏やか。力強い加速を得ようとしてアクセルペダルを深く踏み込むと車内にエンジン音が充満。ドライブモードをスポーツにセットして活発に走らせようとするとけっこううるさいのが気になる。また、18インチタイヤ装着車の乗り心地は硬め。段差、路面の継ぎ目の乗り越えではそれなりのショックに見舞われる。乗り心地重視なら16インチタイヤ装着車を薦める。
うれしい装備






月間販売台数 6723台(25年11月~26年4月平均値)
現行型発表 20年8月(一部改良 26年2月)
WLTCモード燃費 30.8㎞/ℓ※「X(ハイブリッド)」のFF車

ラゲッジルーム


ハイブリッド車は、出足のモーター走行によるスムーズさ、静かさ、トルキーな動力性能の余裕、巡航時の粘り強いモーター走行に加え、18インチタイヤ装着車でもガソリン車比約50㎏の重量増による落ち着き感ある乗り心地の良さが魅力となっている。ちなみに、ヤリスクロスはレクサスLBXのベース車両でもあるのだ。


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