丸型ヘッドライトと曲線的なボディで個性を強調

SUZUKI ヴェルデ|1998年発売
1990年代後半は、ヤマハ・ビーノを筆頭に、ホンダ・ジュリオ、ホンダ・ジョルノクレアなど、レトロ調スクーターがひとつの人気カテゴリーになっていた。そんななか登場したスズキ・ヴェルデは、ラテン系デザインとカラーリングを採用。丸いヘッドライトや曲線を強調した前後のボディ、クローム調パーツなどを組み合わせ、個性的なスタイルへ仕上げられている。
車名の「VERDE」はイタリア語で「緑」の意味。発売当初に緑をイメージカラーとしていたことから名付けられた。
全長は1655mm、ホイールベースは1140mmとコンパクト。シート高も705mm(1998年モデル)で、丸みのあるボディから想像するより扱いやすいサイズに収められていた。ファッション性を前面に出しながら、毎日の足として使える原付として成立させていたのもヴェルデらしいところだ。
レッツ系エンジンだから良く走る
エンジンは、実績のあるレッツシリーズと共通。49cc空冷2ストローク単気筒エンジンは最高出力6.3ps/6500rpm、最大トルク0.71kgm/6000rpmを発揮した。
レトロな外観からはゆったり走るスクーターを想像しがちだが、中身は当時の2ストローク50ccらしいスペックを持っている。見た目を楽しむだけでなく、日常の移動で必要な性能や信頼性もしっかり確保する。このあたりは、既存のレッツシリーズをベースにした強みでもあった。
足周りは前後3.00-10タイヤを採用し、フロントサスペンションにはボトムリンク式を採用。こうした機構も、ヴェルデの見た目によく似合っている。
収納スペースもしっかり用意
ヴェルデはファッション性だけに振ったモデルではない。シート下には収納スペースを備え、スクーターとしての日常的な使いやすさも確保されていた。「収納スペースなどの実用性を十分に確保」したモデルと言える。
クラシックな見た目、グリーンを象徴色としたネーミング、そして実績あるレッツ譲りのメカニズム。レトロスクーターブームのなかでも、ヴェルデはスズキらしいアプローチを選んだ1台だった。
【SPECIFICATIONS】
総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:6.3ps/6500rpm
最大トルク:0.71kgm/6000rpm
全長×全幅×全高:1655×630×1010mm
ホイールベース:1140mm
重量:68kg(乾)
シート高:705mm
タイヤ:3.00-10・3.00-10
発売当時価格:18万7950円(税込)
※この記事は月刊モトチャンプ2025年12月号を基に加筆修正を行っています
【モトチャンプ編集部】