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2018 年9月29日(土) 決勝 ―ツインリンクもてぎ― 今年は1日繰り上げで台風を回避。「エコマイレッジ チャレンジ2018」

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空気抵抗を減らすボディ形状は定番のスタイル。チームによってはドライバー剥き出しのマシンもある。

●本田宗一郎杯 エコマイレッジ チャレンジ2018
第38回 全国大会
●9/29 ツインリンクもてぎ(スーパースピードウェイ)
●天候 曇り時々雨

PHOTO & REPORT●村岡力(MURAOKA Chikara)

使用する燃料は指定のガソリンで厳密に管理される。計測は量ではなく重さで行う。気温補正も含めてガソリンの比重から正確に算出される。

今年の優勝は中学生クラス809.152 km /ℓ、高校生クラス2,120.682km・ℓ

車検場の風景。厳しくチェックされるので、再車検となるエントラントも多い。
「1リットルのガソリンで何キロ走行できるか」をテーマとして1981年から始まった燃費競技大会。若者の車やバイク離れと言われている昨今、未来を築く人たちの自由な発想であらゆる可能性にチャレンジする「ものつくり」を通し、環境への意識を高めていただくというものである。

 本大会は全国からエントラントが集まり2日間で競技を行うものだが、今回は帰路の時間に台風24号の影響があるとのことで、無事に帰れるようにと29日一日で全ての競技を行うことへ変更された。当日は曇時々雨の天候だったが、全ての競技は無事に終了した。
 クラスは中学生クラスから高校生、一般、2人乗り、2輪車クラスなど7クラス。それぞれ素晴らしい記録をマークしているが、過去最高は 2011年に一般クラスから3644.869km/ ℓという凄い記録が達成されている。いずれは1ℓのガソリンで日本一周が可能になるかもしれない。

 さて今回は一日へと変更になったので、受付から車検、厳密に管理されるガソリン補給などをこなし、本コースでの練習走行はできぬまま、すぐ本番走行となる。慌ただしいなかエントラントは着々と準備を進めた。
 ピットでは、中学生クラスや高校生クラスの若者が一生懸命にマシンセッティングをしている姿が見られる。機械のことやエンジンのことなど、普通の授業ではやらないから、こうして実際の作業を通じて学んで行く。これは素晴らしい事だと思う。もちろん顧問の先生が居てアドバイスはする。先生がたくさん口出し?したチームの成績は良いらしい。ただ、それでは生徒達が育たない。実際に失敗を経験し、悔しい想いをし、自分で考えて対策する。これが将来に役立つ。もちろん競技として勝つことも大きな目標。難しい事柄だが、そのバランスの良いチームも確かに存在し台頭してくるのである。

自分たちで考え作業する。先生は最低限のアドバイス。
 スタートしてすぐにチェーンが外れる、エンジントラブルなども毎年必ず起きる。それでも一生懸命直して再スタートする姿には感動すら覚える。自分の小さい頃はこういう経験は出来なかったので羨ましい限り、その懸命な姿には涙が出そうになるほどだ。

 一般のクラスでは、ふんだんに予算が掛けられたマシンもあるが、私には手作り感満載の学生クラスが素晴らしい世界だと感じた。競技結果も大切だろうが、このエコチャレンジはそれだけではない。参加者の人生に大いに影響を与える経験が出来る素晴らしい競技なのだと思う。

走行はオーバルコースを使用。淡々と規定周回数をこなす。傾斜を活用して惰性を上手く使うのもコツのようだ。
カブ系エンジンが多い中、ドリーム50のDOHCエンジンを使用するチームも。
女性ドライバーが多いのもこの大会の特徴。体重が軽い方が燃費には有利に働くのだ。
ただし軽いだけではダメ。それ相応のドライビングテクニックが必要だ。どのラインを取るか、どこでエンジンカットするのか等、かなり頭を使う勝負でもある。
バイクの場合、ライダーは空気抵抗を少しでも減らすためにスタートからゴールまで伏せ続ける。戦いはとてもシビアだ。
各クラス上位3位までが表彰される。右側のインタビュアーは元ホンダワークスライダーの経験を持つ宮城光さんだ

<決勝結果>
■グループI (中学生クラス、エントリー台数23台) 入賞は3位まで
順位 ゼッケンNo チーム名 記録(km/ℓ)
1. 11 芝学園技術工作部2号車          809.152
2.   15    あきる野市立東中学校 チームB    648.958
3. 20 信大附属長野中Aperion           641.448
4. 12 東京都市大付属中高自動車部中学A   542.434
5. 6 篠ノ井西中Challenger         527.191
6. 19 信大附属長野中AirForce         478.568

■グループII(高校生クラス、エントリー台数145台)  入賞は6位まで
順位 ゼッケンNo チーム名 記録(km/ℓ)
1.   171 千葉県立下総高等学校自動車部B   2,120.682
2.   170    千葉県立下総高等学校自動車部A 2,080.874
3.   183 埼玉県立進修館高校 機械研究部B   1,625.856
4.   182     埼玉県立進修館高校 機械研究部A 1,537.695
5.   176 埼玉県立川口工業高校機械研究部A  1,503.566
6.   198     昭和第一学園自研チャレンジャーB 1,382.531

■グループIII(大学、短大、高専、専門学校生クラス、エントリー台数74台) 入賞は6位まで
順位 ゼッケンNo チーム名 記録(km/ℓ)
1. 311 八戸高専自動車工学部NP号Ⅳ     1,674.989
2. 347 鈴鹿高専エコカープロジェクトA   1,162.433
3.  332    Team淡青of有明高専    925.184
4. 308    ホンダテクニカルカレッジ関東  864.204
5. 320 関東工業自動車大学校        836.346
6. 304  埼玉自動車大学校エコラン部     780.661

■グループIV(一般クラス、エントリー台数41台) 入賞は6位まで
順位 ゼッケンNo チーム名 記録(km/ℓ)
1. 430 富士エコラン・チーム白糸   2,349.503
2. 414 走れ!三輪車        2,095.176
3. 418 TEAM POLARIS       1,822.709
4. 423 HF省エネ研究会      1,373.189
5. 413 Weekend Factory    1,314.000
6. 433 Team-TRUTH 1,276.850

■ニューチャレンジクラス(エントリー台数14台) 入賞は3位まで
順位 ゼッケンNo チーム名 記録(km/ℓ)
1. 514 PANJAVIDHYA        3,056.121 (タイ)
2. 505    栃木県立矢板TEAM高等学校OB  1,122.829
3. 509 I-MEGA        1,029.892(中国)
※ニューチャレンジクラスは、50cc以上150cc以下のHonda 4ストロークエンジンをベースとした
エンジンを搭載したオリジナル車両で参加できるクラス。学生、一般を問わず参加できます。

■2人乗りクラス(エントリー台数13台) 入賞は3位まで
順位 ゼッケンNo チーム名     記録(km/ℓ)
1.   612 栃木県立矢板高等学校 C    684.752
2.  611 富士エコラン・メッサーシュミット 643.304
3.   605 会津北嶺高等学校     391.813

■二輪車クラス(エントリー台数44台) 入賞は3位まで
順位 ゼッケンNo チーム名    記録(km/ℓ)
1. 724 Team濃青of有明高専       293.015
2. 716 Super CubS’+水戸藩       259.086
3. 704 Little Cubs  258.037

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