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逮捕と処罰は別問題。が、あまりにも説明が足りなさすぎる! 池袋死傷事故のドライバーは何でまだ逮捕されないの? 法律から紐解くその理由とは?【交通取締情報】[1/2]

  • 2019/05/22
  • 「東新宿交通取締情報局」
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4/19に、東京都豊島区東池袋で起こった、高齢者ドライバーによる悲惨な交通死傷事故。一時、滋賀県の保育園児殺傷事故や千葉県の傷害事故の陰に隠れてしまった感はあるが、ネット上ではいまだに逮捕されていないドライバー及び警察に対して疑惑の嵐が吹き荒れている。その根拠の真意は別にして、事件から1カ月が経った今、なぜ警察は逮捕→拘留という通常の手続きを踏まないのか、その理由を推測してみた。

なぜ、マスコミは不逮捕についての報道をしなかったのか?

 逮捕されなかった理由に関して、ネットなどで、まことしやかに囁かれている疑惑やその根拠は、以下の通りだ。

1.加害者が元通産省(現経済産業省)の役人であったため、政府や官僚から圧力がかかっているのではないか?
2. 1に加え、当該ドライバーは2015年に瑞宝重光章受章者を受勲しているいわゆる「上級国民」としての扱いを受けているのではないか?
3. 事実、「容疑者(被疑者)」であるはずの当該ドライバーを、マスコミは「さん」づけや元の役職名を付けて呼称している。

 まず、1と2だが、ただでさえ行政絡みのいろいろな疑惑が渦巻く昨今、もし事実だったとしても、少なくとも行政側が真相を明らかにすることはないし、〇〇砲等がすっぱ抜かない限り、公になることはまずないだろう。どんな国民も法の下では平等という大原則が、根底から覆ることになるからだ。

 3は、当該者をなんと呼ぶかは、各報道機関の判断によるものであり、決して警察が強要するものではない。ただし、現在、警察の捜査は任意で進められているものの、当該ドライバーが任意とはいえ、すでに取り調べを受けている以上、警察は当該ドライバーを「被疑者」として捜査していることは間違いない。つまり、逮捕されていないからといって「容疑者」と呼べない理由は何もないのに、なぜ「容疑者」と呼ばなかったのか、こっちの方が疑惑だったりする。

 それよりも、ほとんどの報道機関が、「逮捕されていない」理由や「容疑者と呼ばない」理由を明らかにしなかった方が問題だ。当該ドライバーが退院してようやく、「逮捕されない」理由に関して取り沙汰し始めたが、相変わらず、「容疑者」ではなく、「元院長」などと呼んでいる。そんな警察の動向のみを鵜呑みにした中途半端な報道が、ネット上での炎上の大きな要因になっているとも言えるのではないか? そんな気がしてならない。

 では、今回の問題を、順を追って検証してみよう。まずは、なぜ現行犯逮捕されなかったのか?、だ。

現行犯逮捕しなかった理由は、当該ドライバーが病院へ緊急搬送されたため!?

刑事訴訟法
第212条 現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者を現行犯人とする。
2 左の各号の一にあたる者が、罪を行い終つてから間がないと明らかに認められるときは、これを現行犯人とみなす。
一 犯人として追呼されているとき。
二 贓物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき。
三 身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。
四 誰何されて逃走しようとするとき。

 容疑がはっきりしているのに、なぜ事故現場で現行犯逮捕されなかったのかというと、上記の通り、当該ドライバーは第212条1項の要件は満たしてはいるものの、2項には該当していないということがあげられる。なぜなら、運転者自身も事故によって胸を強打し、救急車で病院に緊急搬送されたわけだから、「罪を行い終ってから間がない」ということと「誰何されて逃走しようとするとき」には当然、当てはまらない。また、証拠物のほとんどは現場に残されており、警察官が押収しているので、証拠隠滅の可能性も低いと判断されたはずだ。

 とはいえ、「ではなぜ、病院で逮捕しなかったのか?」という疑問は、当然、残るが、実は、警察は、わざと逮捕しなかった可能性が大きい。 

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