【毎日更新】気持ち良いエンジンの3台を選ぶ(大音安弘編):マツダ3 15S/BMW M240iクーペ/ジープ・ラングラー ルビコン 【気持ち良いエンジンならこの3台】これはFFのロードスター! ガンガン回し切れるマツダ3・SKYACTIV-G 1.5|大音安弘
- 2020/07/24
-
MotorFan編集部

マツダ3のエンジンと言えば、革新的燃焼技術SPCCIを採用したSKYACTIV-Xの搭載が話題を呼んだ。しかし、大音安弘さんが選んだのは、SKYACTIV-G1.5搭載車。スペックの数字に突出したものはないが、「FFのロードスター」と称したくなるほどの楽しさがあるという。
TEXT●大音安弘(OTO Yasuhiro)
1台目:マツダ3 ファストバック15Sツーリング【エンジン:P5-VPS|SKYACTIV-G1.5】
「平凡なスペックだが使い切る楽しさがある」

充実のエンジンラインアップの誇るマツダ3で、私がドハマりしたのが、最もベーシックな「SKYACTIV-G1.5」だ。
正直、スペックは平凡極まる。しかし、エンジンを使い切る楽しさがあるのだ。エンジンのレスポンスは良く、吹け上がりも抜群。エキゾーストノートも結構心地よい。他のマツダ3と比べて、鼻先も軽いので、コーナリングも軽快だ。このスペック故、タイトなワインディングでは、6ATだとマニュアルモードが必須。なんで1.5Lモデルだけ、パドルシフトレスなの?と強く思うが、6MTも用意されているので、そこは目を瞑る(笑)。しかも、エンジンをガンガン回しても、意外と燃費も良いのも美徳だ。
ドライブの後、ふと、あのクルマに似ていると思った。それはロードスター。軽快な身のこなし、使いきれるエンジンの楽しさは共通。実際、エンジンもチューンは異なるが、同じもの。個人的にはFFのロードスターと思っている。

2台目:BMW M240iクーペ【エンジン:B58B30A】
「まるでジキルとハイドのような2面性を持つ」

クルマ好きにグッとくるエンジンといえば、やはりBMWのシルキー6は外せない。
BMWの新生代直列エンジンは、モジュラー化により3気筒、4気筒、そして6気筒の3つで基本設計を共有するが、6気筒は伝統の味をしっかりと受け継ぐ。始動と共に重厚なエキゾーストノートを響かせるストレート6は、日常域での回転フィールは極めてスムースで上品だ。しかし、鞭を入れた瞬間、シャープな吹けあがりと共に、強烈な加速がドライバーを襲う。まるでジキルとハイドのような2面性を持つエンジンなのだ。それもそのはずで、たった1520rpmから最大トルク500Nmを発揮するのだから...。
同じ6気筒なら、Mシリーズ。しかも同じボディで、さらにMTも選べるM2が良いのではという意見もあるかもしれない。でもストレート6ならではの滑らかな味わい、何よりも魔性を秘めているのは、M240iのB58B30Aだと思う。クルマ自体の味も、一世代古いFRの2シリーズは、かつてのBMWらしさが強い。今のうちに乗っておきたいBMWの1台だ。

3台目:ジープ・ラングラー ルビコン【エンジン:G】
「ラングラーにはゆとりのあるV6が似合う」

正直、SUVはあまり興味ないのだが、ルビコンはめちゃめちゃ楽しかった。これは別にオフロードを走ったわけではなく、公道での話だ。
ラングラーのクロカンに相応しい堅牢なボディを支えるのは、2.0Lの直列4気筒DOHCターボと3.6のV6DOHCのふたつ。4気筒の評価も高いが、やはりアメ車感たっぷりのV6「G」エンジンが良い。600㏄もあるシリンダーは、やや大味感もあるが、ショートストロークなので、意外にもレスポンスは悪くない。ただルビコンは、舗装路には不利なマッド&テレインタイヤを履くため、飛ばしても楽しくないどころか、疲れる。だからこそ、ゆとりのあるV6が活きてくるのだ。クレバーな4気筒よりも冒険心を駆り立てくれるV6+オフロードタイヤの方が、アメ車らしい。
随分、中身は現代的になった新型だが、今なお、古き良きアメリカを感じさせる貴重な一台だと思う。

選者:大音安弘(おおと・やすひろ)
【近況報告】
在宅ワークの今、気分転換に退役を考えていた愛車の修理を自ら開始。メカに詳しい友達に思いっきり頼りながら(笑)、ネットで格安補修部品を探し、簡単な作業に挑戦。クルマいじりを楽しんでます♪
【プロフィール】
1980年生まれ、埼玉県出身。クルマ好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者に転身。現在は自動車ライターとして、軽自動車からスーパーカーまで幅広く取材する。自動車の「今」を分かりやすく伝えられように心がける。これまでの愛車は、国産・輸入車含めて全てMTのみというMT好き。
『気持ち良いエンジンならこの3台』は毎日更新です!
内燃機関は死なず! 世の中の流れは電動化だが、エンジンも絶えず進化を続けており、気持ちの良いエンジンを搭載したクルマを運転した時の快感は、なんとも言えないものだ。そこで本企画では「気持ち良いエンジンならこの3台」と題して、自動車評論家・業界関係者の方々に現行モデルの中から3台を、毎日選んでいただく。明日の更新もお楽しみに。(モーターファン.jp編集部より)
|
|

自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション

日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報

マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事

マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー

ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー

林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー

マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報

マツダ MAZDA3ファストバック
20S ブラックトーンエディション 4WD ナビ・地デジ・360度カメラ・レーダークルーズコント...
中古価格 281.8万円

マツダ MAZDA3ファストバック
XDプロアクティブ 純正SDナビ フルセグ Bluetooth 全方位カメラ 衝突軽減ブレーキ ...
中古価格 160.4万円

マツダ MAZDA3ファストバック
15Sツーリング スマートブレーキサポート マツダコネクトナビ 360°ビューモニター ETC B...
中古価格 213.4万円

マツダ MAZDA3ファストバック
15Sツーリング 純正 SDナビ/衝突安全装置/車線逸脱防止支援システム/パーキングアシスト バ...
中古価格 213.7万円

マツダ MAZDA3ファストバック
20Sプロアクティブ 禁煙車 360°セーフティパッケージ 8.8インチマツダコネクト ETC 純...
中古価格 214.9万円

マツダ MAZDA3ファストバック
XDツーリングセレクション ナビ ETC 前後ドラレコ 全方位モニター アドバンストキー Bカメ...
中古価格 242.8万円