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コロナからぼた餅? 警察庁がほぼ不可能と思われていた無理目な目標を達成しちゃうかも、というお話! 交通事故死者数を2,500人以下に減らすという目標が、コロナのおかげで達成可能に?【交通取締情報】

  • 2020/08/22
  • 「東新宿交通取締情報局」
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2016年、政府が第10次交通安全基本計画にて掲げた目標(2020年度までに交通事故死者数を2,500人以下に減らす)を受け、警察庁が死者数減少に向け、交通取り締まりの強化を図っていたことは周知の事実だが、ここ数年の減少率の推移を考えれば、達成はかなり難しいというのも事実だった。ところが!

死者数は前年比94%! 交通事故そのものは22%も減少中!

 上の表を見て欲しい。この8月に警察庁が発表した令和2年7月の「交通事故統計月報」によると、今年1月から7月までに交通事故で亡くなった人(ただし、事故後24時間以内に死亡した人のみ)は1,548名(221名/月)。昨年同期の1,647名(235名/月)に対して、6%の減少を見ている。ちなみに、昨年(令和元年)の年間死者数は3.215名。この減少率のまま年末まで推移するとしたら、予想される死者数は3,022人となり、残念ながら「2,500人」という目標には遠く及ばないということになる。

 ところが、昨年の8月から12月までの死者数を見てみると1,568名(約313名/月)と月当たりの死者数は1-7月比で約133%となり、それが今年の目標達成の難易度を上げてしまったということが見て取れる。つまり、今年、8-12月の増加率を抑え、年末まで月当たりの死者数を維持すれば、年間死者数は2,652人(221×12)と、なんと、もうちょっと頑張れば、目標達成は不可能ではないということになるのだ。

 ちなみに、今年の交通事故発生数(1-7月)は、前年比22%減! これは警察がいくらがんばっても達成される数字ではなく、明らかにコロナ禍による交通量の減少のおかげだ。ということは、未だにコロナ禍が収束の気配さえ見せない以上、少なくともこの数字の推移は、年末までは確実に続くだろう。となれば、死者数も自然に減少するのではないだろうか。それにしてもコロナのおかげで死者数が700人減る(前年比)というのは痛しかゆしなお話ではある。

 本当に目標とすべきところは「交通事故死者数ゼロ」なのだが、この国がクルマ優先&便利偏重の社会である以上、完全な自動運転が実現しない限り、夢のまた夢であることは間違いない。ただし、たかがクルマに人が殺されるなんて馬鹿げた話は、本来はあってはならないということを、全ドライバーに再認識してほしいものだ。

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