タイヤの空気圧チェックで転がり抵抗を減らす

省燃費タイヤに交換すれば、確実に転がり抵抗は低減できるが費用もかかる。もっとも簡単な燃費改善方法は定期的な空気圧の点検と補充だ。空気圧が不足した状態から適正な空気圧に戻してやるだけで、軽やかに前へ進む感覚が得られるはずだ。

クルマが走行する際には多くの抵抗が加わる。内部機構の摺動抵抗や発電抵抗のほか、クルマ自体に働く加速抵抗や転がり抵抗、勾配抵抗や空気抵抗などによるエネルギー損失がクルマの燃費効率を引き下げている。燃費を改善する方法の多くは、これらの抵抗損失を小さく抑える方法と言い換えてもよいだろう。

タイヤの転がり抵抗を減らすためのもっとも簡単かつ効果的な方法は、タイヤの空気圧を適切に保つことだ。タイヤの空気圧が不足すると路面との接地面積が必要以上に広がり、転がり抵抗が増大してエンジンに余計な負荷をかけることになる。

タイヤの空気圧は時間経過とともに自然と抜けていくため、定期的な点検と補充が必要だ。最低でも月に一度はガソリンスタンドなどで点検を行い、クルマごとに指定された空気圧になっているか確認するだけで空気圧低下による燃費悪化は抑えられる。

指定空気圧よりも高めに入れることでさらに燃費向上が見込める場合もあるが、過剰な充填はグリップ力の低下や偏摩耗などを招くため、高くとも指定空気圧の10%程度に留めたい。

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不要な荷物を下ろして加速抵抗を減らす

通勤や通学の際に、ゴルフバッグやキャンプ用品などといった不要な荷物を積んだまま走行すると、それだけで燃費が悪化する。シーン別に必要なものを大きなボックスなどに収納して、必要に応じて載せ替えるとよいだろう。

クルマが加速する際に生じる加速抵抗は、おもにクルマの総重量が影響している。クルマの軽量化は加速時のエネルギー損失抑制に極めて有効だ。

クルマから10kgの荷物を下ろすだけでも0.3%の燃費向上が見込める。20kg軽量化できればアクセルペダルの踏み込み量が明らかに少なくなるはずだ。クルマには極力必要なものだけを積むように心がけるだけで燃費はよくなる。

とくに停車状態からの発進加速は、クルマをその場に留めようとする静止慣性力が大きく働く。また坂道では車重が重いほど重力の影響も大きく働くため、抵抗に打ち勝つためにより大きなエネルギーが必要になる。

無用な急加速は避けるとともに、ストップ&ゴーが多い都市部や登坂路を運転する機会が多いほど積載したままの不要な荷物には注意を払いたい。

ムダな電装品の使用を控えて発電抵抗を減らす

節電もわずかではあるが確実に燃費に効く。ヘッドライトも大きめの電力を消費するため、厳密には夜よりも昼に移動した方が燃費は確実によくなる。車内電力の源は燃料であることを意識したい。

電装品の使用も燃費悪化の原因になりうる。車内電力は、エンジンの動力を受けたオルタネーターが発電しているため、それによって生じる発電抵抗はエンジン出力の損失を生み、燃費を悪化させる。

電装品のなかでもとくに燃費に関わるのはエアコンだ。エアコンはコンプレッサーを回すための機械負荷に加え、電動ファン作動による発電負荷も高い。長時間使用することになるうえ、オートエアコンの場合は設定温度を低くするほどコンプレッサーの稼働率が上がり燃料消費も増大する。そのため、暑い時期はエアコンの使い方次第で燃費も大きく変わってくる。

また、スマートフォンなどの充電や後付けの電装機器による小さな電力消費も、積み重なればオルタネーターの負担となることも覚えておきたい。

充電制御機能を備えたクルマは、バッテリー電圧が十分な時は発電を止めてエンジン負荷を減らす仕組みとなっており、電力消費が増えるとオルタネーターの稼働率が上がりエンジンの損失も増えるため、燃費も悪化しがちになる。

使用していないカーナビや後席モニターなど、電装品の電源をこまめに切れば、わずかではあるが確実に燃費は向上する。

ステアリングヒーターやシートヒーターも大きな消費電力を必要とするため、必要でなければ潔くスイッチをオフにしてしまおう。フォグランプやリアフォグランプが点きっぱなしになっていないかのチェックも大切だ。

洗車とアルミテープで高速走行時の空気抵抗を減らす

クルマに働く抵抗のなかで、もっとも直感的に理解しやすいのは空気抵抗だろう。アルミテープチューンは、カットする形状や貼り付ける位置によって効果が変わるそうだ。導電性アルミテープは1巻1500円程度で購入できる。色々な場所に貼って効果を試してみよう

空気抵抗はクルマの前面投影面積に比例して大きくなり、速度の2乗に比例して大きくなる。そのため高速道路では、一般道とは比べ物にならないほど抵抗が大きくなる。

前面投影面積を増大させるルーフキャリアやルーフボックスは大きな空気抵抗となるため、燃費を優先するなら外してしまいたい。とくに使用頻度が低い場合や高速道路を走行するならなおさらだ。

また、高速走行時はボディに付着した汚れによる空気抵抗も見逃せない。洗車による空気抵抗の低減は、速度域が低い一般道での効果は見込めないが、高速道路主体での長距離移動前に洗車をすれば燃費改善効果を最大化できる。

もうひとつ、空気抵抗低減のために試してみたいのがアルミテープチューンだ。クルマに帯電した静電気はボディ表面の空気の流れを乱す。アルミテープを介して静電気を空中へ放出し、空気抵抗低減や空力特性を改善させる手法がアルミテープチューンとなる。

方法は、導電性粘着剤を使用したアルミテープを小さくカットし、ガラスやバンパーなどの非金属パーツに貼り付けるだけだ。効果が体感できなければ剥がすだけで元通りになる。

以前ならオカルト扱いだったアルミテープチューンもトヨタの実証のおかげで理論根拠が明確になっている。もし効果があったなら、トヨタ純正部品のアルミテープを試してみるのもよいだろう。

トヨタは洗車後のボディに塗布することで静電気を除去し、クルマの周囲を流れる空気を整える「GRエアロスタビライジングコート」という商品も販売している。