“もう直せない”を覆す!
ハチロク再生パーツ最前線
経年劣化に加え、長年第一線で走り続けてきた個体も多いAE86。ボディには大小さまざまなダメージが蓄積しており、近年ではその価値が見直される一方で、コンディションを回復させるハードルは確実に高まっている。
最大の問題は、必要なパーツの欠品だ。とりわけボディパネルは再生の要でありながら入手困難なケースが多く、レストアの成否を左右する重要な要素となっている。

そうした状況を打破すべく立ち上げられたのが「レストアパーツ.com」。修復に必要なパネルをゼロから製作し、現存する車両を活かすことを目的としたプロジェクトである。
同ブランドが徹底しているのは品質へのこだわりだ。純正に匹敵する精度を追求しつつ、素材には耐腐食性に優れた現代の鋼板を採用。将来的な劣化も見据えた設計とすることで、長期にわたり維持可能な個体づくりを実現している。
「昨年のノスタルジック2デイズでは海外製のAE86ホワイトボディも展示しましたが、品質面で当社の基準を満たしていなかったため取り扱いを見送りました。その代わり、レストアに必要なボディパネルをすべて自社で製作し、今ある車体を活かすためのラインアップ強化を進めていく決意を新たにしました」と語るのは代表の井上さんだ。

ノスタルジック2デイズで展示されていたのは、Aピラーなど一部を除き、オリジナルパネルを活かした修復途中のボディ。主要骨格に未着手の部分も残るが、すでに約80%のパネルが新規製作品へと置き換えられている。

純正骨格を活かしているため、Aピラー付け根などサビによるダメージはあえて残した状態で展示。今後はこうした主要骨格部分のリペアパーツ開発も進めていく予定だ。

近日発売予定のアイテムには、フロアパネルやバルクヘッドなどが含まれる。ペダルブラケットのマウント部や強度確保のためのリブ形状など、細部に至るまで純正に準じた形状と精度が確保されている。


リヤ周りではフロアパネルやインナーパネルも開発が進行中。すでにトランクフロアは販売されており、これらが揃うことでフロア周りを一新することが可能となる。

さらに、スチールパネルだけでなく樹脂パーツの復刻・開発も展開。今回新たに用意されたのは樹脂製インナーフェンダーで、細部まで純正クオリティにこだわるユーザーにとっては見逃せないアイテムとなる。


ボディの印象を左右するドアモールも純正同様の仕様で復刻されており、外観のリフレッシュにも大きく貢献する。

2026年2月時点でのシャーシ関連パーツの復刻状況を見ると、すでに販売中または近日発売予定、あるいは開発中のパーツが明確に整理されている。3ドアトレノに関しては、復刻に不安がないレベルまで進んでいるという。今後は2ドアレビン向けのラインナップ拡充も視野に入れている。


AE86用パーツの充実で知られるレストアパーツ.comだが、他車種への展開も積極的だ。マツダ用ヒーターコアやS30Z用のワイパー、モール、オルタネーターなどをはじめ、S30Zやハコスカ向け外板パネルの取り扱いも拡大している。
今後、ハチロクのレストアに必要となる補機類のラインナップがさらに充実していくことは間違いないだろう。
●取材協力:レストアパーツ.com
【関連リンク】
レストアパーツ.com
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