お茶の一大生産地というと、静岡や鹿児島、京都などの名が挙がるが、東京からほど近い埼玉県狭山地域も古くからお茶の産地として知られていて、静岡茶、宇治茶と並んで日本三大茶に数えられる。そんな狭山地域で生産される狭山茶の生産地のひとつが入間市だ。狭山茶は春夏の2回茶摘みが行われ、一番茶は4月下旬から5月下旬、二番茶は6月下旬から7月中旬に摘採される。というわけで、茶畑を眺めて、新茶を楽しんでみようと入間市へと向かった。

一面の茶畑風景の中を走るのは想像以上に爽快
入間の茶畑の真っただ中をおよそ6km続く「茶どころ通り」が貫いている。混雑する国道16号線を外れて、圏央道青梅インターを通り過ぎてしばらく行った交差点を東に折れたところから茶どころ通りが始まる。周囲はいきなり茶畑だ。加治丘陵に緑豊かな風景を展開する茶畑は、開放感あふれる景観を作り出している。まるで美瑛の丘のよう…なんていうと大げさだが、実に爽快だ。ただしこの日は熱中症警戒アラートが発令された猛暑日。見晴らしが良いということは周囲に日影がないということでもある。暑さがつらい。


そんな茶畑の中を、茶どころ通りと交差してJR八高線が走っている。鉄オタとしては茶畑と電車のコラボレーションを見逃すわけにはいかない。スーパーカブを脇道へと導いて、茶畑の中を走る電車を眺められるポイントを探す。特等席を探してウロウロするのも、僕にとってのカブツーリングの喜びだ。コラボレーションポイントを見つけたところで、休憩&水分補給する。バイクで走っていると水分補給のタイミングが取りにくい。なので、こうした目的が多くあると休憩する口実になるので、水分補給もできて一石二鳥なのだ。
ポイントで待つこと数分で4両編成の八高線が走ってきた。時刻表を確認するまでもなかったのでラッキーである。希望としては、この区間もかつてのように非電化でディーゼル列車が走っていたり、D51がけん引する貨物列車が走っていればなお良かったのだが、まあそれは鉄オタのエゴだ。


茶どころ通りをのんびり走っていると、茶畑の中にポツンと木製の舞台のようなものがあった。調べてみると、茶畑テラス茶の輪という施設で、茶畑を眺めながら自由気ままなひとときを過ごすことができるらしい。ただし好き勝手に使っていいわけじゃなく、予約制の施設になっているとのこと。
茶どころ通りといちょう通りの交差点の角に「北狭山茶場碑入り道」という道標が立っている。なんでも石碑の高さは4.1mで日本一の高さを誇っているんだそうだ。しかもこの石碑はギネス記録にも登録されているというのだから驚きである。
道標の近くに入間市茶業公園という見晴らし台もある小さな公園があった。行ってみると、古墳のような小山でおよそ公園らしくない。茶畑の中の未舗装路を少し入っていきカブを止め、簡易な階段を上って展望台でひと休み。茶畑の見晴らす眺めはなかなかいい。幸いなことに風も抜けてくれていたので、火照った体に心地よかった。






茶畑を眺めたら、お茶が飲みたくなった。新茶が飲めるところはないかと探してみたところ、国道16号線を境に東側の狭山丘陵の麓に「十立葉」という和カフェがあった。できて1年半ほどだというカフェは、農地と住宅が混在する中にあった。大きな暖簾を外装の一部にあしらったモダンなカフェで、さやまかおりの冷茶を口に運びながら、ゆったりとした時間を過ごした。スイーツメニューも豊富だったので、その中からおはぎセットを注文。中庭の百日紅の花を眺めながら、和の雰囲気にどっぷりとつかったのである。



茶畑めぐりという一風変わったゆるカブツーリングだったが、想像以上に充実したひとときを過ごすことができた。 走行距離:75km 給油量:1.17L 燃費は約64km/Lだった。かかった費用は、飲食代とガソリン代を合わせて1200円ほどだった。
夏ツーリングのウエアはやはりメッシュ素材が快適
夏の猛暑はライダーにとって過酷だ。今回のツーリングでも33℃の真夏日だった。なのでウエアにはメッシュ素材のものを着用していった。
具体的には、アンダーシャツには吸汗・速乾のドライTシャツを選び、上にフルメッシュのショートジャケットを、パンツはハーフメッシュのストレッチデニムパンツを着用した。そしてグローブのメッシュタイプを使用した。こうしたメッシュ素材のウエアは風を通してくれるので汗によるべたつきが少なくすむのがメリット。猛暑が予想される今夏のツーリングにも活躍しそうだ。



