第12回 猛暑対策展(第1回 におい対策展も同時開催)

開催日:2026年7月15日~17日/開催場所:東京ビッグサイト/主催:一般社団法人 日本能率協会(JMA)

東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「第12回 猛暑対策展(第1回 におい対策展も同時開催)」は、猛暑対策関連ビジネスの活性化を目的とした“体感型”の専門展示会。

今回の出店者数は過去最高の189社/376ブース。仕事やアウトドア、レジャーはもちろん、真夏のライダーにも役立つ、最新のグッズやアイテムが集結した。

優れた放射冷却特性を持つ新素材「SPACECOOL(スペースクール)」とは?

写真左)スペースクールを屋根部分に設置したところ 写真右)スペースクールのシート素材

「旭洋(きょくよう)株式会社」は東京都中央区日本橋に本社を構える紙とパッケージのエキスパートカンパニー。正規販売店として旭洋が取り扱う「SPACECOOL(スペースクール/以下、スペースクール)」は、世界最高レベルの放射冷却性能を誇る、世界中の企業や団体が注目する新素材。

スペースクールという新素材は、国内の「SPACECOOL株式会社」が開発・販売。同社は大阪ガスに勤務していた現・代表取締役CEOの末光 真大氏が、放射冷却技術の事業化を目指して2017年に立ち上げ。マグネットシート形状のスペースクールを開発し、2023年7月に販売を開始した。

スペースクールは機能が異なる薄いフィルムを何層も組み合わせた、世界最高レベルの冷却効果を体感できる、高性能・高耐久のしなやかな薄型の光学フィルム。太陽光と大気からの熱をブロックして宇宙へ放射させることで、素材の表面温度を外気温よりも2~6℃低下させる。

近年はパートナー会社「日本ワイドクロス」とともに、スペースクールを折板屋根に簡易施工できる“スペースクール・ルーフシェード”という工法を開発・発売。現在も各企業や団体のニーズに沿った、新たな活用方法を日進月歩で探索中だ。

写真上はスペースクール素材なし(左側)・スペースクール素材でカバー(右側)した金属屋根を、それぞれ同位置にてハロゲンランプで加熱照射し、温度を測定中。スペースクール素材なしは70.3℃、スペースクール素材ありは33.2℃。

世界の暑熱課題に挑む放射冷却素材「SPACECOOL」開発秘話 https://spacecool.jp/blog/20260212-2/

「SPACECOOL(スペースクール)」が活用する“放射冷却”って何? 革新的と言われる理由は?

“放射冷却”とは、地表面からの熱が、宇宙空間へ放出されて冷える現象。放射冷却を発生させるためには、「大気の窓」と呼ばれる宇宙空間へ抜ける、限られた波長域で熱を放射させる必要がある。

晴れた夜が冷え込むのは、日射がなく、熱が地球から宇宙へ放出され続けているため。逆に、昼間は地球から出ていく熱よりも、日射による入熱のほうが多いため、地面は温められる。

スペースクールは太陽光からの熱をブロックし、熱吸収を抑えるだけでなく、宇宙へ熱を放射することで熱を捨て、ゼロエネルギーで外気より低温にする、これまでにない革新的で画期的な素材。

放射冷却の原理を利用し、世界最高レベルの冷却性能を達成したスペースクールは、快適性向上、安全性向上、地球温暖化の緩和など、現在様々な用途や分野に応用・活用されている。

「SPACECOOL(スペースクール)」の利用例(一部紹介)

サーモグラフィーを使った表面温度比較。写真左側)スペースクール非採用の分電盤  写真右側)スペースクール採用の分電盤  非採用の分電盤に対し、採用の分電盤内部の温度上昇は最大10℃低減。

これまでのスペースクールの利用例&効果としては、

・日傘では最高水準となる、遮熱率80%の日傘「SPACECOOLファブリック Type2」の生地に採用

・バッグ内の持ち物を直射日光の熱から守る「master-piece」のバッグ素材に採用

・印刷工場の屋根にスペースクールを設置。印刷に使用する溶剤の揮発を抑制するために導入したところ、空調が届かない事業所2階の室温を約10℃低下させることができた

・東京都交通局・品川自動車営業所の屋根などにスペースクールを設置したところ、夏季使用の電力量が平均約7.8%ダウン。なお年間空調削減額は約670万円/1年。投資回収期待年数は約7.6年と試算

・株式会社竹中工務店、セイリツ工業株式会社、大阪ガス株式会社と共同で開発した、スペースクールを標準搭載した分電盤(写真上)。実証試験では、従来の分電盤に対して盤内の温度上昇を最大10℃低減したことを確認。電子機器の寿命延長や、冷却用空調機の使用電力削減による省エネ効果が見込める

「SPACECOOL(スペースクール)」の利用例と効果 https://spacecool.jp/product/

筆者が期待する「SPACECOOL(スペースクール)」の利用案

スペースクールは上記の通り、日傘やバッグなどの布系製品の素材として。また屋根や分電盤などの金属ケースに導入。すでに開発中かもしれないが、素人の筆者が考える、スペースクールを使った製品。また使い道としては、

・真夏の日差しで高温になるバイクやスクーターのボディ。またバイク用ヘルメット

・バイク用メッシュジャケットなどのウエア。またグローブやシューズ

・真夏に超高温になるクルマのボディや内装

・マンションや団地など集合住宅の屋根や外壁(特に日当たりの良い最上階の角部屋はクーラーの効きが悪い)

などなど。皆さんはどんな製品やアイテムに、スペースクールの導入を期待する?

写真上はスペースクール素材を導入した帽子。放射冷却の原理で熱を宇宙に放出するこの帽子は、太陽光反射率&紫外線放射率95%という優れた数値を達成。