2本指だったブレーキが、いつの間にか4本指に!?

ブレーキフルード、いつ交換したか覚えていますか? 筆者Sは……覚えていません(笑)。

近年、愛車のヤマハ・ブロンコは、キャンプへ出かけた際の林道散策用として使うことが中心でした。ところが最近はバイク通勤用として復活。往復約65kmを走る日々が続いています。やっぱりバイクって、乗る機会が増えると細かな変化にも気づくもの。ある日、フロントブレーキのタッチに変化が。

最初は2本指で普通に掛けていたブレーキが、日を追うごとにブレーキレバーが入っていく(グリップ側へ近づく)ではありませんか。最初は「気のせいかな?エアが入るような転倒もしていないし」と思ったけれど、レバーが入る感触が深くなり、しまいには4本指で握っても「ちょっと心細いな……」と感じるようになってきたのです。マスターシリンダーのブーツを外したり、バンジョー部分などを見てもブレーキフルードが漏れているような形跡はなさそうです。

そこで、ふと思った。「そういえば……ブレーキフルード、替えてないな?」。1年前だったか、2年前だったか、それすらハッキリしない。ほとんど乗っていなかったから大丈夫……なんて気分でいたけれど、ブレーキフルードの劣化なのかも?というわけで、まずはブレーキフルードを交換してみることに。

以前はキャンプのお供として、林道散策に使うことが多かったブロンコ。たいしたメンテナンスもしていませんが良く走ってくれます。最近は通勤マシンとして出番が増えました。

ブレーキレバーを握ると、写真のようにレバーがグリップ側へ近づくように(レバーが入る)。ここまで握ってもフロントタイヤがロックしない?から不安なのです。

フタを開けてみたら、思ったより汚れていた

まずはマスターシリンダーの点検窓をのぞいてみる。真っ黒というほどではないけれど、新品のブレーキフルードを知っている身からすると、濁っているしレイとは言い難い。そこで、プラスドライバーを使ってフタを開けてみると……「おお、思ったより汚れてるな」。窓越しに見るより、こちらのほうが分かりやすい。

ブレーキフルードは時間の経過とともに水分を取り込みやすく、状態が悪くなれば本来の性能を発揮しにくくなることもある。走行距離が少なくても、メーカー指定の交換時期を確認して定期的に見ておきたいところだ。……なんて少し真面目なことを書いてみたけれど、今回の筆者Sは「最後に替えた時期を覚えていない」時点で説得力なし(笑)。せっかく開けたので、交換してしまいます。

窓から見ても、なんとなく色が濃くて濁ってる?こういうのを見ると「最後に替えたのいつだっけ?」が急に気になってくる。

フタを開けて確認すると、思っていた以上に汚れていた。これは交換しておきたいところ。

今回使用したのはヤマハ純正ブレーキフルード。車両指定に合った規格(DOT-4等)のものを用意する。

10年以上使っているチューブ+缶コーヒー缶で交換開始

用意するのは新しいブレーキフルードと8mmレンチ、それからブリーダーにつなぐシリコンチューブ。このチューブ、たしかホームセンターで買ったものなんだけど、気がつけば10年以上使っている。さらに、その先につなぐ廃フルード受けは缶コーヒーの空き缶。過去にはワンウェイバルブを途中に挟んだり、専用品を使ったこともあるけれど(便利でした)、現在はこのスタイルに落ち着いています。

ブリーダーへチューブを差し、新しいブレーキフルードをリザーバータンクへ補充。ブレーキレバーを操作しながらブリーダーを開閉して、古いフルードを排出していく。このとき、リザーバータンク内を空にしないよう液面を確認しながら新品を足し、出てくるフルードがキレイになるまで作業を続けた。今回は整備ハウツーではなく、あくまで筆者Sの作業記録なので細かな手順説明はこのくらいで。

そして作業を終え、ブレーキレバーを握ってみる。「おっ、タッチが復活した!」。交換前はグリップ側へ近づいていたレバーに、グググッとしっかりした手応えが戻ってきた。もちろん、ブレーキが甘くなる原因はフルードだけとは限らない。あれから100kmほど乗りましたがいまのところ大丈夫そう。ただしばらくは注意深く走って様子を見ることにします。

ブリーダーへチューブを接続して古いブレーキフルードを排出。レバーを握ったままレンチを緩めて、ブレーキフルードが出てきたらレンチを締めてレバーを数回ニギニギの繰り返し。そしてときどきマスターシリンダーへ新しいブレーキフルードを補充する。上を見たり下を見たりと一人だとせわしない作業なんですよね。

チューブの先には空き缶。見た目は完全にDIYだけれど、筆者Sにとってはおなじみの組み合わせ。作業中に空き缶が倒れないよう、水を少し入れて重さを出すのがコツ。

交換後はレバーのタッチがしっかり復活。握った瞬間の「あ、戻った!」はちょっとうれしい。

ひとつ直すと、別のところも気になってくる?

最後にマスターシリンダーのフタを戻し、周囲に付着した可能性のあるブレーキフルードを水でしっかり洗い流す。ブレーキフルードは塗装面などを傷めるので、このあたりは忘れずに。その後、慎重にブレーキの効きやレバータッチを確認。ちゃんと止まる。よしよし。当たり前だけれど、ブレーキが普通に効く安心感ってやっぱり大きい。

そして作業しながら思い出した。「そういえば、アシで乗ってる125ccスクーターは前後ディスクだったな……」。あっちのブレーキフルード、最後に替えたのいつだっけ? メンテナンスって不思議なもので、ひとつ手を付けると次々に気になるところが出てくる。ブロンコのブレーキがきっかけで、またひとつ宿題が増えた休日なのでした。

新品のブレーキフルードへ入れ替えて作業完了。

※「サンタのバイク整備ノート」は、筆者Sが自身の愛車で行った日常メンテナンスを紹介する整備日記です。プロによる整備指南ではありません。ブレーキは安全に直結する重要な装置のため、作業方法に自信がない場合は販売店や整備店へご相談を。

【モトチャンプ編集部】