Q. 信号待ちでスマホを見るのも違反? ホルダーに固定したナビなら大丈夫?

投稿者:東京都/スマホナビ派さん

2026年の秋の全国交通安全運動は9月21日から30日まで。今年は警察庁が「全国重点」のひとつとして、「夕暮れ時の早めのライト点灯と飲酒運転や『ながらスマホ』の根絶」を掲げている。ここでいう全国重点とは、全国どこでも共通して特に注意を呼びかけるテーマのこと。いっぽう各都道府県では、地域の事故実態に応じた「地域重点」もある。

ちなみに「ながらスマホ」は法律上の違反名ではなく、運転しながらスマートフォンを使用する行為を指す一般的な呼び方。罰則の説明では「携帯電話使用等(保持)」「携帯電話使用等(交通の危険)」という正式な区分が登場する。この記事でも、一般的な行為を説明するときは「ながらスマホ」、罰則や違反区分を説明するときは正式名称を使い分ける。

では、バイクではどこからアウトなのか?

先に結論を言うと、走行中にスマートフォンを手に持って通話したり、画面を見続けたりするのはNG(まあこれは分かる)。さらに、スマホホルダーに固定していても安心ではない(そうなの?)。手に持っていなくても、走行中にスマホやナビの画面を注視する行為は禁止されているんだ。
道路交通法第71条第5号の5では、自動車や原付を運転する際、停止しているときを除き、手で保持する必要のある携帯電話を通話に使用したり、車内・車体に持ち込まれた画像表示装置を注視したりしないよう定めている。

要するに、「手に持たなければ何をしてもOK」ではないんです。

ホルダー固定でも“見続けたらアウト”! ナビ確認も要注意

バイク乗りにとって悩ましいのがスマホナビ。ハンドル周りへスマートフォンを固定している人は多いけど、固定してあること自体と、走行中に画面を注視することは別の話だ。

警察庁も、運転しながらスマートフォン等の画面を注視することや、カーナビゲーション装置等を注視することは、周囲の危険を発見できなくなる極めて危険な行為として注意を呼びかけている。つまりホルダー付きスマホでも、走行中に地図をじーっと見たり、目的地を検索したり、拡大・縮小などの操作を始めたりするのは避けたい。

「じゃあ一瞬見るのは何秒まで?」と思うかもしれないけれど、法律に「○秒ならセーフ」といった基準があるわけではない。だから“何秒までなら大丈夫”という考え方はしないほうがいい。

バイクの場合は前方から視線を外すだけでなく、片手でスマホを操作すればクルマ以上にハンドル操作にも影響する。ナビを使うなら出発前に目的地を設定し、走行中は音声案内を中心に使う。ルートを変更したくなったら、安全な場所へ停車してから操作する。これなら走行中の“ながら操作”にもならず安心だ。

そしてデータを見ると、“ちょっとくらい見ても”とは言いにくい。警察庁によると、2025年中の携帯電話等使用による死亡・重傷事故は148件で、2021年以降増加傾向。携帯電話等を使用していた場合の死亡事故率は、使用していない場合の約3.4倍だった。また、死亡・重傷事故の人的要因では前方不注意が約9割を占めている。なお、この統計は第1当事者が一般原付以上の事故を集計したもので、バイクだけの数字ではない。

信号待ちは? 条文には「停止しているときを除く」とあるけれど……

バイク乗りに限らず、ココが一番気になるところだと思う。

道路交通法の条文には、携帯電話等の使用禁止について「当該自動車等が停止しているときを除き」と明記されている。したがって、赤信号などで車両が完全に停止している状態は、この携帯電話使用等の規定からは除外される。

ただし、「信号待ちならスマホタイム!」と考えるのはオススメしない。

画面に夢中になって青信号に気付かなかったり、発進しながらまだ操作していたりすればハナシは別。動き始めた時点では、もう“停止しているとき”ではない。バイクならスマホをポケットへ戻す動作やホルダー操作で片手運転になってしまう可能性もある。

だから、LINEを返信する、SNSを見る、目的地を検索するなど、ある程度操作が必要なら、信号待ちではなく交通の妨げにならない場所へ停車してから。これが一番確実。バイクならそこまでタイムロスにはならないハズだ。

ナビの目的地変更やメッセージ確認など、操作が必要なら安全な場所へ停車してから。赤信号が青に変わる瞬間までスマホを触るような使い方は避けたい。

“保持”だけでも二輪は反則金1万5000円+3点! 危険を生じさせると6点!

警察庁によると、携帯電話使用等(保持)の場合、二輪車の反則金は1万5000円、基礎点数は3点。罰則は6月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金となっている。原付車の反則金は1万2000円だ。

さらにスマートフォン使用によって実際に道路交通上の危険を生じさせた「携帯電話使用等(交通の危険)」になると、反則金で済む扱いではなくなり、基礎点数は6点。罰則は1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金となる。

「スマホをちょっと見ただけ」という感覚に対して、ペナルティはかなり重いんです。

「秋の全国交通安全運動」だから急にルールが厳しくなるわけではない。でも2026年は、警察庁が「ながらスマホの根絶」を全国重点にはっきり掲げている。交通安全運動をきっかけに、“ホルダーに付いているから大丈夫”“信号が変わるまでなら大丈夫”といった使い方を、見直す良い機会にしたい。

POINT

・ホルダー固定でも、走行中に画面を注視するのはNG
・「車両が停止しているとき」は携帯電話使用等の規定から除外される

※道路状況や個別の行為によって法令上の判断が異なる場合があります。スマートフォンの操作が必要な場合は、交通の妨げにならない安全な場所へ停車してから行ってください。

【モトチャンプ編集部】