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超音波センサーの数が減って、すっきり
MAZDA3にはフロントとリヤに超音波センサーが付いている。ファストバックのリヤには従来、「リヤ」「リヤコーナー」「リヤサイド」の超音波センサーが片側1個ずつ、計6個付いていた。4月26日の一部商品改良では「リヤサイド」が廃止され、リヤとリヤコーナーの2組計4個になった。リヤサイドの超音波ソナーを廃止しても検知能力は変わらない。計4個で従来6個分の能力を担保できるようになったので、リヤサイドの2個を廃止したということだ。これぞ、陰の努力である。指摘されなければ気づかないレベルだが、新旧を比較すれば違いは明白。すっきりしたのは確かだ。
リヤの超音波ソナーは「AT誤発進抑制機能(後退時)」に加え、AT/MT共通で、「スマート・ブレーキ・サポート[後退時](SBS-R)」「スマート・ブレーキ・サポート[後退時左右接近物](SBS-RC)」を機能させるために用いている。SBS-Rは「約2〜8km/hで後退中に後方の障害物を超音波センサーが検知し、衝突を回避できないと判断したとき、ブレーキ制御によって衝突時の被害を軽減」する機能だ。センサーが近距離の静止物を検知した際は、警告音でドライバーに知らせる。
SBS-RCは「0〜約10km/hで後退中に自車の左右や後方に接近してきた車両を検知。衝突を回避できないと判断したとき、ブレーキ制御を行なうことで衝突時の被害を軽減」する機能だ。SBS-R、SBS-RCとも、MAZDA3全車に標準装備である。SBS-RCがブレーキ制御を作動させる前に警報音でドライバーに危険が迫っていることを知らせるのは、SBS-Rと同じだ。
SBS-RCは高速道路のサービスエリアやショッピングセンターの駐車場などで、前向き駐車した自車を後退して駐車枠から出す際に役に立つ。幸い警報音のみの作動で済んでいるが、MAZDA3との短い付き合いですでに何度か助けられている。とてもありがたい機能だ。
USBポートの位置とスマホの置き場所
内装ではUSBポートの位置が変わった。従来はセンターコンソールにあるCDスロットの左横に1口、コンソールボックス内に1口の計ふたつのポートが備わっていたが、一部商品改良後はCDスロット横のUSBポートは廃止され、コンソールボックス内に2口備わることになった。ユーザーの使い勝手を考えての変更ではなく、車載通信機を更新した結果、CDスロットの横にUSBポートを設置することが物理的に不可能になったから、とのことだ。車載通信機は事故や病気など、もしもの際にオペレーターとつながったり、スマートフォンアプリ「MyMazda」と連携させたりするための機器で、15S、15S Touring以外のグレードに標準設定されている。
筆者はあまり車内でスマホを充電することがないので、個人的にはUSBポートがどこにあろうがあまり気にならない。ただ、充電する段になったらやはり、コンソールボックスにUSBポートがあるより、CDスロットの横にあったほうが便利だと感じるだろう。それよりもMAZDA3と付き合っていて気になるのは、スマホの置き場所だ。MAZDA3ユーザーのみなさん、どこに置いているのだろう……。
コンソールボックスにしまったり、ドアポケットに入れたりしてもいいのだけれど、筆者の場合、目の届くところにスマホがないと、降りるときに忘れることが多い(見えるところに置いてあっても忘れる確率高し)。なので、目の届く範囲に置いておきたい。となると必然的に、センターコンソールの奥にあるトレイ状のくぼみということになる。ところがこのスペース、筆者のスマホが大きい(iPhone 12 Pro Max)せいもあって、どうにも収まりが悪い。穴蔵のように暗いのも困りもので、これも置き忘れの原因ではないかと思っている(責任転嫁)。
先日、新型に移行したばかりのVWゴルフ・ヴァリアントに試乗してセンターコンソールの奥を確かめたところ、完全にスマホを置く場所になっていた。前に向かって傾斜しているのは、加速時に滑り出てこないようにするためだ。筆者にとっては理想の環境である。しかもこのスペース、ワイヤレスチャージング(非接触充電)のスペースを兼ねている(全車標準装備)。
MAZDA3の場合、ワイヤレスチャージャーはディーラーオプション設定だ(2万8512円)。設置場所はコンソールボックスの中になる。ある国産自動車メーカーのデザイナーは、スマホの置き場所について「悩ましい」と吐露していた。発売時のスマホのサイズは総じて、開発時よりも大きくなっているからだ。
MAZDA3のセンターコンソールの奥のスペースも、この類だろうか。それとも、スマホはコンソールボックスにしまっておけということなのだろうか。カップホルダーにドリンクを入れると、奥のスペースにはアクセスしづらくなってしまうし……。そこのところ、どうなんだろう。