お便り オイルキャッチタンクってどんな効果があるの?  の件

投稿者:大分県/マーシーさん

チェンの回答

魅せるカスタムメニューとしても人気の「オイルキャッチタンク」。チェンは十代の頃にカッコイイからという理由で取り付けていた。

「オイルキャッチタンク」とは、主にサーキットを走る車両に使われるパーツの一つで、走行中にエンジンブローをした際、クランクケースから噴き出すオイルを一時的に溜めて、コース上にまき散らさないよう(オイルに乗って転倒するのを防ぐ)にする役割を持っている。ちなみに 一般公道を走るノーマル車の多くは、エアクリーナーボックスに戻すクローズドブリーザーシステムを採用しているため、基本的にオイルキャッチタンクは必要ないんだ。

「じゃ、オイルキャッチタンクは装着しても意味ないの?」って思うかもしれないけど、そうでもない。エンジンはブローしていなくても、エンジンが動いている限りブローバイガス(未燃焼ガスやオイルミスト等が含まれている空気)が排出されている。それをそのままエンジンに吸い込ませてしまうと厳密にはパワーロスに繋がってしまうからだ。

そのため、「オイルキャッチタンク」をクランクケースと吸気通路の間に割り込ませることで、ブローバイガス内に含まれているオイルを分離(完全には無理だけどオイルキャッチタンクに溜める)させることを狙って、「オイルキャッチタンク」を装着するユーザーもいるよ。また、見た目がレーシーになったりメカニカルな雰囲気を獲得できる意味でドレスアップパーツとして装着することも。

ちなみに性能アップに目を向けると、チェンが250cc 単気筒エンジンをチューニングしていた時、オイルキャッチタンクをエアクリーナーボックスの前に装着した結果、3% 程度馬力アップしたよ。

ここまで読んで、「そんなブローバイガスとか、吸気通路に戻さず大気開放で良いんじゃね?」って思ったキミは鋭い。そうすればパワーはさらに上がります。だけどブローバイガスは環境に悪く、大気開放することは法律でも禁止されていている。

見た目だけじゃなく、魅せる要素としても有効な「オイルキャッチタンク」。一石二鳥感もあってチェンは好きだな。

写真はモンキー用に販売されているキタコ製オイルキャッチタンク。
アルミ製カーボン巻のキャッチタンクボトルを採用し、ボトルキャップ部分はアルミ削り出し、アルマイト仕上げとなっている。

チェンが自作したアルミ製キャッチタンク。

オイルミスト等を分離するため、内部には仕切板を設けている。オイルキャッチタンクの位置を決めてスッキリ収めるのに苦労したな~。

まとめ

● コース汚染防止と不純物の分離が役割
● 大気開放はダメ・絶対!

著者紹介 チェン

元レースメカニックで、カスタムビルダーや二輪誌編集部員のキャリアを持つ。現在はスーパーモトのレースに参戦し、ハイエースで全国を飛び回っている。

※この記事は月刊モトチャンプ2024年11月号を基に加筆修正を行っています