まずは車両を解説! OUTLINE OF XMAX

250ccクラスのスポーツスクーターとして展開されるXMAXは、走り・快適性・実用性を高い次元でまとめた万能型コミューターだ。

MAXシリーズの中では、ヤマハ NMAX155とヤマハ TMAX560の中間に位置し、日常使いからロングツーリングまで幅広く対応できるバランスの良さが特徴となっている。

搭載されるエンジンは249ccのBLUE COREユニット。スムーズさと燃費性能を両立しつつ、余裕ある加速を実現している。

装備面では前後ディスクブレーキに加えABSとトラクションコントロールを標準装備。スクーターとしては高い安全性も確保されている。

さらにシート下には約45Lの大容量トランクを確保し、日常の使い勝手も十分。

現行モデルでは最大100mm可動する電動スクリーンを採用し、防風性能を強化。高速走行時の快適性を大きく引き上げている。

加えて4.2インチTFTと3.2インチLCDを組み合わせたディスプレイを採用し、専用アプリ連携による車両情報表示にも対応。

スポーティな走行性能と日常での扱いやすさ、そして長距離移動にも対応できる快適性。この3つを高いレベルで両立しているのがXMAXの特徴だ。

4.2インチTFT(右)+3.2インチLCD(左)を左右に並べたディスプレイを採用。スマホ連携にも対応し情報量は大幅に向上。
電動スクリーンは100mmの無段階調整が可能。最大まで上げると防風効果は大幅アップし、高速巡航時の快適性がアップ。
電動スクリーンは低位置状態。街乗りでは視界の良さと取り回しの軽さを優先できる。

主要スペック

項目内容
全長×全幅×全高2180×795×1410mm
ホイールベース1540mm
シート高795mm
車両重量183kg
エンジン水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ
排気量249cc
最高出力23ps / 7000rpm
最大トルク2.4kgf・m / 5500rpm
燃費(WMTC)33.5km/L
タンク容量13L
ブレーキ前後ディスク
タイヤ前120/70-15 後140/70-14
価格73万7000円

XMAX試乗 RIDING IMPRESSION byケニー佐川

現行モデルは電動スクリーンと新ディスプレイを採用し、快適性と先進性を強化した完成度の高い一台。

XMAXはスタイリッシュな見た目と走りの楽しさ、快適さ、使い勝手の良さを高いレベルでバランスさせたスポーツコミューターだ。250ccという排気量はTMAXとNMAXのちょうど中間に位置するが、通勤・通学からロングツーリングまで幅広く対応できる万能マシンと言える。

安全装備も充実していてABSはもちろん、スクーターでは珍しいTCS(トラクションコントロール)も標準装備。シート下には約45Lの収納スペースがあり、ヘルメットや荷物も余裕で収まるなどスクーターならではの利便性も高い。

現行モデルでは電動スクリーンを採用し、マフラーも内部構造の見直しにより約800g軽量化。また、メーターはTFTとLCDを組み合わせたオールインワンタイプへと進化している。

あらためてXMAXを前にすると、その存在感に圧倒される。NMAXよりひと回り大きく、むしろTMAXに近い堂々としたサイズ感だ。ライディングポジションは上体を起こすヨーロピアンスタイルで、最大100mm可動する電動スクリーンにより風防効果も高い。高速走行時の快適性は明らかに向上している。

シートはやや幅広で高さもあるため足つきには多少注意が必要だが、そのぶん車格の余裕と安定感につながっている。

シート高は795mmで、さらにサイドカバーが左右に張り出す形状のため、身長170cm前後のライダーだと足つきに不安を感じる可能性がある。ヤマハ純正アクセサリーを展開するワイズギアでは、着座位置を約40mm下げられるローダウンシート(4万2350円)もラインナップ。

パワーと安定感で走りも本格派

倒し込みも自然で、スクーターというよりモーターサイクル的な旋回フィール。フロント15インチの効果が大きい。

心臓部には燃費とパワーを両立したBLUE COREエンジンを搭載。エンジンは静かでスムーズな特性で、刺激的な加速ではないものの、気付けば速度が伸びているタイプだ。

最高出力23psの余裕あるパワーにより、どの速度域からでもスムーズに加速。排気量の違いは明確で、NMAXとは一線を画す余裕ある走りを見せる。エンジンブレーキも穏やかで扱いやすく、街乗りでもストレスは少ない。

車体は高剛性フレームとしっかりした足周りにより、まるでモーターサイクルのような安定感あるハンドリングを実現。フロント15インチ、リヤ14インチのホイールサイズにより、交差点から高速コーナーまで安心して曲がれる。

段差や荒れた路面でも落ち着いた挙動を見せ、高速道路でも安定性は高い。前後ディスクブレーキの制動力も十分で、安心感のある走りが楽しめる。

街中を流すだけでも快適だが、走り込むほどにスポーティな性格が見えてくる。XMAXは“走る楽しさ”をしっかり味わえるスポーツスクーターだ。

俺にもちょっと言わせて! by 中村友彦

ワインディングでも安定した旋回性能を発揮。スポーツスクーターらしい走りが楽しめる。

「パワフルさと安定感はさすが!」

これはもう、250ccのXMAXは不要になるのでは?
YECVTを採用したNMAX155を体験したときはそう感じたが、実際に乗り比べると印象は一変する。

パワーと安定感はやはり別格で、155ccでは得られない余裕がある。日常の足としてはNMAX155の扱いやすさが光るが、移動距離が長い場合やツーリング、積載を考えるならXMAXの優位性は明確だ。

価格や燃費ではNMAXに魅力を感じる人もいるだろうが、走りの余裕という点ではXMAXの価値は揺るがない。

テスター紹介

MAIN TESTER
ケニー佐川
国内外、多種多様なバイク試乗記を寄稿するベテラン二輪ジャーナリスト。スクーターも好き!

TESTER
中村友彦

二輪メディア業界30年目のフリーランス。スクーターからスポーツモデルまで幅広く試乗経験を持つ。

ディテールチェック

フロントまわりは“X”モチーフのデザインを採用し、精悍さと近未来感を両立。LED灯火類で質感も高い。
堂々とした車格とシャープなデザインで存在感は抜群。MAXシリーズらしい力強さを強く感じさせる。
サイドビューはボリューム感のある車体と低重心レイアウトが特徴。長距離でも疲れにくい構成だ。
マフラーは内部構造の見直しにより軽量化。取り回しの軽さとデザイン性を両立している。
エンジンまわりはコンパクトにまとめられ、スポーティな印象を強調。質感の高さも見どころ。
リヤサスペンションはしっかりとしたストロークと減衰で快適性を確保。タンデムでも余裕のある足周りだ。
シートは幅広でクッション性も高く、長距離でも疲れにくい設計。長時間のタンデム走行も快適だ。
シート下は約45Lの大容量トランク。日常使いからツーリングまで対応できる積載性を持つ。
左スイッチボックスは電動スクリーンや各種操作に対応。操作性もわかりやすく実用的。
右側スイッチはシンプルで扱いやすい構成。スクーターらしい直感的な操作が可能だ。
キーレスシステムを採用。給油リッドの開閉やシートの開け閉めなど、各種操作をメインキー下のスイッチで行える。
給油リッドは車体中央、股下部分に配置。
フロントポケットは小物収納に便利。USB電源も備え、スマートフォンの充電にも対応する。
スポーティさと先進性が融合したコクピット。毎日の満足感が高いのも美点だ。
テールランプは“X”モチーフのデザインを採用。後方からの視認性とデザイン性を両立している。
フロントフェイスは空力とデザインを両立。スクリーンとの一体感も高い仕上がり。

※こちらの記事はモトチャンプ2025年6月号に掲載されたものを加筆修正しています。