YAMAHA PG-1 44万円

PG-1の注目点と装備

  • ・イタズラや盗難防止のシャッターキー
  • ・前後分割式シートで給油時は前シートを上げるだけ
  • ・190mmも確保された最低地上高
  • ・90幅の太く逞しい前後タイヤ
  • ・シフトポジションインジケーター付き

PG-1のインプレッション! 

 PG-1は東南アジアの若いライダーのライフスタイルなどに溶け込むことを考えて作られたモデルだ。だから必要な性能を実現しながら価格をおさえている。
  ハンターカブやクロスカブと似た雰囲気を醸し出しているが、同じアンダーボーンフレームに横型エンジンを搭載しているからフォルムが似てしまうのはある意味当然のこと。作りはオーソドックスだが、カブ系マシンに比べるとコストを削減していることが分かる。LEDなんて使っていないしABSもない。細かく見ていくと色々チープな感じがする。

ホイールは前後とも16インチで100/90という太さのオフロードタイヤを装着している。フロントブレーキの制動力は十分だがABSは装備していない。

しかし走りに関しては十分な性能が確保されている。絶対的な動力性能でハンターカブ、クロスカブと大きな差はないだろう。ただしフィーリングは違う。PG-1の場合、力強いトルクはあるけれどレスポンスがマイルドでマッタリしたまわり方をするのだ。

ポジションはゆったりしていて身長178cmのテスターが跨っても窮屈さは感じない。足つきは良好でオフでも抑えのききそうなポジションだ。

苦しげな感じもなく高回転まで回っていくがパワーが盛り上がることはない。低回転での瞬発力はない代わりに粘り強くて、急な登り坂でもトコトコと登ってしまう。取り立てて特徴がなく、ダラリとしたまわり方をするのだが、街を走るのであれば必要にして十分。気を使わずに走ることができるし、トレッキング的な感じでのんびり走るのであれば、このマッタリ感は悪くない。

リアブレーキはドラム。制動力は十分確保されていて通常の走行であればフルブレーキング時のコントロール性も良好。スイングアームはスチールの角パイプだ。

乗っていて一つ思ったのはシフトアップ、シフトダウンのショックが少ないこと。ペダルを踏みながら回転を合わせたシフトダウンもやりやすい。クラッチのつながり方がソフトでショックをいなしてくれているのだろう。

シフトペダルはスチールのプレート。リンケージはベアリングを使わずにダイレクトで接続されている。チープな作りだがシフトフィーリングに不満はない。

ハンドリングもまたエンジン同様マッタリ型である。前後に太いタイヤを履いているから車体が軽いのに安定感があるし、ハンドリングは素直。街ではとても乗りやすい。サスペンションのダンパーがほとんど利いていないので高速コーナーにペースをあげてコーナーに飛び込んでいくと車体が若干フワフワと動いて落ち着かないけれど、このバイクでそんなコーナーリング性能を求める人はいないだろうから、大きな問題ではないはずだ。

スピードメーターは160km/hフルスケール。トリップメーターはなし。ギアポジションインジケーターを装備しているのはありがたいところ。

で結局、どのバイクが一番良いんだということなのだけれど、見た目の質感や仕上がりで言えばカブ系になる。でもPG-1のカジュアルな雰囲気も悪くない。ビジネスバイクから発展したカブ系のマシンに比べると遊び心とアジアンテイストを感じるデザインは魅力だ。

テールランプやウインカーはLEDではなく電球が使われている。タンデムシート上面が平らなのでグラブバーを利用すれば荷物も搭載しやすい。

走行したときのシッカリ感もカブ系が上だが、PG-1も必要な性能は確保されているし、ノンビリと走りたいのならPG-1のフィーリングのほうが好みというライダーもいるはず。元モトチャンプ編集部アニータも試乗して「カブとは違うけど、これはこれでアリだね」ということで意見がまとまった。「カブのライバルになるのか?」なんてタイトルをつけておいてなんだが、結局バイクは乗る人の好みなのである。

タンデムシートを標準装備。オヤジ2人がタンデムして走ってみたが座面が広いので窮屈さは感じない。前のシートを持ち上げると給油口が顔を出す。
始動はセルのみ。ハザードランプを装備している。一般的なパイプハンドルを使っているのでポジションの調整やカスタムも容易に行うことができる。

YAMAHA PG-1 主要諸元