レスポンスでツインを超える!?

高圧縮2.8Lが生む新しいRB26像!

以前は他ショップが製作したシングルターボ仕様のBNR32に乗っていた徳力さん。しかし、ECUセッティングが煮詰められておらずエンジンは常に不調で、非常に乗りづらい状態だったという。知人に相談したことをきっかけに、カーショップポルシェを紹介され、理想のGT-R作りがスタートした。

カーショップポルシェが製作したこのBNR32は、HKS GTⅢ-4Rタービンを軸に高圧縮RB28を組み合わせたストリート&サーキット仕様だ。圧縮比9.3という高圧縮化とHKSクランク角センサーコンバージョンキットによる精密な点火制御を武器に、800psを発揮しながら優れたレスポンスと、さらに30分以上のサーキット全開周回可能という高い信頼性を両立させている。

エンジン製作を依頼した理由は、2.8L仕様への興味に加え、以前ウェブオプションでも紹介したカーショップポルシェ製作の白いBNR32に強い衝撃を受けたことが大きかったという。

相談を受けたカーショップポルシェの藤本さんは、「街乗りで長く安心して乗れること」を最優先にプランニング。耐久性に定評のあるJUN製2.8Lキットをベースに高圧縮仕様を構築し、ブーストの立ち上がりが鋭いHKS GTIII-4Rタービンを組み合わせることで、ツインターボに匹敵する扱いやすさを持つシングルターボ仕様を目指した。

さらに、高回転域での伸びも重視し、JUN製264度・10.5mmリフトのハイカムを吸排気ともに採用。オーバーラップを計算したうえで圧縮比を約9.3に設定し、燃焼室は5軸NC加工機で超高精度に加工。全気筒の圧縮比を均一化することで、理想的な燃焼効率を追求している。

ヘッドにはウォータージャケットのエア抜き加工やウォーターライン加工を施し、燃焼室周辺の温度を低減。さらにポートやバルブには鏡面加工を行うなど、細部まで妥協のない仕上がりを誇る。

RB26純正のクランク角センサーは高回転域でノイズが発生しやすく、点火時期を詰め切れないという弱点がある。そこでHKS製クランク角センサーコンバージョンキットを導入し、高回転まで正確な点火制御を可能とした。

排気量アップによる豊かな低速トルクと高圧縮化、そして立ち上がりの早いGTⅢ-4Rタービンの組み合わせによって、低回転から鋭く反応し、8500rpmまで気持ちよく吹け上がるRB28が完成。この仕様ではブースト1.7キロで700psを発揮する。

燃料と点火の制御はHKS・F-CON Vプロが担当。オーナーによれば「一発始動はもちろん、富士山五合目まで行っても現行車のように普通に走れる」と、その完成度に大満足とのことだ。

トランスミッションはBNR34用ゲトラグ製6速MTへ換装。街乗りでの扱いやすさを高めるため、駆動系にも徹底して手が加えられている。

プロペラシャフトはジョイントレスの1本モノを採用。駆動ロスを抑え、アクセルレスポンスの向上にも大きく貢献しているという。

足まわりはジール・ファンクション車高調を装着し、スプリングレートはフロント16kg/mm、リヤ10kg/mm。街乗りでの快適性とスポーツ性能を高次元で両立させている。

ホイールは限定カラーのダイヤモンドゴールドをまとったBBS LM。タイヤにはミシュラン・パイロットスポーツ4S(265/35R18)を組み合わせ、ブレーキはエンドレスMONO4キャリパーと355φ2ピースローターで強化している。

室内にはデフィの追加メーターとHKSステアリングを装備し、チューニングカーらしい雰囲気を演出。以前はサーキット走行も楽しんでいたが、現在は街乗りメインで愛用しているそうだ。

オーナーの徳力さんは「ここまでハイレベルなチューニングなのに、油脂類の定期交換だけで5年間トラブルフリー。とんでもないパワーがありながら街乗りもしやすく、本当に壊れない。文句なしですね」と、その完成度を絶賛する。

RB26の街乗り仕様といえばツインターボというイメージが根強い。しかし、このBNR32は高圧縮2.8Lエンジンと最新シングルターボの組み合わせによって、その常識を見事に覆した一台だ。700ps級の圧倒的なパワーと鋭いレスポンス、そして高周波サウンドを兼ね備えた、新時代のRB26チューンドと言えるだろう。

●取材協力:カーショップポルシェ 山梨県南アルプス市東南湖252-2 TEL:055-284-0813

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カーショップポルシェ
http://www.polsche.com