レクサス『RX』に、これまでとは明らかに違ったハイパフォーマンスモデルが加わる可能性が高まってきた。

レクサス RX Morizo RR プロトタイプ スパイショット

スクープ班のカメラが欧州で初めて捉えたのは、現行RXをベースとしながら、ワイドフェンダーや巨大なブレーキ、前後異径のハイパフォーマンスタイヤ、さらに専用エキゾーストまで備えた謎のプロトタイプだ。

レクサス RX Morizo RR プロトタイプ スパイショット

その正体として浮上しているのが、最高出力600ps級ともいわれる『RX Morizo RR』である。

プロトタイプのカモフラージュはごくわずかで、ボディの大部分が露出している。ボディカラーには現行RXにも設定されている“カッパークレスト”が確認できる。

一見しただけでは『RX 500h F SPORT Performance』のテスト車にも思えるが、細部をチェックすると様子がまったく違うことがわかる。

フロントバンパーには大型のエアインテークが設けられ、前後フェンダーにはエクステンションを追加。トレッドも拡大され、車高は標準仕様のRXより明らかに低い。

さらに目を引くのが足まわりだ。

21インチのマルチスポークホイールの奥には、大径ドリルドディスクローターと赤いブレンボ製ブレーキキャリパーを装着。タイヤはミシュラン“Pilot Sport 4 SUV”で、サイズはフロント265/40 ZR21、リヤ295/35 ZR21という前後異径となっている。

とくに295mm幅というリヤタイヤは強烈だ。RX 500h F SPORT Performanceを単純にドレスアップしただけの仕様なら、ここまで本格的な装備は必要ない。

リヤまわりにも重要なヒントがある。

バンパーには左右のエキゾーストに合わせた切り欠きが設けられ、そこから開発用とみられるテールパイプが伸びている。

ワイドトレッド、ローダウンサスペンション、大径ブレーキ、前後異径タイヤ、そして専用エキゾースト。これだけの装備が揃っている以上、レクサスがRXをベースとした本格的な高性能モデルを開発している可能性はかなり高い。

そこで一気に現実味を帯びてきたのが『RX Morizo RR』である。

レクサスはすでに『LBX Morizo RR』を市販している。ちなみに『Morizo(モリゾー)』はトヨタ自動車会長の豊田章男氏がモータースポーツ活動で使用するドライバーネームだ。

LBX Morizo RRには、GRヤリスなどで知られる1.6L 直列3気筒ターボエンジンを搭載。コンパクトSUVのLBXを本格的なスポーツモデルへと変貌させた。

そして以前入手した情報に、「『Morizo RR』はLBXだけで終わらず、RXにも展開される可能性がある」という話がある。今回初めて姿を現したプロトタイプは、それを強く裏付ける存在といえるだろう。

さらに注目したいのがパワートレインだ。

情報によれば、RX Morizo RRにはトヨタが開発を進めている新世代2.0L 直列4気筒ターボを核とするハイブリッドシステムが搭載される可能性があるという。これに前後アクスルの電気モーターを組み合わせてAWD化し、システム最高出力は600ps級に達するという情報も入ってきている。

現行RXで最高性能を担う『RX 500h F SPORT Performance』は、2.4L 直列4気筒ターボとモーターを組み合わせたハイブリッドを搭載する。

仮にRX Morizo RRが新開発2.0L ターボを採用するなら、単なるRX 500hの高出力版というわけではないだろう。エンジンから電動システム、シャシーまで手を入れた別格のモデルとなる可能性がある。

そして600ps級が実現すれば、視野に入ってくるのはBMW X5 Mやアウディ RS Q8といった欧州のハイパフォーマンスSUVだ。

快適性や上質さを武器としてきたRXが、このクラスへ本格参戦するとなれば、レクサスの高性能車戦略にとっても大きな転換点となる。

市場投入は2028年との情報が入っている。現行RXにも今後アップデートが行なわれるものと見られ、『Morizo RR』はその改良モデルをベースにして投入される可能性もある。

今回目撃されたプロトタイプには、通常のRXでは必要のない高性能パーツが惜しみなく投入されていることが見てとれる。

LBXから始まった『Morizo RR』が、いよいよレクサスの主力SUVへ拡大するのか。600ps級の“史上最強RX”誕生を示唆するテスト車が、ついに公道へ姿を現した。