GMGのG CELLは、リチウムの代わりにアルミニウムイオンを用い、正極にグラフェンを採用した電池。10C(6分間で充電と放電を繰り返す超急速充電)という極めて過酷な充放電レートにおいて、従来電池に対して性能の低下が少なく、さらに7C充放電レートでは1000回のサイクル試験後も性能劣化ゼロを達成。さらに、その10C充放電時のエネルギー効率が「94%」であることを実証した。

G⁠ CELL 1.5AhセルおよびLTOのサイクリングデータ。LTOが6分(10C)で充電と放電を繰り返す試験を行った場合、82サイクル以内に元の容量の80%(通常、セルの寿命の終わりとされる値)まで劣化した(赤線)のに対し、G CELLは393サイクル後でもわずか10%の減少にとどまった(青線)。緑線はG CELLの7C充放電で1000サイクル後も性能の低下がないことが見て取れる。(FIGURE:GMG)

超急速充電(10C)の実装において最も厚い物理的な壁となるのが、電池の内部抵抗による「発熱(エネルギー損失)」である。既存の超急速充電向け電池であるLTO(チタン酸リチウム)型の場合、10Cでのエネルギー効率は64%に留まり、残りの36%は「熱」として捨てられてしまうため、システムレベルで強大な液冷装置が必要になる。G CELLSは10Cでのエネルギー効率が94%に達しており、充放電に伴うエネルギー損失が小さい。これは発熱を抑えるうえでも有利に働くと考えられ、実用的な超急速充電システムの実現に向けて期待を抱かせる結果だ。なお、エネルギー密度は58Wh/kgで、同社従来比で48%向上しているという。

G CELLおよびLTOのエネルギー密度とエネルギー効率データ。GMGが以前に発表したバッテリー性能に関する発表におけるエネルギー密度39Wh/kg(緑)に対し、6分間(10C)の充電で58Wh/kg(青)と、エネルギー密度は48%増加した。(FIGURE:GMG)

米国BIC(Battery Innovation Center)にて開発・実証テスト進行中。