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マツダ技術開発長期ビジョン説明会:SKYACTIV-X(スカイアクティブX) ついにきた! SKYACTIV-X(スカイアクティブX) マツダの完全に制御された圧縮着火エンジン[1/3]

  • 2017/08/09
  • Motor Fan illustrated編集部 鈴木慎一
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マツダは、8月8日、都内でマツダ技術開発長期ビジョン説明会を開催した。見所、聞き所に溢れた説明会だった。まずは、注目のSKYACTIV-X(スカイアクティブX)について説明しよう。技術説明を行なったのは、マツダの研究開発・MDI・コスト革新統括担当取締役専務執行役員の藤原清志氏だ。
(8/8 11:30に追記しました)
8/8 12:09に、「ミスターエンジンこと人見光男役員がHCCIについて、こう語っていた」を追加しました。

SKYACTIV-X(スカイアクティブX)を説明する藤原専務。詳細は、「ミスターエンジンの人見役員がいずれ説明する」ということだ。
マツダは、クルマのライフサイクル全体でのCO2削減に向けてWtW(Well-to-Wheel=燃料採掘から車両走行まで)のCO2を考えていく。

パワートレーンの将来予測をするとき、マツダは2020年、2035年の時点でも内燃機関(ICE)を搭載するクルマが大勢を占めると予測している。もちろん、プラグインハイブリッド(PHEV)ハイブリッド、あるいはマイルドハイブリッドなどなんらかの電動デバイスを搭載するクルマが多くなるのは間違いないが、それでもベースにICEを積むクルマが多いと考えている。

そこで、マツダが考えているのは、ICEのさらなる革新だ。

マツダが開発しているのはSKYACTIV-X(スカイアクティブX)である。

マツダは2035年になっても内燃機関が重要であると考えている。
何度も説明に登場しているマツダの「理想の燃焼に向けたロードマップ」
次世代エンジンの特徴

マツダが何度も説明で使っている「理想の燃焼に向けたロードマップ」で、現在のSKYACTIV-G、SKAYACTIV-Dは1stステップにあたる。今度のSKYACTIV-Xは次のフェーズということができる。

SKYACTIV-Xの特徴は、噂通り、圧縮着火エンジンだ。圧縮着火=Compression Ignitionだ。

次世代のガソリンエンジンの姿は、かねてからHCCIだといわれてきた。HCCIとはHomogeneous-Charge Compression Ignition=予混合圧縮着火のことだ。HCCIはガソリンをディーゼルエンジンのように自己着火させて、CO2削減とクリーンな排気を両立させる究極の燃焼方式と言われてきた。

しかし、HCCI燃焼をコントロールすることが難しく、またHCCI燃焼ができる領域もごく限られていた。

また、HCCIからSI燃焼(Spark Ignition=火花点火)の切替が難しいというハードルがあった。

マツダが目指したのは、
CCI=Controlled COmpression Ignition
「完全に制御された圧縮着火」燃焼
だという。

SKYCATIV-Xは、噂通り圧縮着火エンジンだった!
SI燃焼とHCCI燃焼の違い。全域HCCIならプラグは不要だ。
空燃比29.4:1では火花点火では火が着かない。
圧縮着火は、短時間で燃え尽き燃焼圧が高い。故に熱効率が高い。

HCCIがなぜ究極の燃焼かと言うと、極めて薄い混合比で燃料を燃やせるからだ。圧縮着火とは、ディーゼルエンジンのように、混合気を圧縮比、スパークプラグの火花点火なしに燃焼させることだ。

かつてメルセデス・ベンツもディゾット(DIESOTTO)という名前でHCCIに挑戦していた。その名前と通り、ディーゼル(DIESEL)とオットー(OTTO)のいいとこ取りのはずだった。のだが、技術の壁は厚く、結局、いまのところ実現していない。

HCCIは、世界中の自動車メーカー、研究機関、研究者が開発を競っていた(いる)燃焼方法で、現在のF1エンジンにも、噂では採り入れられているという。

HCCIとは、日本語だと予混合圧縮着火になる。つまり、「燃料と空気を予め混合した混合気」を圧縮して自動着火させるわけだ。

今回のSKYACTIV-X(スカイアクティブX)の場合、CCI(Controlled Compression Ignition=制御された圧縮着火)とか、SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition=火花点火制御圧縮着火)というような説明があったが、「H」の文字はなかった。つまり、今回のSKYACTIV-X(スカイアクティブX)は、予混合(ポート噴射)ではなく、燃料筒内直接噴射(DI)なのだろう。予混合するためには、シリンダーに入れる前に、燃料と空気を混ぜておかなけければならいからだ。

一番の課題は、HCCI燃焼とSI燃焼の切替だった。切替時に大きな音・ショックが出て、これを解決するのが困難と言われてきた。

マツダが開発したCCI燃焼は、CI(圧縮着火)とSI(火花点火)の切替がスムーズにできるようになったということだ。

ブレークスルーするべきポイントは、「圧縮着火燃焼範囲を拡大しつつ、燃焼の切替を完全に制御する技術」だったという。

現在の技術では全域HCCI燃焼は難しい。となると、点火プラグ(Spark Plug)が必要だ。ならば、その点火プラグを制御因子に活用しよう、とマツダは考えた。

完全なHCCI燃焼ではないため、スパークプラグは必要だ。ならば、それを制御因子に使おうという発想である。

ということで、マツダが開発したのは

SPCCI
Spark Controlled Compression Ignition
火花点火制御圧縮着火

という手法だ。

先ほど、圧縮着火燃焼は極めてリーンな混合気を燃やすと書いた。通常のストイキオメトリー(ストイキ=理想空燃費)=14.7(燃料1gに対して空気14.7g)よりもずっとたくさんの空気と混ぜた混合気を燃やすわけだ。

今回のマツダのSKYACTIV-X(スカイアクティブX)の場合は、プレゼンによれば、空燃比36.8:1という通常のストイキの倍以上の空気を混ぜた混合気を燃やす。

これまでHCCIが超えられなかったハードルのひとつは、HCCI涼気が軽負荷あるいは中負荷の一部だけしかHCCI燃焼ができなかったところにあったが、今回のマツダのSPCCI燃焼では、高負荷時は、「高応答エアー供給機」によって圧縮空気を供給するという。

この「高応答エアー供給機」については、今回説明がなかった。どんなデバイスなのか興味深い。

膨張火炎球を使って火花点火制御圧縮着火するという。F1エンジンで使われいるプレチャンバーと考え方は同じ(?)なのだろうか?
高応答エア供給機がどんなデバイスなのか興味津々だ。
高負荷領域でも圧縮空気を供給し、リーン燃焼をするという。
広範囲でシームレスなSPCCI燃焼ができる。

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