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塚本奈々美選手とも一緒に楽しめたオートテストの魅力とは? 世界一参加しやすく、安全な競技『オートテスト』お台場で開催!

  • 2017/11/23
  • 小松ひろ
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最近、日本全国各地で「オートテスト」というJAF公認のタイムアタックイベントが開催されています。自動車走行専用のサーキットではなく、一般の駐車場や舗装された広場でも開催できるこのイベントの魅力を、東京・お台場のドリフト会場横で開催された『GR Garage AUTO TEST in台場』で取材しました

今回のオートテストイベント『GR Garage AUTO TEST in台場』を盛り上げたドライバーのひとり、塚本奈々美選手にこの競技の魅力をまずは伺いました。

「初心者も参加できる、安全なモータースポーツですね。狭い場所でも開催できて(200m×200m以下のスペース決まっている)、一定のルールの中であればコースレイアウトも自由。開催できる場所も多いのではないでしょうか。今回のコースレイアウトの特徴は、2回の車庫入れがあることですねお。車両がヴィッツのGRでオートマだったということもあり、『最初は簡単かな』とも思いましたが、タイムを競うとなるとここが落とし穴になります。ついつい焦りがでて、丁寧なドライビングを忘れてしまいがちです」

「オートテストは、助手席に同乗してもOKです。今回も、お子様と一緒に楽しんでいるドライバーさんもいましたよね。小さい頃からモータースポーツに触れることがでいるとても良いチャンスになったと思います」
と、塚本選手。
免許証を持っていれば誰でも参加できるこの競技の持つ魅力に引かれたそうだ。

 オートテストは、イギリス生まれのモータースポーツで、最近日本でもジワジワ広まりつつあるモータースポーツです。この競技の特長をJAF東京支部事業課モータースポーツ係の高木さんにお話を伺いました。

「スラロームを含めた簡易的なジムカーナ要素を含めた競技です。他の競技と決定的に違うのは、リバースギアを使う点。初心者向けで、できるだけ速度は低く、時速50km以下になるようコース設定にしているのも特徴です」
 目的はズバリ、モータースポーツの裾野を広げること。だから、参加条件にヘルメット、ツナギ、グローブ、シューズは入っていない。半袖での参加もOKだし、スカートでも参加できるのだ。そして、この親子のようにひとりまでなら助手席への同乗が認められているのもポイントだ。だからお子さんを乗せたり、彼女を乗せたりすることもできるのだ。
また、これは主催者にもよるが、基本的に飛び込み参加もOK。実際今回の開催でも、オートテストの存在を知らずに来場し、飛び込みで参加した人もいた(そのうえ、この日はワンコイン、500円で参加できた!)。

JAF東京支部事業課モータースポーツ係の高木さん
 内容が分かってくると、『初心者向けの試乗的なイベントか』と思う人もいるかもしれません。しかし、実際やってみるとこれがなかなか難しいのです。特に、タイムを狙おうとするとより正確な操作が求められ、フル加速、フルブレーキなど、普段の運転ではなかなかやらない操作が求めらます。しかも、リバースギアに入れての車庫入れまで設定されます(この日は2箇所、バックセクションがあった)。タイムに追い立てられ、焦ってしまうと、これが上手くいかないのである。普段できることができない……、筆者も一度体験させてもらったが、見事焦りまくり、ミスコースしてしまいました……。

「ベテランドライバーが家族に促されて参加するようなケースでも、クルマを降りた時、皆さんいい笑顔なんです」
 と、JAFの高木さん。参加者もみんな笑顔、笑顔、笑顔。もちろんタイムが出ずに悔しそうな人もいらっしゃいましたが、「難しかったですねぇ」「楽しかったですねぇ」と充実感がうかがえたのは共通でした。つまり、それだけ“楽しめる”競技だということですね!

平野さん
実際の参加者にお話しも伺いました。

「15年くらい前まではジムカーナをやっていました。気軽に参加できるから、久しぶりに競技に参加できました。楽しかったですね、クルマ(主催者が用意したVITZ GR)も良かったですね。最初考えていたよりもタイムが良く、2本目は1本目よりも速かった。良かったです!」
 平野さんは過去のジムカーナ経験を活かし、参加した回では見事2位。しかもトップのドライバーとは、0秒未満の僅差!

木下和裕さん・櫂翔くん
「オートテストは初めて知りました。レーシングカートをやっているんですけど、思ったより難しい。全然別物です。バックギアが課題ですね」
 木下さんはお子さんを助手席に乗せての参加でした。
「子供と一緒に参加できるのもイイと思います。こんな競技、他にはないんじゃないかな」
 カートをやっているお子さんにもひと言いただきました。
「体が前に後ろにもっていかれた。(「やってみたい?」の問に)今はカートがイイかな(笑)」

松崎さん
「普段はマニュアルのコペンに乗っているんですけど、オートマが難しかったですね。でもオートテスト、楽しかったです。こういう風にコースを走ること自体初めてだったのですが、楽しかった。今日は、一緒に来た人に勝てたので良かったです(笑)。機会があれば次もやってみたいですね。今度は自分のクルマで!」
 松崎さんはスカートでの参加。オートテストの自由度の高さが最も現れた参加者の一人かも!?

『塚本奈々美に挑戦! GR Garage AUTO TEST in 台場』という企画も行われていた。上で紹介した3名はその参加者だが、1位の参加者でも30秒台。塚本選手は29秒台と、やはりプロを打ち負かすことはできませんでした。
 そして、塚本奈々美選手が部長を務める女子カート部のふたりもチャレンジ。オートテストを走り終えた直後の彼女たちにも感想を伺いました。

左からサリアさん、美咲さん、塚本奈々美選手
●サリアさん
「大学でカートを始めて、実車でもジムカーナ、ミニサーキットを始めています。オートテストは今回が初めてですが、楽しかったですね。でも……。タイムを詰めようとしたら無駄な動きをいかになくすか。ワタシは慌てちゃうので、落ち着いて運転するのがポイントだと思いました。タイムはまだ納得できませんね」
 普段はマニュアル車に乗っているというサリアさん。この日は2ペダルというのも気になったようです!?

●美咲さん
「実は昨日一度やって、(塚本)奈々美さんにアドバイスをもらったんです。焦ってしまって駐車の時に上手くいかなかったりとか、ミスが多かったんです。もうちょっと練習すれば無駄な動きがなくなり、タイムが詰められるかなと思います。ワタシはモータースポーツ初心者なんですが、カートを今年7月から始め、今回はオートテスト。やってみたかったですし、楽しかったです」
 1回目と2回目のタイムと比べると、なんと5秒のタイム短縮! 慣れればさらに期待大ですね!!

日比野哲也選手
 D1ドライバーの日比野哲也選手も応援に駆け付けていた。そして、オートテストにも挑戦!

●日比野哲也選手
「全然危なくない競技なので、誰でも気軽に参加できますね。でも、タイムを縮めようとすると焦ってしまう。“慌てないで正確な操作をしないといけない”というのが改めて理解できますよね。慌てると簡単なことができなくなってしまう。ミスコースとか、恥ずかしいところが出てしまう。そういうのが分かるから、安全運転にも繋がると思います」
 見てるだけでなくて、気軽に参加してもらいたいですね、という言葉も残してくれました。

 気軽に参加できて、タイムを競う立派な競技であるオートテスト。同競技はB級ライセンス取得の条件を満たしており、オートテストに参加=B級ライセンス取得も可能、(10月1日の午前中だけで、4名がライセンスを申請したそう!)。ここをステップにジムカーナ、ラリー、ダートラなど、ひとつ先の競技に踏み出す人も現れるかも!?

 今回のオートテスト、『GR Garage AUTO TEST in台場』が大盛り上がりだったのは、軽快なマイクパフォーマンスで会場を盛り上げたレーシングドライバーの田ヶ原章蔵選手、ケイ・コッツォリーノ選手の存在も大きかった。ケイ選手が自分たちのトークを「漫才」と形容する通り、明るく楽しく、しかも軽妙。このマイクパフォーマンスに惹かれて、会場に足を運んだ人もいたのでは?
 せっかくなので、おふたりにもオートテストの感想を伺ってみた。

田ヶ原章蔵選手
「男性、女性、若い人、高齢の人でも等しくチャンスがある競技だと思います。実はプロでもアマでも関係ない。ヴィッツの素性とかを理解しなければならないし、上手くギアチェンジをしないといけない。慌ててしまうとプロでもタイムが出ないです。しかも、B級ライセンスをとることができるのもイイですよね。これをきっかけに、モータースポーツの裾野が広がれば嬉しいですね」

ケイ・コッツォリーノ選手
「オートテストはGAZOOでインストラクターをやって初めて知った競技なんです。誰でも参加できるのが魅力で、しかも大きめの駐車場があればできる。そんなモータースポーツって、カート以外にないですよね? 速度も出ないので安全。操作は、日常の操作をそのまま行う。なのに、めちゃめちゃ難しくて、上手い下手がタイムに現れる。でも、それも魅力。楽しくできる“競技”なんですよ」

 全国各地で開催され始めた、現在進行形で盛り上がりつつあるオートテスト。JAFのウェブサイトにアクセスするとスケジュールを知ることもできる(http://jaf-sports.jp/autotest/)。まずは自分の目で見て雰囲気を掴み、その次は、ぜひみなさんにも参加してみてほしいと思います!

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

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