ニューモデル、テクノロジーからインプレッションまで、クルマと人生を楽しむニュースサイト
新型スイフトスポーツに採用されたK14C型エンジン。写真は6速MT車のエンジンカバーを外した状態
新型スイフトスポーツにおける最大の技術的トピックは、やはりエンジンのターボ化に尽きる。2代目ZC31S型、3代目ZC32S型に搭載されていたM16A型1.6ℓ直4NAから、エスクード1.4ターボに採用されたK14C型1.4ℓ直4直噴ターボに変更。さらに、エスクード用がフラットなトルク特性なのに対し、スイフトスポーツ用は1500rpm付近から約220Nmものトルクを立ち上げた後、さらにもう一段階トルクアップさせる特性を与えている。
これにより、先代スイフトスポーツの160Nmはもちろん、エスクード1.4ターボの210Nmをもしのぐ、230Nmの最大トルクを2500~3500rpmの広範囲で発生。最高出力も140psと、先代スイフトスポーツおよびエスクード1.4ターボより4ps高めながら、発生回転数を先代スイフトスポーツの6900rpmから5500rpmへと大幅に引き下げているのが特徴だ。
![]() |
![]() |
さらに、低・中負荷域にウェイストゲートバルブを閉め、タービン回転数を高く保つノーマルクローズ制御を用いることで、アクセル全閉から全開での過給応答性を2000rpm時で0.17秒短縮。サブマフラーを先代のシングルからデュアルに変更するなどの構造・容量変更により、排気音量がエンジン回転数に対してリニアに立ち上がるよう改良されている。
空冷式インタークーラー
吸気系では、空冷式横置きインタークーラーや大容量エアクリーナー、冷却系ではラジエーターのフルサイズ化および電動ファンのダブル化などにより、冷却性能を高めながら静粛性もアップ。エンジンマウントもペンデュラム方式とするなど、高トルクに対応しつつ軽量化された。
![]() |
![]() |
そして、もう一つの大きなポイントは、骨格のつながりをスムーズにすることで軽量高剛性化を図る新プラットフォーム「ハーテクト」の採用だ。ボディは標準車と同様に、980MPa級のものを重量比17%、先代の3倍におよぶ割合で採用するなど超高張力鋼板を多用しつつ、内外装やパワートレイン、シャシーに至るまで徹底的に重量を削減することで、先代スイフトスポーツに対し70kg軽量化。車重を6速MT車で970kg、6速AT車で990kgにまで落としている。
スポット溶接打点が追加された新型スイフトスポーツのボディ骨格
さらに、リヤドア開口部上部およびテールゲート開口部下側左右に合計12点のスポット溶接打点を追加。その動力性能と走行ステージに相応しいボディ剛性を手に入れた。
|
|
|
|