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FIAT 500 TwinAir Lounge フィアット500:対峙した瞬間、愛らしさにメロメロになり、多少難があっても「別にいいんじゃないの?」という気分になる。

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フィアット500 TwinAir Lounge 車両本体価格◎267万円

フィアット500が日本に導入されたのが2008年だから、もう10年以上の年月が経っている。にもかかわらず、人気は相変わらず非常に(異常に?)高い。相変わらず愛らしいルックスと、結局誰もフォローしなかった2気筒エンジンを搭載する500 TwinAirにジャーナリスト、世良耕太が試乗した。

TEXT & PHOTO◎世良耕太(SERA Kota)

「色の白いは七難隠す」とは、他に多少難があっても、白い肌がすべてを補って美しく見えるというような意味だ。七難あるとは言わないが、フィアット500は色ではなく愛らしいルックスが、ネガティブな要素を隠している。このクルマと対峙した瞬間、愛らしさにメロメロになり、多少難があっても「別にいいんじゃないの?」という気分になる。子犬や子猫を見ると、無防備なまでにメロメロになってしまうが、あれと同じ魔力(?)がフィアット500のルックスには備わっている。

全長×全幅×全高:3570mm×1625mm×1515mm ホイールベース:2300mm
車重:1040kg(試乗車) 前軸軸重680kg 後軸軸重360kg
最小回転半径:4.7m

 愛らしいルックスを見てすでにメロメロになっている状態でドアを開けると、おしゃれなインテリアが目に入る。チェック柄のシートに、アイボリーのステアリングホイール。シートバックも上半分がアイボリーだ。インストルメントパネルはボディと同色にコーディネートしてある。海辺でも高原でもいいが、観光地にあるおしゃれなカフェのインテリアのようだ。試乗車のボディカラーはパソドブレ・レッドだったが、ミントグリーンのインテリアも見てみたい。

 インストルメントパネルに展開する計器類やスイッチ類のデザインは、レトロなデザインのエスプレッソマシンを連想させる。機械装置の一部ではあるが、暖かみがあってとてもいい。懐古趣味に走っているだけではなく現代的な装備も取り入れており、7インチタッチパネルモニターはApple CarPlayやAndroid Autoに対応している。

 そっと開いたドアをガバッと開けてみたら、スチールのボディ骨格にスチールのシートレールをボルト留めしている素っ気ない作りが丸見えだったが、そんなこと気にするのは野暮である。筆者の身長(184cm)では最も低い位置に調節しても座面がやや高く感じたが、不平を述べるのは少数派で、大多数の人々は、見晴らしが良くて運転しやすいと感じるだろう。座面とシートバックの間には隙間があるので、スマホなどの薄い物を置くと、傾斜によって後席足元に滑り落ちるので注意が必要だ(被害経験済み)。

 現代の小さなクルマには珍しく(?)、後席が備わっているのにドアは前席左右に2枚しかなく、後席に乗り込むには、前席を前に倒してできたスペースに体を滑り込ませるしかない。乗車定員は4名である。とびっきり居心地がいいわけではなく、有り体に言えば窮屈だが、おしゃれな穴蔵(なんてあるのか?)に閉じこもっているような感じで、「絶対にイヤ」とは言い切れない。これも七難隠す、の類か。

 その昔、初代フィアット・パンダの後席に収まって出かけたときのことを思い出した。決して豊かな空間があったわけではないが、移動は楽しかった。フィアット500の空間づくりにも、同じニオイを感じる。前後席間の距離が短く、そのおかげで車内で会話が弾みそうだ(メンツにもよるが)。

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