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VISION EQSは、“One Bow Design”を具現化した最先端サルーン 次世代のメルセデス・ベンツSクラスを大予言!? VISION EQSに隠されたデザインの秘密を、来日したホルガ―・フッツェンラウブに直撃! 【東京モーターショー2019】

  • 2019/10/28
  • MotorFan編集部 西内 辰夫
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インタビューを受けながら、VISION EQSのフォトパネルにSクラスとの違いをスケッチした、ホルガ―・フッツェンラウブ氏。インタビューの結びで、このふたつのディメンションの方向性について説明してくれた。

 東京モーターショー2019のプレスカンファレンスに登壇するために来日していた、メルセデス・ベンツ研究開発部門アドバンスド・デザイン担当であるホルガ―・フッツェンラウブ(Holger Hutzenlaub)氏が、本誌を含むメディアのインタビューに対応した。VISION EQSのデザインから、次世代のSクラス、およびメルセデス・ベンツの未来像を探る。

ラジカルと言っていいほど先進的なデザイン

----デザインのインスピレーションは?

ホルガ―・フッツェンラウブ氏(以下、HH)「メルセデス・ベンツには、デザインの哲学や思想があります。VISION EQSのデザインは、メルセデスのデザイン言語やDNAを大切にしながら、新しいインスピレーションで発想しました。デザインのスタート直後というのはとても自由度が高いのですが、市販モデルに近づいていくにつれていろいろと制約が出てきます。そのなかで“EQデザイン”を追求していきました。4分の1スケールのモデルを作ったときは、ラジカルと言っていいほど先進的なデザインでした。将来的にSクラスとして展開する、と考えたときには先に進みすぎているのではないか、という社内の意見もありました。エクステリアは、弓の形をしたワン・ボウデザインを採用しましたが、これはエアロダイナミクスを重要視したデザインとなります。EVにとって、空力性能は航続距離に直結する要素なので、とても大切なことです。究極的なイルカのようなカタチが、VISION EQSには必要だったのです」

---- VISION EQSは、今後のEQシリーズ全体の方向性を示しているのか?

HH「今後、EQシリーズはラインナップを増やしていきます。EQCのようなSUVの場合はバッテリースペースを色々と調整できますが、リムジンやサルーンタイプではバッテリーの配置が大変難しく、美しい曲線を描く“ワン・ボウデザイン”を中心に考えています」

【エクステリア全般】 「全幅、全長についてはSクラスと同等です」

「エクステリアデザインで必要だったもの……それは、まったく新しいプロポーションを生み出すということでした。VISION EQSのボディサイズは、Sクラスとの比較で全高が20〜30mm高くなっています。ルーフラインは、標準的な3ボックスデザインとは違う要素が必要となり、我々はこれをワン・ボウデザインと呼んでいます。このラインは、Aピラーからリヤまでが一筆になって、まるで弓のような一本のラインで構成されています。これによって、視覚的に全高を低く見せており、ホイールベースもSクラスよりも長くなっています。しかし、全幅、全長についてはSクラスと同等です。また、グリーンハウスは黒くしましたが、ボディカラー下側はアルビームシルバーを採用しました。結果として、ショーカーのベルトラインは低くなりました」

「宝石のように美しい、マルチスポークデザインの24インチホイールを装着しています。大口径ホイールを装着することで、全体的な印象としてコンパクトに見えるようにしています」

【フロント】 「“ホロレンズ”というテクノロジーを採用しました」

「フロントフェイスで特徴的なのは、シームレスなデザインアプローチをとっているところです。VISION EQSは、デザインの方向性をSクラスの将来のビジョンという意味を込め、メルセデス・ベンツのDNAを守りつつ、新世代のEQデザインに挑戦しています。ブラックのフロントグリル内には、各種センサーなどを取り込み、デジタルラグジュアリーという表現方法を採用しています。“スターパターン”のグリルには、940個のLEDを埋め込み、奥行きは5層となっています。今後、市販モデルに採用する予定です」

「ヘッドライトは新しいコンセプトを取り入れました。ホログラフィックを取り入れた “ホロレンズ”というテクノロジーを採用しました。様々な表情を見せることから、クルマから外部の人へのコミュニケーションツールとして活用することもできます」

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