輸入車ベスト3(島下泰久編)】第1位:ポルシェ911GT3/第2位:テスラ・モデルS/第3位:マクラーレンMP4-12C 【人生最高の輸入車を選ぶ】本当にホレ込んで新車をオーダーしたポルシェ911GT3! それなのに...(島下泰久)
- 2020/10/02
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島下 泰久

これまでの人生において、所有したり試乗したりした輸入車のなかからベスト3を業界人に選んでいただく本企画。ポルシェ、なかでもGT3フリークとしても知られる島下泰久さんの第1位は、991型の911GT3。海外試乗会で感銘を受け、即新車をオーダーしたというほどのお気に入り。が、島下さんの元にそのクルマがやってくることはありませんでした...。
TEXT●島下泰久(SHIMASHITA Yasuhisa)
第3位:マクラーレンMP4-12C(2010年-)
「600psオーバーなのにドリフトも自由自在!」

マクラーレン オートモーティヴの市販モデル第一弾となったMP4-12Cに初めて乗ったのは、Dansfoldという当時トップギアでも良く使われていた空軍空港跡地のテストコース。2010年3月のことでした。
発表直後のMP4-12Cに乗れるというだけでも幸福でしたが、凄まじいパワーなのに微妙なアクセルコントロールにも正確に反応するエンジンと、600psオーバーのクルマで初めてドリフトさせられて、しかもそれでも安定しまくりのシャシーに、スーパースポーツ新時代の到来を肌で感じられたのは今も最高の思い出のひとつです。今でも欲しいですもんね、MP4-12C。3位はコレで。
第2位:テスラ・モデルS(2012年-)
「今に至るEVの快進撃はこのクルマから始まった」

2位は2012年11月にサンタモニカで初めて乗ったテスラ モデルS。実はその直前に某プレミアムメーカーの新型セダンの試乗会があり、その足でテストしに行ったのですが、その静かで滑らかでパワフルで楽しくて上質な、これまで味わったことの無い走りに仰天して、前日に乗った某セダンのことなど頭の中からどこかに吹っ飛んでしまったのでした。
思えば、今に至るEVの快進撃の始まりに立ち会ったのが、まさにこの時だったという気がします。このモデルSが世に示した価値観、すなわちプレミアム性の高い内外装デザイン、大型タッチパネルを使った操作系、走らないというEVのイメージを覆した凄まじい動力性能、そして度肝を抜いた航続距離...といったあらゆる要素が、今の世界のEVのトレンドとして拡散されていったわけですからね。これまた、最高だった記憶です。
第1位:ポルシェ911 GT3(2017年-/991型・後期モデル)
「スイートな回転フィール! 陶酔できるサウンド!」

そして1位はポルシェ911GT3。タイプ991の後期型に当たるモデルです。排気量が4.0リットルになった新しいエンジンは、前期型911Rや911GT3RSの4.0リットルは別物で、回転上昇がきわめてスイート。レース用としても使われるこのエンジンの、高回転型NAユニットならではのサウンドには本当に陶酔できます。
何より強い印象が残っているのは、2017年5月に参加したその国際試乗会。舞台はグラナダと聞いて、どうしてだろうと思ったら、彼の地に実は有名ではないけれど、結構歯応えのあるサーキットがあったんです。しかもカルガモ走行...つまり先導車両が居て、それに数台の車両がついて行くかたちだったその試乗での、先導車両のドライバーは何とあのレジェンド、ワルター・ロール氏! 血気盛んだった当時(今もか?)、絶対食らいついていこうと試乗を忘れる勢いで攻めた記憶は、今も鮮明です。あ、もちろんちゃんとホメてもらいましたよ!
それまでもGT3フリークを自認し、2台を乗り継いでいた私ですが、この時の、まさにほとばしるような熱い気持ちに100%応えてくれた走りには、本当に本当にホレ込みました。そして、すぐに購入を決めてオーダー! それなのに、嗚呼それなのに、殺到するオーダーに遂に私にまで順番は回ってきませんでした...。
そんな甘酸っぱい思いもありますが、とにかくクルマは最高。今でも欲しいクルマのダントツ1位です。まあ悔しいので中古には目を向けず、次のGT3を狙うつもりですけどね!
優れた性能を持つというだけのクルマは、もっと高性能なクルマが出てきた時点で価値が薄れてしまいますが、今もその走りをありありと思い出せるこの3台をはじめとするクルマは、つまりそれだけじゃない魅力を持っていたということでしょう。更に言えば、乗ったシチュエーションも、記憶を左右しますよね。
これからも最高と思えるクルマに出会うために、色々なクルマに、色々な舞台でとことん乗っていきたい。そして、そこで得たものを皆さんとシェアして楽しんでいきたいと願っています。コロナ禍、早く抜け出したいですね。
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