三菱GTO 怒濤のごときフルタイム4WDスポーツ【週刊モーターファン・アーカイブ】
- 2020/10/22
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MotorFan編集部

当時フルライン4WDを目指した三菱自動車にとって、極めつけとなったのがこのハイエンドスポーツ。ディアマンテとも同様のレイアウトに、 V6 3.0ツインターポを搭載し4輪を駆動する、驚異のモテル。
週刊モーターファン・アーカイブでは、これまでのモーターファンの懐かしい秘蔵データから毎週1台ずつ紹介していく。
解説●渡辺陽一郎(90年代スポーツカーのすべて より 2016年刊)

1980年代から90年代には、クルマの技術が急速に成長した。その象徴がGTOだろう。
V型6気筒の3ℓエンジンは、自然吸気に加えてツインタ—ボ仕様も設定。最高出力は280ps/6000rpm、最大トルクは42.5kgm/2500rpmなので、実用域から高い駆動力を発揮した。
駆動方式は自然吸気を含めてセンターデフ式4WDを採用する。50km/h以上で後輪を前輪と同じ方向に操舵して安定性を高める4WS、ショックアブソーバーの減衰力を3段階で自動的に切り替えるECSも標準装着した。

さらにツインターボにはアクティブエアロシステムが備わり、80km/h以上ではフロントベンチュリスカートが50mm下側にせり出し、リヤスポイラーは角度が14度増えてボディの揚力を抑えた。
排気音を切り替えるアクティブエキゾーストシステムも採用。スイッチ操作でノーマル/サイレントモードを選択できた。

運転すると直進安定性が高い。試作車をテストコースで走らせると260km/hで周回できた。降車するとリヤワイパーがウインドウとは逆方向に反り返り、私は恐縮したが、メーターの表示が正しかったことを改めて実感した。

ツインターボ仕様は重装備で車両重量が1700kgと重く、ホイールベースは2470mmと短いながらもコ—ナリングは不得意だった。そこで94年には4WSなどを省いて20kgの軽量化を図り、足まわりの設定を変えて17インチタイヤを装着するツインターボMRを加えたが、GT0の特徴を明確に表現していたのは、最初のツインターボであったと思う。

三菱GTOツインターボ(6MT初期モデル)
【寸法】
全長×全幅×全高(mm):4555×1840×1285
ホイールベース(mm):2470
トレッド前/後(mm) :1560/1580
最低地上蕎(mm):145
車両重量(kg):1700
【エンジン】
エンジン型式:6G72(V型6気筒DOHCツインターボ)
総排気量(cc):2975
圧縮比:8.0
最高出力(ps/rpm):280/6000
最大トルク(kgm/rpm):425/2500
燃料供給装置:ECI-MULTI(電子制御燃料噴射)
燃料タンク容量(ℓ):75・無鉛プレミアム
10モード燃費(km/ℓ):7.8
【足まわり】
駆動レイアウト:4WD
サスペンション 前:独立懸架ストラット式
サスペンション 後:独立懸架ダブルウイッシュボーン式
ブレー キ 前/後:前後ペンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:225/55R16
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