前輪駆動と四輪駆動、最大400psのモーターを搭載か!?

アウディが現在開発を進める、新型コンパクト・クロスオーバーSUVの最終デザインを予想プレビューしよう。

この新型車は、A1ハッチバックとエントリーレベルのクロスオーバー「Q2」の後継車となる予定で、かつて販売された「A2」の復活と言っていいだろう。

アウディ A2 e-tron 予想CG

初代であり、唯一のアウディA2は、1999年のフランクフルトモーターショーで発表され、1997年のコンセプトカー「Al2」の生産モデルとなったが、採算的には失敗に終わっている。オリジナルのボディ形状(オールアルミニウム)は2005年まで生産され、その後、2011年にコンセプトカーとして復活の試みが一度あったが、生産には至らなかった。そして現在、新型モデルの試作車(A2 e-tron、またはQ2 e-tronと命名される見込み)がテスト中である。

新型アウディのボディシェイプは、傾斜したフロントガラス、高いルーフ、そして特徴的なトランクリッドと水平に分割されたリアウィンドウが特徴で、1999年モデルのオリジナルを彷彿とさせる。また、短いボンネット、その他のデザインは、アウディのモダンなスタイルを踏襲しているといっていいだろう。

アウディ A2 プロトタイプ スパイショット

フロントエンドには、上部に細いパーキングライトとバンパーに一体化した長方形のヘッドライトユニットを備えた「ダブルデッカー」ヘッドライトが再び採用される。ホイールアーチは大型で、クロスオーバー特有のフレアが採用される見込みだ。サイドパネルはシンプルな形状で、ドアハンドルは(近日発売予定のQ7クロスオーバーと同様に)ウインドウシルに配置されるとみられる。テールライトは他のアウディモデルと同様にリアの幅いっぱいに伸び、ナンバープレートのリセスはリアバンパーに配置される。

新型アウディA2は、MEBモジュラー電動プラットフォームをベースに製造される。これは、同様のボディスタイルを持つフォルクスワーゲンID.3ハッチバックと同じプラットフォームだ。後者は、新型ハッチバックにリアアクスルに搭載された、最高出力326psの電気モーターを供給する可能性があるが、アウディでは前輪駆動とクワトロ四輪駆動、最大400psの電気モーターを1基または2基搭載するバージョンが期待できる。比較すると、2011年型アウディA2コンセプトはフロントに搭載された電気モーターからわずか114psしか出力しなかったので、大きな進歩となるのは確実だ。また、急速充電で最大500kmの航続距離を実現する各種バッテリーを搭載する。

A2 e-tronのワールドプレミアは、2026年と予想され、2027年半ばに、先ずは欧州から発売される予定だが、現在の同ブランドの日本市場におけるBEV展開をみれば、導入も期待して良いのではないだろうか。