お便り 「アル鍛ホイール」で何が変わる? の件

投稿者:富山県/神童さん

チェンの回答

今回は走りにこだわる人からの質問が多かった。「アル鍛」とはアルミ鍛造の略称で、鍛造というのは金属を叩いて強くしたもの。つまり日本刀みたいなもの。アルミ鍛造ホイールは軽量で高強度がウリってわけだ。

最高峰のレースシーンではマグネシウム製のホイールが採用されているけどアルミより軽く作れる半面、酸化しやすいから管理が大変だし寿命も短い。その点、耐腐食性久に優れるアルミ鍛造ホイールはストリートでは最適な選択かもね。

具体的に何が変わるのか? だけど、ズバリ運動性能が良くなる。

ホイールはバイクの中の回転するモノでは一番大きい部品。回転する部品には回転軸を維持しようとする力が働く(ジャイロ効果)。重ければ重いほどその効果は大きくなるから、ホイールを軽くすれば軽快にコーナリングできるようになる。また、加速性能にもすごく効く。同じエンジンパワーでも回転させるモノの重量が軽くなると加速性能は飛躍的に上がる。軽量なランニングシューズを履いた時と同じようなイメージかな(チェン的に)。あとは「慣性モーメント」にも着目したいところ。これは、同じ重量でも回転軸に近いところに重さが集まっているモノの方が、小さい力で回しやすいし止めやすいっていう原理なんだ。例えば同じ重さで大きさの球体でもピンポン玉のように中身が空のモノより、スーパーボールみたいに中身が詰まったモノの方が軽い力で回転させることができる。これをホイールに置き換えれば、リム部分が軽い方が加速性能は良くなるってわけ。パッと見では分からないけど、そんなところも意識して選んでみてもいいかもね。

余談ではあるけど、「タイヤ」はさらに回転軸から離れた重量物だから、タイヤの重量を意識して選ぶ加速性能はよりアップするよ。同じサイズのタイヤでも重さって銘柄によってかなり変わるからね!

アクティブからリリースされているホンダ・CT125用のアルミ鍛造ホイールSET

未舗装路走行も想定して強度に重点を置いているタイプで、チューブレスタイヤ対応。前後セットで9万9000円となっている。


まとめ

● コーナリング性能も加速性能もアップ

● 通はタイヤも吟味!

著者紹介 チェン

元レースメカニックで、カスタムビルダーや二輪誌編集部員のキャリアを持つ。現在はスーパーモトのレースに参戦し、ハイエースで全国を飛び回っている。

※この記事は月刊モトチャンプ2024年9月号を基に加筆修正を行っています