ペダル付き車両でもカテゴリーが異なる! 自転車、電動アシスト自転車、特定原付、原付、バイクの違い
自転車や電動アシスト自転車は「ペダル付きの乗り物」というイメージがある。しかし特定小型原動機付自転車(特定原付)、原動機付自転車(原付一種)、バイクにもペダル付きモデルあり。同じペダル付きでもココが違う! 各カテゴリーの相違点をざっくりとまとめてみた。
| カテゴリー | 最高速度 | 運転免許 | ヘルメットの着用義務 | ナンバープレートの取得、自賠責保険の加入 | 備考 |
| 自転車 | 道路標識の通り | × | △ | × | 競輪車両の最高速度は70km/h前後 |
| 電動アシスト自転車 | 道路標識の通り | × | △ | × | 電動アシスト機能は24km/hまで。それ以上の速度ではモーターの補助が0になる |
| 特定小型原動機付自転車(特定原付) | 20km/h | × | △ | 〇 | 歩道を走る「特例特定原付」は最高速度6km/hに制限 |
| 原動機付自転車(原付一種) | 30km/h | 〇 | 〇 | 〇 | 排気量50cc以下のバイク/定格出力0.6kW以下の電動バイク |
| バイク | 道路標識の通り | 〇 | 〇 | 〇 | 排気量50cc超のバイク/定格出力0.6kW超の電動バイク |
スロットルを設けたペダル付き電動車は“電動アシスト自転車”ではなく「電動バイク」と見なされる可能性大 ※2026年8月現在
2026年8月現在、警察による取り締まりの強化により、一時に比べて数は減少したものの、東京都内では今でも時折、“電動アシスト自転車のフリ”をして「ペダル付き電動バイク」に乗る輩に遭遇する。
自転車及び電動アシスト自転車の最高速度は道路標識の通り。つまりクルマやバイクと同じ。
「ロードバイク」などのスポーツ自転車が、自動車やバイクと同程度の速度で走行するのを見て「あれは違反じゃないか?」と思った人もいるだろう。しかし電動モーターやバッテリーのない通常の自転車や、正規の電動アシスト自転車は、道路標識の速度内ならば違反にはならない。
問題なのは、前述した“電動アシスト自転車のフリ”をして「ペダル付き電動バイク」に乗る輩。彼らの多くは“漕いでいるフリ”をしている足の動きに対し(中にはペダルを漕がず、堂々と両脚をペダルに添えている者もいる)、走行する速度が時速50km/h以上(目測)と、誰がどう見ても不自然なのが特徴。誰がどう見ても、電動モーターとバッテリーの力で走行しているのだ。
電動モーターとバッテリーにより、スロットルを回すだけで自走でき、ペダルを漕がなくても進む「ペダル付き電動バイク」は、電動アシスト自転車の法的基準に不適合。定格出力0.6kW以下ならば「原動機付自転車(原付一種)」、定格出力0.6kW超ならば「原付二種」や「軽二輪」などのバイクにカテゴライズされる。

ココがポイント! ネットショップ等で輸入車両を購入時の注意点とは?
現在、警察や関係団体が定める「ペダル付き電動バイク」と電動アシスト自転車の明確な違いは、スロットル(アクセル/多くは右グリップ部に設置)の有無。もしもスロットル有の場合、「ペダル付き電動バイク」と見なされる可能性がある。
ネットショップなどで購入時に注意したいのが、スロットル操作のみで走行できる仕様から、電動アシスト自転車に仕様変更できることをうたった車両(主に海外からの輸入車)。これらは道路交通法や道路運送車両法の基準に適合していない可能性があり、違反の対象となる場合がある。
上記の場合、もしも警察に違反だと認識されれば、たとえ自転車保険に加入していたとしても適用外となる可能性が極めて高い。仮に人をはねて死亡させたら、数千万円~数億円の損害賠償を自己負担しなければならない。

上記の動画を制作した「国民生活センター」の調べによると、
・10銘柄中9銘柄で、アシスト比率が道路交通法の定める上限値を超え、基準に不適合。うち6銘柄は、その上限値を大きく超え、人の力をほとんど要さずに一定の速度まで加速した
・10銘柄中5銘柄は、商品が届いた状態でスロットルのような装置が付いており、その内の2銘柄は操作すると加速してしまい、基準に適合していないと考えられた
・10銘柄中7銘柄に、押し歩き補助機能と類似した機能が搭載。いずれも乗車した状態で作動してしまい、基準に適合していないと考えられた
また、
・すべての銘柄で、購入した販売サイトに、自転車として道路の通行が可能である旨を明示、もしくはそれをほのめかす表現があった
・3銘柄の取扱説明書に24km/hを超えるアシスト機能を停止する速度が記載されていたほか、その速度の変更方法に関する記載があった
・すべての銘柄にバッテリーとバッテリー充電用の充電器が付属していたが、7銘柄では電気用品安全法のPSEマーク等が正しく表示されていなかった
などが指摘された。調査のさらなる詳細は下記ページを参照。
電動アシスト自転車の違法改造も「事故時に保険が適用外」。被害者死亡の場合、数億円の自己負担も……

国内では安全上、電動アシスト自転車の電動アシスト機能が「時速24km/hまで」に制限。それ以上の速度では、モーターの補助が0になるしくみ。また下記の通り時速24km/hを超えなくても、電動アシストの補助パワーは人力の2倍以下に制限される。
電動アシストの強さは一定ではなく、速度に応じて段階的に変化。
・時速10kmまで:人の踏力に対して最大2倍のアシスト(比率2:1)
・時速10〜24km:速度が上がるにつれてアシスト比率が直線的に低下
・時速24km超:アシストが完全停止(普通の自転車と同じ状態)
時速24kmに近づくほど補助が弱まるため、「急に止まる」のではなく、自然に自分の脚力だけで走る感覚に移行する。
アシストが止まっても、もちろんそのまま漕ぎ続けることは可能。ただし軽量なロードバイクなどに比べると車体が重いため、時速24km/h以上を長時間キープするのは困難。通常の使用では、アシストが効く範囲内でのんびり走るのがもっとも効率的だ。
基本的に電動アシスト自転車は「スタート時や坂道でも楽に漕ぐためのコミューター」であり、速度を上げることを目的に設計されていない。また歩道を走る場合、通常の自転車と同じく徐行が義務付けられている。

購入時に注意したいのが、電動アシスト機能を停止する速度(国内では24km/hに規定)を変更できることをうたった車両(主に海外からの輸入車)。これらは道路交通法や道路運送車両法の基準に適合していない可能性があり、違反の対象となる場合あり。
また昨今ではインターネットやSNSを通じ、
・リミッター解除など、電動アシスト機能の停止速度を引き上げた車両を販売する
・リミッター解除など、電動アシスト機能の停止速度引き上げ改造を請け負う
など、違法悪徳業者も多数出没。警察による違法悪質業者の取り締まりも強化されている。
アシスト上限を時速24km以上に引き上げる改造は、道路交通法違反。改造した状態で公道を走ると、無免許運転。また自動車保険の補償対象外となる可能性が高く、相手方への賠償責任が生じても、すべて自己負担になるなんてことも。
また電動モーターやバッテリーに過剰な負荷がかかり続けることで、故障・発火など安全上のトラブルが起こる危険性もある。
メーカーや販売店も基本的に違法改造車への対応を拒否する。そのため万が一の事故時や不具合時には、正規の修理保証は受けられない。
消費者庁も「道路交通法の基準に適合しない電動アシスト自転車で道路を通行すると法令違反となるおそれがある」と注意喚起。消費者庁:道路交通法の基準に適合しない電動アシスト自転車に注意。
“電動アシスト自転車のフリ”をして「ペダル付き電動バイク」に乗る行為。また電動アシスト自動車の違法改造は、その時は便利でも、事故を起こしたら取り返しのつかない事態を招く可能性が極めて高いことを覚えておくべし。
【参照サイト】
道路交通法の基準に適合しない電動アシスト自転車に注意-道路を通行すると法令違反となるおそれがあり、交通事故も発生しています- 国民消費者センター
消費者庁:道路交通法の基準に適合しない電動アシスト自転車に注意
「電動アシスト自転車」と「ペダル付き電動バイク」の違いについて 警視庁
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