語り合うのはこの2人!
乗り手は若返ったけれどバイクの良さは不変


津田:フュージョンは、とてもいいバイクだった。究極の楽チンバイク。代わるものなし。
──異議なし!
津田:とにかくめちゃくちゃ乗りやすくて、抜群に完成度が高かった。
──どこを切っても穏やかなキャラクターで、あらゆる走行シーンであっても急かされることが一切ない。これってスゴいことですよ。
編集部マルコ(以下、編):僕、乗ったことないんです。
──フュージョン童貞だね。
津田:うんうん。
──たくさんの煩悩にまみれたマルコさんは、絶対に乗った方がいい。愛車のハヤブサとは対極にあるバイクがフュージョンかもしれない。
津田:たくさんの煩悩(笑)。
編:煩悩って、何?
──速い、マッチョ、男根! みたいな。バイク乗りにありがちな。
編:たしかに僕は平均的な成人男性よりだいぶ、早いけどさ……。
──その“早い”じゃないッス。
津田:下ネタの掛け合いはそこらへんにして、フュージョンね。デビューは1986年だから、もちろんスクーターブームなんて来ちゃいない。


──おじさんに人気のあったスペーシー250フリーウェイは?
津田:1984年発売、2年早い。当時のカタログを見るとはっきり分かるんだけど、第一期のフュージョンは都会派路線なんだ。モデルさんは妙齢の白人カップルだし背景もクリーン。カタログ自体もページ数を割いていて立派。コンセプトはタンデムライディングマシン、だね。
──1986〜1997年、これが第一期ですね。
津田:そう。フリーウェイのメカの大半をキャリーオーバーさせた大型スクーター。全長は2265mmもあるのに高さは1355mmしかないロング&ローボディ。価格はなかなかの約50万円だけど、売れた。
編:輸出名は「ヘリックス」です。
津田:生産終了した97年、次にバトンを渡したバイクがフォーサイトだったことは意外に知られていない。
──そうなんですか!? 路線がぜんぜんちが〜う。
津田:しかし、お墓に入った途端にビッグスクーターブームが勃発。中古車人気が急騰するのを黙って見過ごせず、大ホンダがついに再販決定! 2003〜2007年、フュージョン第二期スタートだ。


──墓あばき、やったー! 欠点ってありましたか?
津田:うーん、カウリング類が多いだけにメカへのアクセスが悪いのは、ビッグスクーターならではだけどね。車体のどこかに、ヘルメットがひとつでも入ると良かったなあ。
──シート下がありませんからね。
編:カタログにはヘルメットが2個収まっている写真がありますが?
津田:あれは純正の専用ヘルメットで、普通のやつはまず入らない。
──あとはいいところばっかり?
津田:たった20馬力しかないんだけど、それで十分だった。誰が乗っても乗りやすいし、両足だってべったり着地する。タンデムしても急に操縦性が悪化したりしない。ザ・コンフォートバイク!
──カラー液晶って気になるなあ。
津田:デジタルメーターなんだけど、じつはカラーフィルムがかぶせてあるだけ……というのはご愛敬ということで(笑)。
──ウインカーキャンセラーまで付いている!
津田:フュージョンも、乗車イメージをクルマに求めていたバイクのひとつ。そこも大事だった。
──そういえば、ホンダにS‐MXっていうベンチシートのミニバンがありましたよね。再販後のフュージョンはアレを思い出させるんです。
津田:ん? どこらへんが?
──ざっくり言うと、イチャイチャしたい仕様。S‐MXでは空間が提供されていたけど、フュージョンはベッドそのものってカンジで。
津田:ラブチェアー? たしかにフュージョンに跨っていたカップルってみんな、セックスしたあとみたいな雰囲気出していたよなー。

──そう! 気だるい、ベチャーっとしたカンジ。後ろに座る女の子なんてみんな、ライダーに寄りかかったまま寝ているんじゃないか? ってくらい体重を預けてた。それがちょっとだけ羨ましくもあり。
編:……。
津田:メーカーも想定できなかったほどの男性依存(笑)。
編:……みなさん、憶測だけで発言するのもいい加減にしてください。バックレストなどの純正オプション品も充実していたんですから。
──憶測じゃないよ、妄想だよ。
津田:時速300キロマシンはちょっと静かにしていてくれたまえ。
編:まるで僕を、行き場のない性欲の化け物みたいに言わないでください! まずバイクはベッドじゃない!
一同 そこまで言ってないがな〜。
編:でもなんだか……フュージョンに乗ってみたくて、ちょっとだけムズムズしてきました。
一同 ほほう。
編:そしてシート上で女の子、もといステキな熟女と……。
一同 たまってるなあ(笑)。

