AIと融合することで、現代のライフスタイルに合った形で「食べる」「寝る」「遊ぶ」といった日常の体験を可能に
「コンテンポラリー ライフスタイル ビークル」は、日産を代表する「スカイライン」をベースに、セダンで快適に「食べる」「寝る」「遊ぶ」ための多くの仕掛けを詰め込んだプロトタイプモデル。セダンとしての機能やスタイリッシュなデザインを損なうことなく、様々な機能を実現するために、まずはクルマを徹底的に観察することから始められた。
クルマと向き合い、試行錯誤を重ねて創出した数多くの仕掛けは、AIと融合することで、外見からは想像できない驚きの機能を実現。現代のライフスタイルに合った形で「食べる」「寝る」「遊ぶ」といった日常の体験を可能にした。このプロセスは、ゴールを決めて最適かつ高効率に到達することを目指すエンジニアリングと異なり、対象の観察と創意工夫の連続で、思っていた以上のものを生み出すブリコラージュという考え方に基づくものだ。
これを手掛けたモビリティ&AI研究所 エキスパートリーダーの上田哲郎氏は次のように語る。
「人々の生活を豊かにするイノベーションは、電動化や知能化をはじめとするこれまでになかった高度な技術だけに留まりません。観察や固定概念にとらわれない発想により、すでに存在するものから新たな可能性を見つけだし、より快適な体験の提供に繋げることもイノベーションです。このようなイノベーションの実現に、ブリコラージュの概念をもとにしたプロセスはとても適しています。何より、試作している我々にとってとても楽しいものでした。また“くうねるあそぶ”、は30年以上前に発売した『セフィーロ』のキャッチコピーでした。あの頃描いた、セダンで“食べる”“寝る”“遊ぶ”の夢は今も続いています。このコンテンポラリー ライフスタイル ビークルは、その現代解釈版です。ブリコラージュから導かれるイノベーションは、サステナビリティを推進するうえでの課題にも有効であると考えています。今回のコンテンポラリー ライフスタイル ビークルは、ブリコラージュがものづくりに与えるインパクトを示す第一弾にすぎません。今後もこの『ブリコラージュ』の概念で新しいイノベーションを探求し、皆さまにワクワクをお届けしてまいります」