日産自動車ら5社が福島県浪江町で避難解除区域含む全域を対象としたオンデマンド配車サービスおよび貨客混載の実証実験を開始

日産自動車、イオン東北、日本郵便東北支社、長大、ゼンリンの5社はこのほど、2022年1月7日から2月4日までの約1カ月間、福島県浪江町にて、オンデマンド配車サービスと、人とモノの移動ニーズをマッチングさせ人流と物流の効率化を検証する、貨客混載の実証実験を開始すると発表した。

配車サービスの対象エリアを、避難解除区域を含む浪江町全域に拡大。買い物支援サービスによる荷物配達を組み合わせた貨客混載の実証実験も実施

この実証実験は、昨年度2月に協定締結した「福島県浜通り地域における新しいモビリティを活用したまちづくり連携協定」のもと、先月開始した「なみえスマートモビリティ」実証実験の第2フェーズとなるもの。配車サービスの対象エリアを町中心部から、避難解除区域を含む浪江町全域に拡大するほか、買い物支援サービスによる荷物配達を組み合わせた貨客混載の実証実験も実施する。

昨年度の実証結果を踏まえ、移動サービスの利便性向上、および商品点数を大幅に拡大することで、地方部における暮らしやすいまちづくりに貢献する。昨年度からの変更点は以下のとおり。

・実証実験期間中はどなたでも利用可能※1(昨年度は事前登録者40名が対象)。
・町内の移動は接続拠点を介さずに直接目的地への移動が可能※1(昨年度は接続拠点の乗り換えを検証)。
・中心部の停留所は約120カ所、周辺部はユーザー登録に応じてアプリケーション上に停留所を設置(昨年度はデジタル停留所を設置し乗降地を固定)。
・買い物支援サービスの対象商品は常温、保冷、冷凍含むおよそ6000点※2(昨年度は常温品100点対象)。
・買い物支援サービスの配達については、浪江町中心エリアは配車サービス車両を利用し貨客混載を検証。周辺部は配車サービス車両を利用した貨客混載で郵便局まで運送、郵便局からは日本郵便が配達し配達連携を検証(昨年度はスポーク車両および郵便車のどちらかで配達)。
・本実証期間は2022年1月7日から同年2月4日までの約1カ月間実施、第1フェーズと合わせると約3カ月間実施(昨年度は2週間)
※1:周辺部間の移動は一度中心部での乗り換えが必要。
※2:浪江町中心部の配送は常温、保冷、冷凍品が対象。周辺部はお弁当、お惣菜を除く常温品が対象。

同実証実験における各社の役割
●日産自動車:オンデマンド配車サービスの設計と実装および、サービス運用、人とモノの効率的な移動のマッチングを予測する技術を提供。
●イオン東北:イオン浪江店内で販売しているほぼ全商品、6000点を配送サービス対象商品として提供。
●日本郵便:周辺部への買い物支援サービスの配達を提供。
●長大:同実証実験を通じて、持続可能なサービスとしての実運用に向け、利用者実態およびデータ分析を行う。
●ゼンリン:デジタル地図の基盤となる浪江町の最新の地図データを作成し、同実証実験のサービス設計に関する情報を提供。

実証実験の概要

買い物支援サービス概要

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