もっともレーシングカーに近いホットモデルが『トミカ』に!!

トミカ × リアルカー オールカタログ / No.11 ランボルギーニ ウラカン STO

発売から50年以上、半世紀を超えて支持される国産ダイキャストミニカーのスタンダードである『トミカ』と、自動車メディアとして戦前からの長い歴史を持つ『モーターファン』とのコラボレーションでお届けするトミカと実車の連載オールカタログ。あの『トミカ』の実車はどんなクルマ?
No.11 ランボルギーニ ウラカン STO (希望小売価格550円・税込)
No.11 ランボルギーニ ウラカン STO(初回特別仕様) (希望小売価格550円・税込)*初回販売のみの特別色です。

ランボルギーニ ウラカンはイタリアの自動車メーカー、ランボルギーニが製造販売している、いわゆる“スーパーカー”と呼ばれる高級スポーツカーで、2014年にデビューしました。ドイツのアウディが作ったR8というスポーツカーの2代目モデルとは、同じシャシーとエンジンなど動力系を用いた兄弟車になります。

ランボルギーニ ウラカン STO実車フロントビュー。
ランボルギーニ ウラカン STO実車リヤビュー。

車名の「ウラカン」とはスペイン語で「ハリケーン(台風)のことで、闘牛で活躍した牛の名前から取られています。ランボルギーニのエンブレムには雄牛が使われており、生み出される車の名前も一部を除いては、ミウラ、アヴェンタドール、ムルシエラゴなど闘牛にちなんだ名前が使用されています。

このランボルギーニ ウラカンのレース専用車に『スーパートロフェオ』という超高性能モデルがありますが、それを公道走行が可能なギリギリのレベルまで手直しした高性能仕様が、ランボルギーニ ウラカン STOで、2020年にデビューしました。ちなみに『STO』とは「Super Trofeo Omologata」の頭文字で、「認証型スーパートロフェオ(≒公道走行型スーパートロフェオ)」という意味になります。ウラカン STOはランボルギーニのモータースポーツ部門であるスクアドラコルセの高い技術力とノウハウを用いて開発され、合法的に公道走行が可能なモデルとしては、レーシングカーに最も近い特別な存在なのです。

スーパートロフェオに近いレーシーでアグレッシブなフォルムが特徴です。モータースポーツの知見から導き出された空力性能と軽量化の両立はこのモデル最大の特長です。

コファンゴは新開発のSTO専用品。

ランボルギーニでは、ボンネットとフェンダーおよびバンパーを組み合わせたフロントまわりの部品のことを両者のイタリア語を組み合わせた造語として「コファンゴ」と呼んでいますが、STOでは専用のコファンゴが新開発されました。側面の形状は走行中のフロントホイールまわりの気流を整え、空気抵抗を減らすデザインとしており、さらにフロントフェンダー上には空気を出入りさせるルーバーを設置。ホイールハウスの内圧を下げてダウンフォース量を増加させています。

リヤフェンダーはレース専用車のスーパートロフェオEVOの技術を盛り込んだデザイン。

リヤフェンダーのデザインは、レース専用車であるスーパートロフェオ EVOから着想を得たもので、エンジン冷却効率を高めるNACAダクトを採用。コーナリング時の安定性を向上させるシャークフィンを装着したエンジンフードに備わるエアインテークやディフレクターなども新型になっています。このリヤフェンダーには航空宇宙技術から得られたサンドウィッチ構造のカーボンファイバー材が使用され、カーボンファイバーの使用量を25%減らしながらも、従来と同等の剛性を確保しています。

ボディパネルは75%以上が軽く、強度に優れたカーボンファイバー製。これまでは実現できなかった複雑な形状や構造も一枚のパーツで構成しています。STOは全体にわたり、より強度を高めながら従来以上の軽量化が実現されています。これに加え、ウインドスクリーンはウラカンの軽量高性能モデルであるペルフォルマンテよりも20%軽くなっており、ホイールはアルミに代えてマグネシウムを採用しています。なお、リヤウィングは手動で角度を3段階に調整可能です。

インテリアにもふんだんにカーボンパーツが用いられているが、高級素材アルカンターラも用いられて高級感を醸し出す。

内部に目を向けると、インテリアにもカーボンパーツが数多く使用されています。ドアパネルやセンターコンソール、バケットシートのシェルなどはカーボン製で、スパルタンな雰囲気を醸し出していますが、ダッシュボードやルーフライナー、シート表皮などはイタリアの高級素材として知られるアルカンターラ仕上げで、高級感を醸し出しています。シートバックレストの上部には、「STO」のロゴが、ヘッドレストにはランボルギーニのエンブレムが刺繍されています。

リヤのバルクヘッドにはエキゾーストシステムで有名なアクラポヴィッチが開発を手がけたチタン製ロールケージが組み込まれています。また、コファンゴの下にあるフロントトランクルームにはヘルメットが収納可能。サーキット走行を想定した装備の採用は、このマシンならではと言えます。さらにドアハンドルや内側のドアオープナーは布製ストラップ、フロアマットはカーボン製と、徹底した軽量化がはかられています。

搭載されるV型10気筒エンジンは絶大なパワーを発揮する。

搭載されるV型10気筒エンジンは、最高出力640ps/8000rpm、最大トルク565Nm/6500rpmを発揮。0-100km/h加速は3.0秒、0-200km/h加速は9.0秒で、最高速度は310km/hに達します。こうした絶大なパワーに対応するため、強力な制動力を引き出すブレンボ製のCCM-Rブレーキシステムを搭載、公道での日常走行はもちろんのこと、サーキット走行においても最適なパフォーマンスを発揮します。

さらに、ノーマルのウラカンにも備わっている『ANIMA(アニマ)』と呼ばれるドライビングモードは、STO専用として新開発されています。一般道とカーブの多いコースを走行する際に使用する「STO」に加え、サーキットなどのドライのアスファルト上で最高のラップタイムを引き出す「Trofeo(トロフェオ)」、雨天時などのウエット路面向けにパフォーマンスを最適化する「Pioggia(ピオッジア)」の3モードが設定されています。さらに、サーキットでの走行をモニタリングしながら記録も行なう常時接続のテレメトリーシステムが搭載されているのも特徴です。

2022年4月の第3土曜日に、それまでの『エンツォ フェラーリ』に替わって『トミカ』に加わった『No.11 ランボルギーニ ウラカン STO』は、このランボルギーニの誇るレーシングマシンのスピリットを色濃く受け継いだスパルタンな公道モデルの特徴をよく捉えています。危険のないギリギリのレベルまで細かな部分を再現している点は見事と言えるでしょう。

■ランボルギーニ ウラカン STO 主要諸元

全長×全幅×全高(mm):4547×1945×1220

ホイールベース(mm):2620

トレッド(前/後・mm) :1668/1647

車両重量(kg):1339

エンジン形式:型 90度V型10気筒

排気量(cc):5204

最高出力:470kW(640ps)/8000rpm

最大トルク:565Nm(57.6kgm)/6500rpm

トランスミッション:7速AMT

サスペンション(前後):ダブルウィッシュボーン

ブレーキ(前後) :ベンチレーテッドディスク

タイヤ:(前) 245/30R20 (後)305/30R20

■毎月第3土曜日はトミカの日!

毎月第3土曜日は新しいトミカの発売日です。2022年4月の第3土曜日には、上でご紹介しているように、それまでの『No.11 エンツォ フェラーリ』に替わって『No.11 ランボルギーニ ウラカン STO』が、『No.32 国土交通省 照明車』に替わって『No.32 堺市消防局 特別高度救助工作車』が登場します。上でご紹介しているように『No.11 ランボルギーニ ウラカン STO』には、初回出荷のみの特別仕様(特別色)もあります。

No.32 堺市消防局 特別高度救助工作車(ブーム可動・希望小売価格495円・税込)

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