5月の新車販売ランキング、トヨタ、ホンダ、日産に次ぐ上位ランカーは、スバルでもマツダでもない、あのメーカー、あの車種だ!

トヨタ、ホンダ、日産以外の販売台数最上位はどのクルマ?【5月の新車販売台数ランキング・スズキ/スバル編】

(社)日本自動車販売協会連合会から、5月の新車販売台数が発表された。第1位はトヨタ・ヤリスで相変わらずトップ10の8台をトヨタが占める強さを見せたが、トヨタ以外のメーカーの奮闘ぶりにも注目したい。ホンダ、日産に続いて、スズキ/スバル編をお届けする。

スズキ 第1位 ソリオ(2,232台)

トヨタ、ホンダ、日産以外で最上位にランクしたのは、スバルでもマツダでもない、スズキのソリオ(総合16位/2,232台)である。三大メーカー以外でトップ20にランクしたのはソリオだけだ。現行ソリオはラゲッジがより広くなり、先代モデルからのヒットを継続している。ハイト系軽自動車の小型車版というコンセプトのパイオニアであり、ソリオのヒットを見て後発で参入したライバルが、トヨタ・ルーミー(総合3位/7,704)、ダイハツ・トール(総合42位/502台)だ。

スズキ 第2位 スイフト(1,772台)

走り自慢のBセグメントコンパクト、スイフトが総合23位(1,772)に入る。もっとも競争の激しいカテゴリーかつ、ライバルよりデビューが古いことを考えると、大健闘のポジション。その競合車を見てみると、トヨタ・ヤリス(総合1位)、日産ノート(同5位)、トヨタ・アクア(同9位)、ホンダ・フィット(同11位)、トヨタ・パッソ(同18位)、マツダMAZDA2(同32位)、日産マーチ(同41位)など。とにかくライバル車の数が多く、各車尋常でない台数を売り上げるヒット車カテゴリーであることがわかるだろう。

スズキ 第3位 クロスビー(1,310台)

隠れたヒット車と言えるのがクロスビー(総合26位)。大ヒット軽SUVのハスラーをモチーフに作られたクルマで、見た目はハスラーに良く似ているが、実態はワゴン×SUVといえるパッケージングで、非常に広くて使いやすい一台だ。全長3.7m台、1Lクラスと、かなりコンパクトなSUVで、直接の競合車は多くない。トヨタ・ライズ(総合8位)/ダイハツ・ロッキー(同29位)以外では、同じスズキのイグニス、シエラ(同30位)あたりが競合するだろう。

スズキ 第4位 ジムニーW(1,090台)

18年7月のモデルチェンジ時の熱狂的な「ジムニーフィーバー」は記憶に新しい。が、4年経ってもジムニーの人気はまったく衰えていないようだ。そもそもジムニー&シエラは林業事業者などが必要に迫られて使うような特別なクルマのはずだったが、現行ジムニーでは、完全に一般ユースのユーザーに対しても市民権を得てしまった。登録車のシエラは軽ジムニーの1/3程度の台数でしかないが、それでも総合30位に入ってしまうということだ。

トップ30に4台をランクインさせているのは、実はトヨタとホンダとスズキだけ。スズキは軽自動車メーカーの印象があるが、実は他の登録車メーカー以上に、登録車のヒット車を数多く売っているのだ。

スバル 第1位 インプレッサ(1,925台)

スバルは、国産メーカーの中で唯一Bセグメント以下のクルマを作っていない。つまり、安くて量販向きの商品を持っていないため、販売ランキングはあまり有利ではないのだ、‥というのは前置き。スバルの最上位は、総合21位の代表車種インプレッサ(総合21位)だ。総合20位のプリウスとの差がわずか14台だから、十二分にトップ20にランクするポテンシャルをもっている。競合車の動向は、カローラ(総合2位)、シビック(同47位)、MAZDA3(同48位)といった状況。カローラの次に売れている。

スバル 第2位 フォレスター(783台)

ミッドサイズSUVのフォレスターが2番手(総合37位)に入るところがスバルらしい。競合車は、RAV4(総合22位)、アウトランダー(同24位)、CX-5(同33位)、エクストレイル(同44位)、CR-V(同45位)というところだ。ただし、スバル全体で見ると、人気車レヴォーグがトップ50に入っていないのは正常とは言えず、生産などの事情によるものではあるだろう。生産の正常化などが落ち着いてくれば、また違ったランキングになることも考えられる。

スバル 第3位 BRZ(300台)

BRZは月販300台で、ギリギリ総合50位に入った。実数としてもスポーツカーの300台は決して少なくなく、新車効果は継続している現れだ。トヨタ86も好調で、総合25位(1,600台)だった。生産現場、販売現場の混乱が収まって正常化すると、スポーツカーのランク入りは難しくなるかもしれないが、EV開発ブームの一方でピュアエンジン車の購入希望車は増えているから、BRZや86、ロードスターあたりは意外と台数を稼ぐ可能性もあるかもしれない!

スズキ車のトップ50ランキング

16位 スズキ・ソリオ 2,232台(70.7%)
23位 スズキ・スイフト 1,772台(88.7%)
26位 スズキ・クロスビー 1,310台(121.6%)
30位 スズキ・ジムニーW 1,090台(107%)

※[]内は総合順位、()内は前年比

SUBARU車のトップ50ランキング

21位 SUBARUインプレッサ 1,925台(84%)
37位 SUBARUフォレスター 783台(60.7%)
50位 SUBARU・BRZ 300台(ー%)

※[]内は総合順位、()内は前年比

2022年5月 新車販売台数ランキング

1位 トヨタ・ヤリス 12,400台(74.4%) 
2位 トヨタ・カローラ 9,424台(125.8%)
3位 トヨタ・ルーミー 7,704台(66.4%)
4位 ホンダ・フリード 6,747台(153%)
5位 日産ノート 6,626台(111.1%)
6位 トヨタ・アルファード 5,192台(87.3%)
7位 トヨタ・シエンタ 4,262%(109.1%)
8位 トヨタ・ライズ 3,652台(58.3%)
9位 トヨタ・アクア 3,288台(110.8%)
10位 トヨタ・ハリアー 3,188台(50.5%)

11位 ホンダ・フィット 3,068台(151%)
12位 トヨタ・ランドクルーザーW 2,820台(115.2%)
13位 トヨタ・ノア 2,720台(86.8%)
14位 日産セレナ 2,577台(74.5%)
15位 ホンダ・ヴェゼル 2,540台(62.6%)
16位 スズキ・ソリオ 2,232台(70.7%)
17位 トヨタ・ヴォクシー 2,157台(42.6%)
18位 トヨタ・パッソ 2,048台(75.9%)
19位 ホンダ・ステップワゴン 2,025台(95.6%)
20位 トヨタ・プリウス 1,939台(60.7%)

21位 SUBARUインプレッサ 1,925台(84%)
22位 トヨタRAV4 1,813台(37.9%)
23位 スズキ・スイフト 1,772台(88.7%)
24位 三菱アウトランダー 1,686台(1,832.6%)
25位 トヨタ86 1,600台(333.3%)
26位 スズキ・クロスビー 1,310台(121.6%)
27台 トヨタC-HR 1,243台(94.2%)
28位 日産キックス 1,200台(52.1%)
29位 ダイハツ・ロッキー 1,146台(82.2%)
30位 スズキ・ジムニーW 1,090台(107%)

31位 ホンダ・シャトル 894台(98%)
32位 マツダMAZDA2 837台(62.3%)
33位 マツダCX-5 812台(97.8%)
34位 日産アリア 811台(ー%)
35位 三菱デリカD5 794台(128.3%)
36位 トヨタ・クラウン 785台(53.8%)
37位 SUBARUフォレスター 783台(60.7%)
38位 トヨタ・カムリ 657台(101.7%)
39位 トヨタ・ハイエースW 635台(90.1%)
40位 レクサスNX350H 557台 (ー%)

41位 日産マーチ 509台(89.3%)
42位 ダイハツ・トール502台(56.5%)
43位 ホンダ・オデッセイ 482台(32%)
44位 日産エクストレイル 425台(64.8%)
45位 ホンダCR-V 389台(165.5%)
46位 三菱エクリプスクロス 378台(56.2%)
47位 ホンダ・シビック 355台(366%)
48位 マツダMAZDA3 341台(35.3%)
49位 レクサスIS300H 315台(75.9%)
50位 SUBARU・BRZ 300台(ー%)

※()内は前年比

キーワードで検索する

著者プロフィール

MotorFan編集部 近影

MotorFan編集部