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【毎日更新】気持ち良いエンジンの3台を選ぶ(菰田 潔編):BMW 320i/BMWアルピナ D3 BITURBO/メルセデス・ベンツ S400d 【気持ち良いエンジンならこの3台】回転を上げずに力強く走る感触がたまらない直4ターボのBMW 320i|菰田 潔

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BMWといえば、直列6気筒エンジンに注目が集まりがち。しかし、320iに搭載される直列4気筒ターボのフィーリングも素晴らしい、と菰田 潔さんは語る。バイエルンのエンジン屋たるBMWの魂は、4気筒にもしっかりと注入されているようだ。

TEXT●菰田 潔(KOMODA Kiyoshi)

1台目:BMW 320i【エンジン:B48B20A】

「素晴らしいレスポンスとパンチのある加速!」

BMW 3シリーズ

本来3シリーズのエンジンで楽しいと言ったらM340iの3L直列6気筒を挙げるのが普通だろう。しかしこの素晴らしい直列6気筒エンジンを創るBMWだからこそ、直列4気筒でも素晴らしいフィーリングのエンジンを創れるのだ。誰も期待していない4気筒エンジンかもしれないが、乗ってみると低回転から力がモリモリ湧いてくるし、アクセルペダルに対するレスポンスは4気筒らしく良いし、深く踏み込めばパンチのあるいい感じの加速ができる。

通常のクルージング状態ではエンジン回転数は1000rpmちょっとで走っているからかなり燃費が良さそうな気がする。その回転数からでもアクセルペダルをジワッと踏み込んでいくとシフトダウンせずに加速できる。これは1350rpmという低回転から300Nmという最大トルクを発揮できるターボチャージャー付きエンジンだからできることだ。この回転を上げずに力強く走る感触がたまらないのだ。

2019年7月生産以降の320iに搭載される最新の2L直列4気筒は、マニフォールドの取り回しを変更しコールドスタート時の暖機が早くなり、実用上の燃費向上を実現している。

B48B20A(320i):直列4気筒ターボ・総排気量1998cc・最高出力184ps(135kW)/5000rpm・最大トルク300Nm/1350〜4000rpm

2台目:BMWアルピナ D3 BITURBO

「穏やかさとパンチ力の両立がアルピナのエンジンの真髄」

BMWアルピナ D3 BITURBO

可変タービンジオメトリー2ステージターボチャージャーを備える3L直列6気筒ディーゼルがD3 Biturboのエンジンだ。

最高出力257kW(350ps)/4000rpm、最大トルクはなんと700Nm/1500-3000rpmというスポーツカー並みのパフォーマンスを発揮するが、実際に乗ってみるとその穏やかな走りに驚く。つまりアクセルペダルに対するゲイン(エンジン出力)が高くないので、扱いやすいのだ。かといって穏やかだけで終わるのではなく、アクセルペダルの踏み込みを深くすると、どこまでも湧いてくるようなトルクで加速していく。さらに深く踏み込むともっとパンチのある強い加速できるところがいい。この穏やかさとパンチ力がアルピナのエンジンの特徴だ。

エンジン回転数もディーゼルエンジンとは思えない素晴らしく伸びのある回転上昇が気持ち良いし、そのサウンドもドライバーをワクワクさせる演出がある。

次の新しいD3Sは48vマイルドハイブリッドになることが発表されたが、現行のD3でも上品さを持ちながら充分楽しく走れる。

直列6気筒ディーゼルターボ・総排気量2992cc・最高出力350ps(257kW)/4000rpm・最大トルク700Nm/1500〜3000rpm

3台目:メルセデス・ベンツS400d【エンジン:OM656】

「エンジンの存在を意識させない。それがこのエンジンの美点」

メルセデス・ベンツS400d

OM656と呼ぶ4L直列6気筒ターボは、メルセデス・ベンツがV型6気筒から大変換した直列6気筒の最新鋭ディーゼルエンジンだ。

Sクラスボディにすっかり馴染んだディーゼルエンジンは、普通に走っているとガソリンかディーゼルかという区別がつかない。それは振動、音、アクセルペダルの反応などがすべて上品だからだ。

直列6気筒エンジンの特徴である振動の小ささは低回転から高回転域まで変わらないし、音と振動の遮断が良いSクラスボディによって極力キャビンへ伝えてこないようにしてある。アクセルペダルの反応も踏み込み量に比例したレスポンスで、初めて乗っても戸惑うことなく加速力を自在にコントロールできる。

250kW(340ps)/3600-4400rpm、700Nm/1200-3200rpmという出力とトルクを9ATで伝えるが、エンジンやATに気を使うことなくドライバーの意思どおりに操作することで、遅れなく、期待どおりに反応してくれる。

言い方を変えればエンジンコンシャスではないエンジンだ。ドライバーに意識させずにエンジンは縁の下で(ボンネットの中で)働いている。エンジンを楽しむというより、エンジンを意識させずにSクラスを操れることがこのエンジンの良さだろう。

OM656(S400d):直列6気筒ディーゼルターボ・総排気量2924cc・最高出力340ps(250kW)/3600〜4400rpm・最大トルク700Nm/1200〜3200rpm

選者:菰田 潔(こもだ・きよし)

【近況報告】
ワイフ用に2019年10月生産の320iノーマルサス17インチタイヤのモデルを買った。この320iを乗っていると楽しくて、ワイフから奪って筆者が乗る距離が長くなっている。

【プロフィール】
1950年神奈川県生まれ。本業はモータージャーナリスト。2019年9月にBOSCH認定CDRアナリストの資格を取得。CDR(クラッシュ・データ・リトリーバル)で事故データを抜き出しそれを解析する仕事も始めた。

『気持ち良いエンジンならこの3台』は毎日更新です!

内燃機関は死なず! 世の中の流れは電動化だが、エンジンも絶えず進化を続けており、気持ちの良いエンジンを搭載したクルマを運転した時の快感は、なんとも言えないものだ。そこで本企画では「気持ち良いエンジンならこの3台」と題して、自動車評論家・業界関係者の方々に現行モデルの中から3台を、毎日選んでいただく。明日の更新もお楽しみに。(モーターファン.jp編集部より)

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