土を舞台にした原チャリの宴! スクーターでオフ遊び!

昨今はビギナー大歓迎のオフロードイベントが各地で開催されて盛り上がっているのだが、中でも独特なのが「スクータークロス」だろう。その名の通り、〝スクーターでダートを走る〟という、とってもユニークな走行会なのだ。


軽装備でエンジョイできる、敷居の低さがクセになる!?

今回は20台以上のマシンが集結。なかには京都からの遠征組も! なぜみんなが参加するのか?というと〝楽しい〟からに他ならない! スクーターであればなんでもOKのゆるいレギュレーションなうえ、装備も最低限のルールさえ守れば各々の判断(自己責任)に委ねられているから気軽に参加できるのだ。コスプレはもちろん、なかには着ぐるみで走る勇者も。参加するスクーターは50~125㏄クラスの原チャリがほとんどで、1台を仲間と乗り合ってもOK。長年不動だったものを無理やり?起こした車両やダート専用にカスタムしているマシンもチラホラ。「軽いから振り回しやすい」、「お金がかからないし、万が一壊れちゃっても懐が痛くないよ!」という声もあり、とりあえずブロックタイヤに履き替えれば走行できるのはお財布にも優しいところだ。オバちゃんが乗っているような見慣れた原チャリなのに、オフ用のプロテクターに身を包んで足を突き出しながら駆け抜ける姿には思わず感動を覚えてしまった。
当日は朝まで雨が降っていてハードなコースコンディションだったけれど、泥んこになりながらも笑顔で走る様はまさしく〝大人の土遊び〟。順位だけを競う雰囲気はなく、自分のペースで走れるからビギナーでも安心して参加できるのも良い。開催は不定期なので気になる人はSNSをチェックしてみよう。

恒例の耐久レースも開催!

2グループに分かれて行われた耐久レース。1周毎に手書きで周回数をカウントし、タッチでライダー交代というアナログな雰囲気だけど、参加者はみんな本気モード! ライダー交代時にはお菓子や熱々缶コーヒーを飲み切るというファンライドイベントならではの即席ルールも課せられて大盛り上がりの内に幕を閉じた。

便器が走る! RUNNIG TOILET BOWL

オーナーのたっちゃんさんは、軽トラに車両を積んで京都から訪れた猛者! その愛車はFRP 製のオリジナル外装を装着した「トイレット仕様」。便座だけでなく給排水タンクもしっかり装備する。これなら走行中にもよおしても安心ですね!ベースマシンはジュリオなのだが、もはや原型はございません。その一方で、ライダーはミリタリーな出で立ちで登場し、非常にシュールな雰囲気を醸し出していました。

便座は洋式スタイルを採用し、フタにはウレタンが貼られ座り心地も良好。

段ボールが飛ぶ! FLYING CARDBOARD BOX

段ボール製ワンオフカウルに身を包み、安上がりだけどものすご~く手間が掛かっている。「すぐに壊れるのでは?」という不安もなんのその! 何重にも貼り重ねたのか、厚みも十分でそのタフネスをアピールしてくれた。なお出走前には会場のみんながペンを持ち寄って自由にお絵描き( 寄せ書き?)するのも段ボールならでは。レーシングマシンのスポンサー風にちマークを描かせてもらっちゃいました~!

本格マシンはココが違う!

スクータークロスの参加車両&オーナーにフィーチャー。遊び心たっぷりのマシンを見るだけでもワクワクしちゃいます!

スクーターの弱点の一つが、吸気口の低さ。リヤタイヤ付近にあるため巻き上げた泥が入らないようにノーマルの吸気口を塞いで写真のようにエアクリーナーボックス上部にダクトをぶち込んで、シート下の収納スペースまで伸ばして新鮮な空気を吸えるように工夫するのだ。

スクーターだとニーグリップができないのでオフロード走行はけっこう難しい。そのため後付けステップや滑り止めプレートなどで踏ん張りを効かせるマシンが多い。

意外と多かったのが、サブフレームを追加するフレーム補強。ジャンプの着地でフレームが曲がるのを抑制してくれる。ちなみにフレーム剛性だけで言うと、スチール製モノコックフレームのベスパが最強なんだとか。

レンズ類も外すかテープを貼る必要があるが、写真のように形に添ってカットすればよりスタイリッシュに! まあマシン造りにここまで気遣える余裕(時間)があるかどうかも重要なんですけどね。

とにかく楽しんだもん勝ち! フォト・ギャラリー

※この記事は月刊モトチャンプ2023年4月号を基に加筆修正を行っています