スタッドレスタイヤでも妥協しないために

ミシュランの最新スタッドレスタイヤである「X-ICE SNOW+」は、同社が謳う「トータルパフォーマンス」を体現した最新世代だ。スタッドレスには、サマータイヤとは相反する性能が求められることもあるが、アイス/スノー性能以外の要素については、妥協しているユーザーが多いはずだ。
ウェット性能を約7.3%、耐摩耗性能も約25%を向上

それは、耐摩耗性であったり、乗り心地や静粛性、高速安定性などであったりするはずだが、スタッドレスということで割り引いて考えている方も多いだろう。
「X-ICE SNOW+」は、スペックでも性能の進化が著しく、アイス、スノー性能を維持したままウェット性能を約7.3%も向上。さらに、耐摩耗性能も約25%高め、燃費に寄与する転がり抵抗も約5.6%も低減させている。

まず、大幅な性能アップに寄与しているのが「Flex-Ice 3.0 TREAD COMPOUND technology(フレックス –アイス 3.0 トレッド コンパウンド テクノロジー)」で、極低温でもしなやかさを失わず、氷上、雪上路面で確かなグリップを発揮するという。さらに、転がり抵抗を低減させることで、低燃費性能にも貢献。より長いシーズンしなやかさが持続するとしている。
なぜ大幅な性能アップを実現したのか?
スノー、アイス性能を維持しつつ、トータル性能を引き上げたワケだが、この新コンパウンドは、前モデルの「X-ICE SNOW」からゴムの種類、ゴムの配合、補強材(シリカ)の量などを試行錯誤しながら開発したという。

また、スタッドレスタイヤに求められるものは? という原点に立ち返ってたそうだ。たとえば、サマータイヤやスポーツタイヤなどにも使われている技術も使えないだろうか? という視点も含めて考え方そのものをリセットして見直したという。新作の「X-ICE SNOW+」に向けて、特別に最新技術をふんだんに盛り込んだというよりも、既存技術の活用やその組み合わせにより大幅な性能アップを実現したようだ。
さらに、偏摩耗を抑制し、高いロングライフ性能に貢献する「Maxtouch Construction(マックスタッチ コンストラクション)」の搭載もトピックス。内部構造の最適化によりトレッド面のより均一な接地圧分布を実現したことで、加速時、ブレーキング時、コーナリング時においても接地面が安定し、偏摩耗を抑制する。
高い静粛性に加えて、サイドウォールのデザインも刷新

高い静粛性に寄与するのが、「PIANO acoustic tuning technology(ピアノ アコースティック チューニング テクノロジー)」で、サイズの異なるブロックを最適に配置することで、不快な周波数の音を効果的に低減している。
また、スタッドレスの泣き所であるロングライフ性能については、「Long Lasting tread design(ロング ラスティング トレッド デザイン)」を採用し、向上させている。新品時から摩耗時までトレッドパターンが大きく変化しないフルデプスサイプとコンパウンド特性が変わらないモノコンパウンドであることが特徴だ。

一般的に二層構造のコンパウンドが多いスタッドレスだが、一層のモノコンパウンドの採用により、スタッドレスとしての性能を維持できるだけでなく、二層構造よりも製造面での時間短縮や不良品の削減(歩留まりの改善)、ライフサイクルアセスメントも含めた利点もあるそうだ。

なお、見た目では、「NEW sidewall design(ニュー サイドウォール デザイン)」の採用がトピックス。極めて厳しい氷上路面に対応する「Ice Grip Symbol(アイスグリップシンボル)」、「3PMSF(スリーピーク・マウンテン・スノーフレーク)」が配置されていて、雪の結晶により洗練されたデザインで高級感が演出されている。

ミシュランの最新世代スタッドレスである「X-ICE SNOW+」は、2026年8月1日から順次発売され、価格はオープン。発売時のサイズは、16インチから22インチまでの全97サイズとなっている。
