ランドローバーが開発を進めるフラッグシップSUV、レンジローバーの改良新型のプロトタイプをカメラが捉えた。エクステリアの変更は比較的小規模にとどまる一方、インテリアは大幅な刷新が行なわれる可能性が高まっている。

レンジローバー 改良新型プロトタイプ スパイショット

今回確認されたテストカーでは、フロントフェイスに細かな変更が加えられていた。ロワグリルは現行モデルより大型化され、ナンバープレートの取り付け位置も開口部上部から中央へ変更されている。ヘッドライトもよりスリムなデザインとなり、内部グラフィックが刷新される可能性が高そうだ。

レンジローバー 改良新型プロトタイプ スパイショット

一方、ボディ全体のシルエットは現行型をほぼ踏襲している。リヤまわりもリフレクターやバックランプ、ガーニッシュの意匠変更が中心とみられ、大規模なフェイスリフトというより、商品力を高めるためのブラッシュアップが主な目的となりそうだ。

今回の改良で最も注目すべきなのは、むしろキャビンである。テスト車両ではダッシュボード全体が厚いカバーで覆われており、インテリアが大きく変更されることを強く示唆している。

なかでも期待されるのが、大型の曲面ディスプレイの採用だ。現行レンジローバーも大型タッチスクリーンを採用しているが、改良新型では表示エリアをさらに拡大し、ドライバー側へ緩やかに湾曲した新世代ディスプレイを採用する可能性がある。新デザインのステアリングホイールも確認されており、コックピット全体が最新世代のJLRデザインへ進化するとみられる。

デジタル化が進む高級SUV市場では、メルセデス・ベンツやBMWをはじめ、多くのブランドが大型ディスプレイを核としたインテリアへ移行している。レンジローバーも今回の改良で最新世代のコックピットへ刷新することで、ラグジュアリー性だけでなく、操作性や視認性の向上も狙っていると考えられる。

また、現行型では多くの機能がタッチスクリーンへ集約されているが、テスト車両はダッシュボードが完全に覆われているため詳細は確認できない。操作系についても見直しが行なわれる可能性があり、正式発表でどのようなレイアウトが採用されるのか注目される。

今回目撃されたプロトタイプは内燃機関モデルだが、このデザインは今後登場するEV版にも反映される可能性が高いものとみられる。レンジローバー初のEVは当初の計画から投入時期が見直されたものの、年内にもワールドプレミアされる可能性があり、ブランドの新たなデザイン言語を示すモデルとして注目を集めている。

一方、パワートレインについては大きな変更はない見通しだ。現行モデルは3.0L直列6気筒ガソリンエンジンをはじめ、プラグインハイブリッド(PHEV)、4.4L V8ツインターボをラインアップする。最上級グレード“SV”では最高出力607psを発生し、ラグジュアリーSUVでありながら高いパフォーマンスも実現している。改良新型でも、この充実したラインアップを維持しながら商品力を高めるアップデートが中心になるものとみられる。

近年の高級SUV市場では、エクステリアを大きく変えずに、インフォテインメントやデジタルコックピットを刷新することで商品力を高める手法が主流となっている。今回の改良新型レンジローバーも、その流れに沿った進化を遂げることになりそうだ。

フラッグシップSUVとして培ってきた上質なデザインや走行性能を維持しながら、最新のデジタル技術を取り入れることで競争力をさらに高めるアップデートになるものと予想される。だとすれば正式発表では、巨大曲面ディスプレイを中心とした新世代コックピットの全体像もさることながら、EVモデルとの共通点や差別化なども大きな見どころとなることだろう。