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新車コクピット解説

BMW X3

800万円を切ったX3の新エントリーグレード「original」

新エントリーグレードの「original」
新エントリーグレードの「original」

今回のテスト車両は、2026年5月に追加された新エントリーグレードの「original(オリジナル)」。先進安全装備はそのままに、機能を厳選することで価格を抑えている。「X3 xDrive 20」、「X3 Drive 20 d」の「オリジナル」は、19インチアルミホイール、タイヤリペアキット、フロントのランバーサポート、アダプティブLEDヘッドライト、herman/kardon(750W/15スピーカー)、3ゾーンオートエアコンなどが変更されている。その代わり、18インチアルミホイール、スピーカーシステム(100W/6スピーカー)、2ゾーンフルオートエアコンなどを用意。

BMW X3のコクピット
BMW X3のコクピット

価格は「20 xDrive original」が767万円、「20d xDrive original」が787万円と800万円を切っている。なお、「M スポーツ・パッケージ」を60万円で設定していて、Mスポーツの内外装や専用サスペンション、19インチアルミホイールなどを装着することもできる。

先進感満載のインパネ

運転席ドアの「BMWインタラクション・バー」

さて、4代目BMW X3のコクピットは、タッチコントロール性を高めた「BMWカーブドディスプレイ」を中心とした先進的な仕立てが目を惹く。12.3インチのメーターパネルと14.9インチのセンターディスプレイは、ガラスカバーを一体化し、ワイド感を強調している。BMWの流儀に則って、ドライバー側(運転席側)に傾けた設計を採用している。ワイド画面だけあって視認性、操作性は良好そのものだが、多機能だけに、ぱっと見で深い階層まで辿り着くのは難しい場合もある。運転席ドアには特徴的な「BMWインタラクション・バー」(後述)も用意。

センターコンソールのスタータースイッチとシフトスイッチ
センターコンソールのスタータースイッチとシフトスイッチ

イグニッションオンは、センターコンソール内の右上にあるスイッチで操作する。その下にトグル式の小さなセレクターレバーを配置。左手で始動、シフトをDレンジに入れるという操作は自然にできる。その下に、オートブレーキホールド付電動パーキングブレーキスイッチを用意。スイッチ操作のほか、アクセルを軽く踏むと解除できる。もちろん、ACC作動時や信号待ちなどの際は、ブレーキを離しても保持される。

センターコンソールに集中配置

電話やメディアなどはハードスイッチでも用意
電話やメディアなどはハードスイッチでも用意

センターコンソールの操作部には、大型コントローラーを配置。ホーム画面(ドライバー側)の横にショートカットウィジェットが縦に並んでいて、指のスワイプやダイヤル操作で多彩な機能を呼び出せる。ナビの目的地設定をはじめ、自宅への帰路設定、エアコンの温度調整やシートヒーターのオン/オフ、お気に入りの音楽、プレイリストの再生、よくかける相手への電話発信、車両の走行モード(My Modes)の切り替えなどが可能。こちらも慣れが必要で、画面タッチが前提になっているためブラインドタッチは困難だ。その下には、音量用ダイヤル、「My Modes」スイッチ、パーキングビューカメラ、車両設定用スイッチなどを配置する。

ステアリングスイッチは右が情報系、左がADAS系

ステアリングスイッチ(右側)

ステアリングスイッチは、右側がメディアや電話、音声、メーター操作などの情報系を担い、左側はアダプティブクルーズコントロール(ACC)、アシストモードなどのADAS系となっている。ステアリング&レーン・コントロール・アシスト付(ドライビング・アシスト・プロ)」の操作もこちらで行う。同機能は、速度制御に加え、車線中央を走るようステアリング操作もアシストする(必要に応じてACCのみ、制限速度リミッターなどへの切り替え可能)。

ステアリングスイッチ(左側)

パドルシフトは右がシフトアップ、左がシフトダウンで、「Mスポーツ」には、10秒間のブーストスイッチを用意する。ウインカーは、ワンフラッシャー式で軽く触れる(半ストローク)とウインカーが3回点滅する。

ウインカーレバー(ライトスイッチ)
ウインカーレバー(ライトスイッチ)

ヘッドライトは、ウインカーレバーでAUTO、スモール、手動点灯のモード切り替えが可能。ヘッドライト操作部は、従来のインパネ右下にあった物理的な操作部が姿を消し、ウインカーレバーに加え、センターディスプレイでの設定に切り替わっている。

右側のワイパーレバー

静電式エアコンパネルの操作性はもう少し

エアコンパネル。下に手動式の風向切替ダイヤルを配置
エアコンパネル。下に手動式の風向切替ダイヤルを配置

センターディスプレイ下のセンタークラスターにエアコンパネルを配置する。スマートな配置に貢献している反面、ブラインドタッチでの操作はほぼ困難だ。温度設定や細かい風量調節や吹き出し口の切り替えなどは、センターディスプレイで操作することを前提としている。ユニークなのは、その下にあるエアコン吹き出し口(エア・アウトレット)の下部に物理的に手で動かすマニュアル(手動式)の風向調整ダイヤル/ルーバーが残されている点だ。こちらは、風向きを変えるだけなので容易に操作できる。

使用頻度の高い機能を呼び出せる「BMWインタラクション・バー」

センターコンソール前方のトレー
センターコンソール前方のトレー

「BMWインタラクション・バー」も特徴的な装備で、静電式スイッチによる使用頻度の高い機能のショートカット用となっている。静電式タッチによりドアロック/アンロック、シートメモリー、フロント/リヤガラスのデフォッガー、アンビエントライトなどの操作のほか、乗降時などに光のパターンで知らせる降車時警告などが可能だが、初めてで即使いこなすのは難しいだろう。アンビエントライトの演出は先進感満載だが、確実性では物理スイッチに及ばない静電式スイッチの限界も感じさせる。

パドルシフト(右側)

インパネ中央下部、センターコンソール最前部には、加飾とアンビエントライトで周囲を取り囲む深さのある収納部を用意。USBタイプC(ひとつはデータと充電用、もうひとつは充電用)とワイヤレス充電を配置している。

使用頻度の高い音量などは物理スイッチ(ダイヤル)として用意
使用頻度の高い音量などは物理スイッチ(ダイヤル)として用意

新型BMW X3 ユーザーインターフェイス、ヒューマンマシンインターフェイスは新世代に移行したが、多機能だけに操作に慣れが必要という印象を受けた。しかし、多機能化に対しては、「OK、BMW」と話しかける「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」の使用を前提としているのだろう。自然言語への理解度が高く、慣れると使いやすい。しかし、センターディスプレイをはじめ、「BMWインタラクション・バー」などの静電式スイッチ類、その音声操作もある程度、慣れが必要という印象を受けた。

PHOTO/平野陽(Akio HIRANO)、塚田勝弘(Kastushiro TSUKADA)

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クルマを購入する際、車種は絞れてもグレードは何を選ぶべきか……。最後まで悩んだ経験をお持ちの方も少なくないはずだ。車種によっては、メーカー(ブランド)が想定するユーザー層が、グレードの装備差に表れている場合もある。この連載ではグレード選びに迷った際の最終決断のポイントを示唆するものである。今回は、4代目となる現行型「BMW X3」をピックアップし、主要3グレードを比べてみた。

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