都市のスクーターとオフロードの世界をつなぐ。丸みを帯びたボディにアウトドアギアのような色をまとったRWシリーズ

ヤマハ発動機の欧州法人、ヤマハ・モーター・ヨーロッパは11月2日、アドベンチャースクーターの新シリーズ「RWシリーズ」を発表した。ラインナップはRW700、RW700 Explore、RW350の3機種。都市向けの「MAX」シリーズと、アドベンチャーモデルの「テネレ700」シリーズの世界をつなぐモデルで、ヤマハは本格的なアドベンチャースクーターという新しいカテゴリーの始まりだと説明する。

ヤマハRW700 Explore/RW700/RW350

デザインは、森やキャンプ場、荒れた路面といった自然の風景をヒントにしたもの。ボディ全体の丸みのある形状は、自然との調和を表しているという。シリーズを象徴する色はセージブルーとフォレストグリーンで、アウトドアギアのような個性に上質な雰囲気を組み合わせた。

ヤマハRW700
ヤマハRW700 Explore
ヤマハRW350

天竜川と中田島砂丘からサンプルを採取。外装の質感と手触りを生み出した「TEXNATURE」

RWシリーズのデザインでもっとも目新しいのが、「TEXNATURE」と名付けたコンセプトだ。外装と自然環境との調和を狙ったもので、手がかりにしたのはヤマハの地元にある天竜川と中田島砂丘。現地で採取したサンプルをもとに、RWシリーズ独特のテクスチャーや手触りをつくり出した。RW350では、土や川をヒントに外装の質感と色を開発している。

素材には、主に植物由来の原料からつくるバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO™」など、リサイクル材やバイオマス由来の材料を幅広く採用した。

ヤマハRW350

アドベンチャーモデル譲りの4灯LEDヘッドライトに、山並みを描いた専用のメーター表示

フロントまわりの特徴は、ヤマハのアドベンチャーモデルをヒントにした、4つのLEDユニットで構成するコンパクトなヘッドライト。RW700はこれに固定式のウインドスクリーンと左右のナックルバイザー、テーパー形状のアルミ製ハンドルを組み合わせる。

メーターは5インチのフルカラーTFTディスプレイで、RWシリーズ専用の表示テーマは遠くの山並みを背景に描いたものだ。スマートフォン連携アプリ「MyRide」による着信や音楽の操作、「Garmin StreetCross」アプリによるナビゲーションにも対応する。

ヤマハRW700
ヤマハRW700

690ccのCP2に自動変速のY-AMTを組み合わせたRW700。上級仕様のExploreには専用のボディ色を設定

ヤマハが「モーターサイクルとスクーターのクロスオーバー」と説明するRW700は、ミドルクラスモデルで実績のある690ccの2気筒「CP2」を搭載。クラッチレバーとシフトペダルが不要なヤマハの自動変速システム「Y-AMT」を組み合わせ、ヤマハのスクーターとして初めて変速機構を備えた。6軸IMUと連動するライディングモードには、舗装路向けのROADモードに加え、オフロード向けのGRAVELモードを用意し、クルーズコントロールも標準装備する。

ヤマハRW700
ヤマハRW700

足まわりは、フロントに倒立フォーク(ストローク160mm)、リヤにモノショック(同155mm)を採用。ホイールはフロント17インチ、リヤ15インチのスポークタイプで、ピレリ・スコーピオン・ラリーSTRタイヤを組み合わせた。装備重量は221kg、シート高は810mm、最低地上高は170mmで、車体下にはアルミ製のスキッドプレートを備える。ボディ色はセージブルーとパワーグレーだ。

ヤマハRW700

RW700 Exploreは、プリロードと伸び側減衰力を調整できるフロントフォーク、グリップヒーター、ライダー側のシートヒーター、センタースタンド、バックライト付きのスイッチ類を加えた上級仕様。ボディ色は専用のフォレストグリーンと、セージブルーをアクセントにしたミッドナイトブラックだ。

ヤマハRW700 Explore

座ったままでも、立ってでも。乗車姿勢の自由度を高めたシートとフットペグ

車体は乗車姿勢の自由度を重視したつくりが特徴だ。RW700はスチールと箱形の樹脂パーツを組み合わせたハイブリッド構造の車体で、座った姿勢でもスタンディングでも、体を動かす余地とつかまる場所を確保した。ライダーシートは前後左右に体を動かしやすい形状で、前部を細く絞って乗り降りしやすく、足も出しやすくした。

ヤマハRW700

足元にはラバーを取り外せるフットペグと、その前方に折りたたみ式のフットレストを備え、足を前に投げ出した姿勢もとれる。RW700のフットペグは前後・上下の4通りに位置を調整できる。座面を広くとったタンデムシートの下には、フルフェイスヘルメットを収納できるスペースを設けた(サイズや形状による)。

ヤマハRW700
ヤマハRW700

皿状のハブで力強さを表現したホイール。新開発の330cc単気筒を積むRW350

RW350は新開発の330cc単気筒エンジンを搭載する。エンジンをフレームに固定し、CVTユニットだけが上下に動く新しいレイアウト「Yamaha Dynamic Ride」を採用し、エンジンとCVTが一体で動くユニットスイング式よりもバネ下重量を減らした。

ヤマハRW350

フレームは高張力鋼管製のバックボーンタイプで、フロントに倒立フォーク(ストローク140mm)、リヤにツインショック(同105mm)を組み合わせる。最低地上高は185mmだ。ライディングモードはSTREET、EXPLORE、ECOの3種類で、クルーズコントロールも備える。

ヤマハRW350

デザイン面で目を引くのがホイールだ。ラリー競技車両のホイールをヒントに、ハブのまわりを大きな皿状に成形し、足まわりの力強さを表現した。鋳造アルミ製のリヤホイールはハブにダンパーを内蔵して加減速時の振動を抑えるもので、ヤマハ初の構造だという。サイズはフロント16インチ、リヤ14インチで、RW350専用に開発したダンロップD615のブロックパターンタイヤを装着する。

ヤマハRW350

ヘッドライトはRW700と同じく4つのLEDユニットで構成し、メーターも5インチのフルカラーTFTディスプレイだ。ボディ色はセージブルー、アラシサンド、ミッドナイトブラックの3色を用意する。

ヤマハRW350
ヤマハRW350

なお、RWシリーズの価格と発売時期は明らかにされていない。