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世界各国の最新SUV7台+αにイッキ乗り! お国柄とブランドの違いは? 【プジョー5008@JAIA輸入車試乗会】オシャレ上級者な“三世帯家族”のための3列7人乗りクロスオーバーSUV

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プジョー5008

毎年恒例となっているJAIA(日本自動車輸入組合)の「輸入車試乗会」が、今年も神奈川県西部にある大磯プリンスホテルで開催された。今回はイギリス、フランス、ドイツ、スウェーデン、アメリカのSUV計7台をはじめ、最新の輸入車総計10台を一挙に試乗。

いずれもホテル敷地内での撮影と、近隣の一般道および自動車専用道路の西湘バイパスでの試乗を合わせて各45分間という短い時間ではあったものの、各車のお国柄とブランドの個性を明確に感じ取ることができた。

+190mmの全長で3008よりも伸びやかなシルエットを描くリヤまわり

先にご紹介した3008と同じくこのプジョー5008は、ミニバンとして設計された初代から一転、日本では2017年9月に発売された新型2代目はSUVへと大変身。3008と共通のプラットフォーム「EMP2」を採用し、フロントオーバーハングからフロントドアまでを共通化しながら、全長を190mm、全高を20m、ホイールベースを165mm延長し、全長×全幅×全高を4640×1840(「GTブルーHDi」は1860mm)×1650mm、ホイールベースを2840mmとした。

【プジョー3008@JAIA輸入車試乗会】“アバンギャルド”を体現した、オシャレ上級者のためのミドルサイズクロスオーバーSUV

3列目使用時の荷室は鞄が置ける程度
3列目格納時の荷室は完全フラット

2列目格納時は段差ができるのが玉に瑕
さらに、3008に対しルーフラインの絞り込みを抑えることで、2列目以降の居住性と積載能力をアップ。独立3座の2列目シートに150mmの前後スライドおよび5段階のリクライニング機構を備えながら、3列目を格納した際は702L、さらに2列目も格納した場合は1,862Lの荷室容量を確保している。

当たりはソフトながらコシがある1列目
独立3座の2列目は3人座るにはベスト

こうした設計の違いから、2列目の居住性はヘッドクリアランスが不足気味な3008より大幅に改善されている……と言いたいところだが、3008の後席は左右席にゆとりを持たせる代わりに中央席を緊急用としたのに対し、5008は前述の通り独立3座。3人座るのにはベストだが、1~2人で座るとシートの幅が狭いうえ、着座位置もより車体の外側となるため、どうしても窮屈な印象を抱いてしまう。

なお3列目は、2列目を最前部までスライドさせて初めて足の置き場ができる緊急用。2列目には3座とも備わっているISOFIXアンカーはなく、チャイルドシートを置くにも不向きなため、常用できるのは小学生だけということになりそうだ。

極めて前衛的かつ機能的な「i-Cockpit」

なお、小径ステアリング、ヘッドアップインストルメントパネル、大型タッチスクリーンで構成されるプジョー独自の「i-Cockpit」と、当たりは柔らかいが弾力のある1列目シートは3008と何ら変わらない。

165ps・240Nmを発する1.6L直4直噴ガソリンターボエンジン+6速AT
225/55R18 98Vのミシュラン・プライマシー3を装着

今回試乗したのは、3008のガソリン車と同じく165ps・240Nmを発する1.6L直4直噴ガソリンターボエンジン+6速ATを搭載する標準グレード「アリュール」。車重は3008に対し+50kgの1550kgに留まっているため加速性能に不満はない。……ただし、シフトマナーの悪さは3008と全く変わらないが。

一方、ハンドリングにおいては全長190mm、ホイールベース165mm延長の効果は大きく、3008ではスポーツカーのように鋭いステアフィールは落ち着いた印象に。7人乗車が可能な5008には、このマイルドになったハンドリング特性の方がマッチングが良いように感じられた。

先にご紹介した3008について筆者は「“アバンギャルド”を体現した、オシャレ上級者のためのミドルサイズクロスオーバーSUV」と表現したが、5008を一言で表すならば「オシャレ上級者な“三世帯家族”のための3列7人乗りクロスオーバーSUV」となる。小学生を含む5人以上で乗車する機会が1年に1回以上あるならば5008を選ぶべきだが、そうでなければ取り回しが良く後席と荷室の使い勝手にも優れる3008の方が高い満足感を得られるだろう。

ところでこの、「俺はミニバンをやめるぞ!」と宣言してSUVに舵を切り、Cセグメントにショートボディの2列仕様とロングホイールベースの3列仕様をラインアップする戦略、日本のマツダと全く同じだ。しかも、ショートボディがシャープなハンドリングで、ロングボディが穏やかな走りとされている点も、マツダにおけるCX-5とCX-8の関係に酷似している。

今回は3008、5008とも180ps・400Nmの2L直4直噴ターボディーゼルエンジン+6速AT搭載モデルに試乗することは叶わなかったが、チャンスがあれば最新のディーゼルエンジンを搭載するCX-5およびCX-8と比較し、各車の性格の違いをレポートしたい。

【Specifications】
<プジョー5008アリュール(FF・6AT)>
全長×全幅×全高:4640×1840×1650mm ホイールベース:2840mm 車両重量:1550kg エンジン形式:直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボ 排気量:1598cc ボア×ストローク:77.0×85.8mm 圧縮比:10.2 最高出力:121kW(165ps)/6000rpm 最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1400-3500rpm JC08モード燃費:13.6km/L 価格:4,040,000円

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