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  • 2019/06/11
  • MotorFan編集部

新型メルセデス・ベンツGLC & GLCクーペ海外試乗「すぐにわかる! 圧倒的な進歩」〈Mercedes-Benz GLC〉

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GLC300d 4MATIC
2015年にデビュー(国内発売は2016年)したメルセデス・ベンツのミドルクラスSUV“GLC”が初のフェイスリフトを受けた。結果から言えば、フェイスリフトという言葉からは想像出来ないほどの進化を遂げていた。ドイツ・フランクフルト周辺で開催された国際試乗会からレポートをお送りする。

REPORT●大谷達也(OTANI Tatsuya)
GLC300 4MATIC

もはや金属ばねには戻れない? エアサスの圧倒的な完成度

 そぼ降る雨のなか始まった試乗会では、まず300dに試乗する。ところが、スタート地点となった空港近くの駐車場から一歩(一輪?)外に走り出しただけで、その圧倒的な進歩に舌を巻くことになった。

 まず、ディーゼル・エンジンの燃焼音がとても小さく、回転フィールも実に滑らか。しかも、アイドリングでもほとんど振動が感じられない。トルク特性もフラットで扱い易く、レスポンスも良好で文句の付けどころがなかった。極めて完成度の高いディーゼル・エンジンと評価できる。

 それとともに印象的だったのが乗り心地が驚くほど快適だったこと。従来型では路面の継ぎ目などではっきりと感じられたショックがほぼ完全に消し去られているうえ、大きなうねりを強行突破してもフラットな姿勢を崩さない。

「これは、もしや?」と思って小休止の際に下回りをのぞき込んだところ、案の定エアサスペンションだった。メルセデスのエアサスペンション装着車はソフトで鷹揚で極めて快適だけれど、GLCの場合もまったく同様。この心地よさを一度味わったら、元の金属ばね仕様に戻るのはちょっと難しいんじゃないかと思えるほど、その完成度は高かった。



 続いて同じくGLC300dでオフロードコースを走る。雨は少し前に止んでいたものの、粘土質のコースはぐっしょりと濡れていていかにも滑りやすそう。そこを、サマータイヤのピレリ・スコーピオン・ヴェルデで走るというのだから苦戦を強いられてもおかしくない。ところがGLCはときに上り勾配が30%近くにもなる難コースをなんの苦労もせずに走りきってみせたのである。

 その際の走りは、たとえば本格オフローダーのGクラスのようにひたすら強力なトラクションをかけて前に突き進んでいくタイプとは異なるものの、急坂をわざと微低速で上ったり、途中で一旦停止して再発進してもトラクションコントロールはほとんど作動せず、スムーズに走り抜けてみせた。基本となるトラクション性能が高いことの証明だろう。

GLC300 4MATICクーペ

 オフロード走行を終えた私はガソリン・エンジン・モデルのGLC300に試乗した。4気筒 2.0Lターボエンジンにベルト駆動のスターター・ジェネレーターを組み合わせた新ユニット“M264”は、従来のGLC250に搭載されていた“M274”の進化版で、48Vマイルドハイブリッド・システムを構築。エネルギー回生に加えてエンジン・パワーのブースト機能も実現しており、2500rpm付近の実用域で力強さが増しているという。

 このエンジン、スロットル・ペダルを踏み込めば比較的早めに“電気ブースト”が立ち上がるものの、それによってドーンと加速するわけではなく、感覚的には「あー、確かにトルクが少し厚くなったかなあ」という範囲に留まる。ただし、私はこの設定が正しいと信じる。

マイルドハイブリッドの主力原動機はエンジンで、電気モーターはあくまでも“従”の役割に過ぎない。にもかかわらず、電気モーターで過大なアシストをすれば、エンジンだけが働いている状態との乖離が生まれ、ドライバーは違和感を覚えることだろう。その点、GLC300はエンジンの弱点を軽く補うだけで電気モーターはあくまでも黒子に徹しているため、自然な仕上がりに感じる。この辺は、メルセデスがEQシリーズで培ってきたノウハウが生きているように思う。

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