ホンダ新型フィットは「柴犬」フィット。用のデザインと居心地の良さが新型の魅力 まもなく登場のホンダ新型フィット:柴犬っぽいスタイルと居心地の良さ、そしてホンダの切り札i-MMDを搭載!
- 2019/12/15
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MotorFan編集部 鈴木慎一
ホンダの新型フィットがいよいよ来年2月に発売になる。フィットの原点に戻ったようなナチュラルで良質なベーシックカーとなった新型。技術的にも見るべき点は多いが、まずはテストコースでのファースト・インプレッションをお届けする。
柴犬フィット:大ヒットの予感がする
ホンダの新型フィットは、フィットとして4代目となるモデルだ。10月の東京モーターショーでお披露目されたので、実物を目にした人も多いだろう。
新型フィットは、当初は年内11月の発売予定だったが、来年2月に延期した。オランダのシャシー・ブレーキ・インターナショナル(CBI)社から供給を受けるはずの電動パーキングブレーキ(EPB)の部品に不具合があったからだ。
このCBI製のEPBは、ホンダN-WGNにも使っていたが、こちらもこの不具合問題で生産を一時中止(来年1月再開予定)している。N-WGNも新型フィットも、CBIからコンチネンタルに供給元を変更している。このCBI製のEPBは、フランス系メーカーの新型Bセグカーにも使われているというから、問題はなかなか複雑だ。
CBI社は、今年、日立オートモティブ社による買収が発表されている。また、日立オートモティブ社はホンダ系サプライヤーのケーヒン、ショーワ、日信工業との経営統合を発表しているから、やや皮肉な感じがしなくもない。
現行フィットも、発売当初、デュアルクラッチに関連するトラブルがあった。新型もスタート前に残念なニュースとなってしまった。
とはいえ、新型フィット、ヒットの予感がする。
9月にテストコースで開催されたメディア向け試乗会で、新型フィットに短時間だが試乗できる機会があったのだ。そこで見て、聞いて、乗った感触では、「新型、イケそうじゃん!」である。詳細なスペックも価格も未発表な時点で、「これは売れそうだ!」と勝手に言うのもなんだが、「第一印象すこぶる良し」だった。
新型フィットで、開発陣が強調していたのは、「用の美」「心地よい体験」「日常で使える機能」である。室内の広さも、ミリ単位で数字を追うのではなく、本当に使える、そして心地良い空間とはなにか、を追求したという。
全長は3995mm(CROSSTAR除く)で、4m以下を守ったし、伝統のセンタータンクレイアウトも踏襲。使いやすくて心地よい室内空間を作り上げた。
外観のデザインは、「柴犬」をイメージしたという。デザイナーは「新型フィットを柴犬のような存在にしたかった。形が柴犬というわけではない。自分を守ってくれるときもある、一緒にいて楽しい、長くともにいてまるで家族のような愛情が持てる。単なる道具ではなくて、相棒のような存在にしたかった」と語っていた。
果たして、外観はそう見えるか? 実物を目にして触れてみると、デザイナーの意図を自然に感じた。3代目(現行)モデルが、やや煩雑でロボットアニメ風だったのに対して、新型はあくまでもナチュラル。大ヒットした初代のテイストを受け継いだように見える。よりアクティブなユーザーには、少し車高を上げ、クロスオーバー風のデザインを与えた「CROSSTAR(クロスター)」を用意した。
新型フィットは、「HOME」と呼ばれるグレードを中心に、ユーザーの価値観に合わせてバリエーションを展開しているのも新しい。
BASIC/HOME/NESS(FIT NESSで続けて読むとフィットネスとなる)/LUXEというグレード展開となり、CORSSTARが追加となるグレード構成だ。
パワートレーンは、2種類。1.3ℓ直4DOHCと1.5ℓ直4DOHCのエンジンは現行型から基本的にキャリーオーバーする。注目は、1.5ℓエンジンと組み合わせるハイブリッドシステムだ。
現行フィットではスポーツグレードとして設定されていた「RS」は新型では用意されない。現行フィットRSは、1.5ℓ直4DOHC(L15B型)132ps/155Nm+6MT/CVTだった。新型でも1.3ℓ直3ターボ(1.0 VTEC TURBO)搭載グレードを検討したというが、見送られた経緯がある。これも新型フィットのキャラクターに影響を与えることになるだろう。
ホンダの切り札i-MMDを大幅小型化
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1.3ℓ直4DOHC+CVT
1.5ℓ直4+i-MMD(これを新たに「e:HEV」を名付けた)
のふたつのパワートレーンが用意される。
1.3ℓはベーシック、上級モデルはe:HEVとなる。
個人的には、トヨタのTHS2と並んで現在世界最高のハイブリッドシステムだと考えているi-MMDがBセグのフィットに搭載されるとは嬉しい驚きだ。
アコードやインサイトのようなより大型で上級のクルマ用だったi-MMDをフィットに載せるには、大幅なサイズダウンとコストダウンも必要だ。新型フィットに載せられたというのは、ホンダ技術陣の開発能力の高さと新型フィットにかける想いの賜物だろう。
新型フィットのプラットフォームは現行型のキャリーオーバーだ。とはいえ、だからと言って手を抜いた部分はない。
i-MMD採用と並んで、新型フィットのハイライトは、極細Aピラーによる広々とした視界と新開発のシートだ。
極細Aピラーについては、こちらを参照していただきたい。
ホンダ新型フィット:ボディ最大の注目点は太さわずか55mmの「極細Aピラー」
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シートについては、別にレポートする予定だ、

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