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【毎日更新企画】人生最後の3台を選ぶ:ホンダ・クラリティ フューエルセル/スズキ・ジムニー/モーガン3ホイラー(塩見智) 【人生最後に乗るならこの3台/塩見智編】『学習』より『科学』派ならば、燃料電池車(ホンダ・クラリティ)にワクワクせずにいられない!

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C02排出量ゼロの燃料電池車、クラリティ フューエルセル。EV走行距離101km(WLTCモード)のクラリティPHEVもある

フリーランスのエディター&ライターである塩見智さんは、伝説の自動車雑誌『NAVI』の最後の編集長でもある。それだけに(!?)、クルマ選びも個性的。ホンダ・クラリティ フューエルセルは天然記念物並みに見かけることのない燃料電池車だし、モーガン3ホイーラーは2020年に新車で購入できるとは思えない出で立ちだ。

TEXT●塩見智(Shiomi Satoshi

1台目:ホンダ・クラリティ フューエルセル

「シューッという音が聞こえる度、今水ができてんだなーと夢を感じる」

水素と酸素の化学反応で電気を発生し、177ps(130kW)のモーターを駆動する。一充填あたりの走行距離は750km(トヨタ・ミライは650km)。価格は783万6400円。2020年6月より、個人向けのリースの取り扱いも開始された。

水素を圧縮して車載し、必要に応じて水素とそこらじゅうにある酸素を化学反応させて電気を生み出す燃料電池車。排ガスの代わりに出すのは水だけ。こんな理科室での実験みたいなことを連続的、日常的に行いながら動く自動車。学研の『科学』と『学習』の特に『科学』のほうに熱中した子供時代を過ごしたくせに、高校時代の数学でのつまずきの結果、使えない文系に進んでしまった私にとって、燃料電池車にワクワクせずにいったい何にワクワクしろというのだ!

燃料電池車は電気自動車の一種であり、エネルギーの車載方法が異なるだけなのだが、バッテリー電気自動車にはない、シューッという音を立てながら加速する燃料電池車のほうが好きだ。シューッという音が聞こえる度、ああ今水素が電力に変わって副産物として水もできてんだなーと思え、夢を感じるからだ。

それに私は集合住宅に住むため、自宅ガレージをもたない。つまり自宅に充電環境がない。その時点でバッテリー電気自動車は候補から消えるのだ。

トヨタが20年末に発売し、それをもって燃料電池車を実験的販売のフェーズからマジで数を売るフェーズに入るとされる新型ミライを挙げてもよいのだが、現在市販されているクルマから選べというレギュレーションなので、ここはちょうど6月11日に個人向けリースが始まったホンダ・クラリティFUEL CELLを挙げておきたい。

登場時、特徴的外観を理解、消化できず、はっきりカッコ悪いと思ったクラリティだが、時を経るに連れペキペキとした面構成がキュービズムに見えてきて、今ではすごく好きなデザインだ。マルチェロ・ガンディーニでもあのデザインにするのではないかと思えてきている。そしてインサイトとプリウスの関係と同じで、後年振り返ればやっぱりクラリティもミライに世間一般の評価としては壮絶に負けるんだろうなと予想でき、そのこともクラリティに対しシンパシーを感じさせるのである。

2台目:スズキ・ジムニー

「ラングラーにもディフェンダーにも負けない実力と評価が誇らしい」

2018年に登場した現行型は、ラダーフレームを踏襲。新型ディフェンダーがモノコックに移行したことを考えると、ますますジムニーの存在価値が際立つ。価格は148万5000円〜。

ジープ・ラングラーにもランドローバー・ディフェンダーにも負けない実力と世界的な評価を獲得しているオフローダーが、日本にあることの誇りを味わいながら乗りたい。もっと乗りたいクルマがたくさんあるのであと回しになっているが、運転人生を終える前に一度は所有したい。

3台目:モーガン3ホイラー

「未来へ行ってみたいけど、過去にも戻ってみたい」

その車名通り、フロント2輪、リヤ1輪の3輪車。パワートレーンは2.0ℓV型2気筒エンジンとマツダ製5速トランスミッションを積む。価格は781万円。

燃料電池車という新しいモノへ興味があるのと同じように、プリミティブなモノへも興味は尽きない。未来へ行ってみたいのと同じように過去へも戻ってみたい。3ホイーラーが最もプリミティブなクルマというわけではないのだろうが、象徴的な姿をしているのでそういうモノの代表として。

■塩見智(しおみ・さとし)

1972年岡山県生まれ。関西学院大学文学部仏文科卒。ベストカー編集部、NAVI編集部を経てフリーランスのエディター/ライターへ。自動車専門誌、ウェブサイトなどへ寄稿中。

『人生最後に乗るならこの3台』は毎日更新です

人生で、あとどれだけクルマに乗れるだろうか。一度きりの人生ならば、好きなクルマのアクセルを全開にしてから死にたいもの。ということで、『乗らずに後悔したくない! 人生最後に乗るならこの3台』と題して、現行モデルのなかから3台を、これから毎日、自動車評論家・業界関係者の方々に選んでいただく。明日の更新もお楽しみに。(モーターファン.jp編集部より)

【過去記事:乗らずに後悔したくない! 人生最後に乗るならこの3台】

アルピーヌA110のハンドリングは、これまで運転したクルマの中で最もピュア!(工藤貴宏編)

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