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【毎日更新・輸入車ベスト3(生方聡編)】第1位:フォルクスワーゲン・ゴルフ/第2位:アウディA2/第3位:ポルシェ・ボクスターS 【人生最高の輸入車を選ぶ】フォルクスワーゲン・初代ゴルフを運転したときの感激はどんなクルマも超えられない(生方聡)

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これまでの人生において、所有したり試乗したりした輸入車のなかからベスト3を業界人に選んでいただく本企画。生方聡さんの生涯ベスト輸入車は、フォルクスワーゲンの初代ゴルフ。ゴルフは今でもコンパクトカーのベンチマークだが、生方さんにとって初代は格別な存在のようだ。

TEXT●生方聡(UBUKATA Satoshi)

第3位:ポルシェ・ボクスターS・前期モデル(2004年-/987型)

「セカンドカーとして買ったはずなのに...!」

一度その楽しさを知ってしまうと、ふとした瞬間にまた乗りたくなるのがオープンカー。その少し前まで4シーターのフォルクスワーゲン・ニュービートルカブリオレに乗っていたが、もっと走りが楽しめるクルマを...ということで気になっていたのがポルシェ・ボクスター(987)だった。

とはいえ、新車はハードルが高いし、中古車だと好きなマニュアルがなかなか出てこない...と思っていたら、あるときボクスターSのマニュアルの情報を発見。とりあえずひやかし半分でポルシェセンターに行ったはずが、気がついたら手付金を払っていた(笑)。

人生初のポルシェは、ワンディングロードでの軽快な身のこなしや、回したときに背後から聞こえる自然吸気の水平対向6気筒エンジンのサウンドなどが実に気持ちよかった。一方、街中を流すような場面でも、ソフトトップを開け放つだけでスポーツカーの興奮が味わえたから、セカンドカーとして買ったはずなのに、ボクスターSばかり運転することに。

実際に手に入れてみると肩肘張らずに乗れたポルシェのエントリーモデル。またいつか一緒に暮らせる日が来るといいのだけれど。

第2位:アウディA2(1999年-)

「アルミスペースフレーム構造を採用した孤高のコンパクトカー」

クルマにとって、ボディ剛性が高いことと軽いことは正義である。以前、クルマの開発者から聞いた言葉だ。これを実現するため、市販車のなかにはアルミボディのクルマがいくつかあるが、そのほとんどはボディサイズが大きな高級車やスポーツカーだ。アウディでも、歴代のA8やR8がASF(アウディスペースフレーム)と呼ばれるアルミボディを採用しているが、そのASF技術でつくりあげてしまったコンパクトカーがある。それがアウディA2だ。

アウディらしい端正なデザインで、最先端のアルミボディ技術を包み込んだA2は、理系の私のハートを鷲づかみ。しかも、たまたまドイツのネッカーズルムでA2の工場見学をしたのものだから、A2への思いは募るばかりだった。しかし、ガソリンエンジン仕様にオートマチックや2ペダルマニュアルが用意されなかったことから、日本に正規輸入されることはなかった。

それでも何台かは日本に並行輸入され、1.6リッターエンジンを積む後期型の中古車に出逢うことに。自然吸気の1.6リッター直4直噴ガソリンエンジンは、最高出力が110psに過ぎないが、1060kgと軽いA2を走らせるには十分すぎる性能。快適な乗り心地、軽快なハンドリング、優れたスタビリティを誇るのは、軽く剛性の高いボディのおかげである。

その後、我が家の駐車場に棲み着いているA2。現代のクルマのように、先進運転支援システムのたぐいは付いていないが、ついドライブに連れ出したくなる、魅力あふれるコンパクトカーである。

第1位:フォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年-/初代)

「活発なエンジンや気持ちの良い走りは古さを感じさせない」

はじめて初代ゴルフを運転したのは、1998年。ゴルフ1のデビューが1974年だから、24年遅れでゴルフ1に触れたことになる。

もちろん、それ以前にゴルフ2やゴルフ3、そして、デビューしたばかりのゴルフ4に乗る機会があり、自動車の世界におけるゴルフの偉大さは知っているつもりだった。「小型車のベンチマーク」と言われたゴルフに乗ると、サイズのわりに広い室内や、矢のように突き進むスタビリティ、長時間運転しても疲れ知らずの快適さなど、その良さをいつも実感することができた。

しかし、乗ったときの感動というか、衝撃は、ゴルフ1には敵わない。はじめて運転したゴルフ1は、その時点で15年落ちというコンディションだったが、活発なエンジンや気持ちの良い走りは古さを感じるどころか、当時でも十分通用する楽しさがあった。もしも、デビュー当時に運転していたら、その感激は倍増していたに違いない。

その後、1999年と2013年に中古のゴルフ1を購入し、短いながらも楽しくゴルフ1と暮らせたのは貴重な経験。現代のゴルフも魅力的だが、ゴルフ1を初めて運転したときの感激を超えることはないだろう。

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