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新型メルセデス・ベンツSクラス | 最高級のさらに先へ! 後輪操舵やARヘッドアップディスプレイなど新技術のオンパレード

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すべてのラグジュアリーセダンの規範となる存在が、メルセデス・ベンツのフラッグシップを務めるSクラスだ。今回、8年ぶりのモデルチェンジを受けて7代目が登場した。持てる先進技術が惜しげなく投入され、ライバルたちが蒼白となる、意欲的かつ先進的なモデルとなっている。

新型Sクラスはディーゼルとガソリンハイブリッドを用意

メルセデス・ベンツのフラッグシップセダン「Sクラス」がこの春フルモデルチェンジ(W223型)しました。国内導入は3.0L直列6気筒のディーゼルターボとガソリンターボマイルドハイブリッドの2タイプのエンジンが導入され、全モデル9速ATと4WDになっています。さらに標準ボディとロングボディが用意され、ガソリンのロングボディに試乗してきました。

試乗車は「S500 4MATIC ロング」で本体価格1724万円、オプション込みで2002万8000円。オプションの内容はAMGラインが99万8000円、リヤコンフォートパッケージが125万円、ARヘッドアップディスプレイ41万円、3Dコクピットディスプレイ13万円といった装備が追加されています。

エンジンは直列6気筒3.0Lターボ。もはや大排気量はAMGに任せて、必要にして十分な排気量のほうがスマート(賢い)に見える時代になりました。M256型は435ps/520Nmあり、いかにロングボディといえど十分な出力です。そしてエンジンとミッションの間に48Vのモーターを装備し、エンジン始動や加速アシスト、ギヤチェンジアシストするマイルドハイブリッドなのです。

走行性能のハイライトは四輪操舵。リヤタイヤがハンドルに連動して操舵されます。低速域では逆方向に、高速域では同じ方向に切れます。これは低速時は小回りが効き大きいボディを感じさせない取り回しの良さに繋がります。反対に高速域ではコーナリングの安定性を高める効果があり、誰もがその恩恵を感じることができます。

ボディサイズは全長5320mm、全幅1930mm、全高1505mm、ホイールベース3215mmとバカデカイですが、その四輪操舵によってCクラスを扱っているくらいにしか感じません。サスペンションはエアサスペンションでゆったりとしなやかに動き、高級感をたっぷりと感じさせますが、カーブを曲がれば、どっしりとした安定感があってふわっとした不安定さは微塵も出てきません。これも四輪操舵の効果なのです。

標準ボディの全長は5180mm、ロングボディは5290mm。オプションのAMGラインを装着すると+30mm。全幅は1920mm(AMGライン装着車は+10mm)、全高は1505mm。
3リッター直6ガソリン+48Vハイブリッドを搭載。エンジンは435ps、モーターは22psを発生する。リチウムイオンバッテリーの容量は約1kWh。
メルセデス専用の「MO」マークに「S」が付き「MO-S」。サイレントを意味した静粛性の高い専用タイヤを装着する。

世界初!フロントウインドウにナビゲーションの案内を表示

そしてもっともインパクトがあるのがインテリアでしょう。Sクラスをドライバーズカーとするか、ショーファードリブン(運転手付き)とするか、それはあなた次第ですが、ドライバーズカーとしてみた時、ナビやMBUXによるコンシェルジュサービスはハイレベルです。

最先端のメーターは3D表示され立体的に見えます。AR(拡張現実)を使ったヘッドアップディスプレイは地面の10m先に進行方向が表示され、コンソールにあるナビ画面にはリアルな映像上に矢印が表示されます。これでエラー激減です。

そしてレベル2の高度運転支援技術のレベルも上がっています。考え方は運転支援ですので、ドライバーの運転をサポートする技術で、危険なときは緊急ブレーキなどが自動で作動する仕組み。だけど、実際にシステムを作動させて高速道路を走ると、システムで運転するのを人間がサポートしている気分になります。こうした勘違いが起こるほどシステムの精度が高く、システムが苦手とするシーンだけちょいと手を貸してあげればということが起こります。

MBUXはご存知のように会話型AIを搭載し、アップルのシリやアレクサ、OKグーグルなどと同じベクトルにあるコンシェルジュサービスです。こちらもどんどんレベルが上がり、渋滞時「目的地には何時につくの?」と聞けば「この先の渋滞があと1時間あり、目的地には14時30分ごろになります」といったような返答があります。ぜひご体験を。

そして新世代ステアリングにも言及します。これはタッチ式の静電タイプが多数搭載されました。つまりスワイプができます。オーディオ音量も親指を上下にスライドさせれば変化します。もちろんMBUXの「ハイメルセデス」でも「音量を下げて」と言えば自動で下げてくれます。

こうした静電スイッチはスイッチの概念がなく、次世代電子デバイスの未来感があります。ボタンを押すとか、スイッチを入れるという動作でなく、触るだけで稼働するので極めてシンプル。マイクロソフトの社長だった成毛眞さんの著書にも「テクノロジーを否定するのは大衆」とありますが、Sクラスに乗る方なら次世代を見据えたビジネスエリートでしょうから、容易に受け入れられると思います。

さて、リヤシートです。こちらはショーファー的使い方の視点。実はSクラスには以前から右/左のハンドルが用意されています。ハンドルの位置が異なれば型式認定を取得する手間と費用が増え、通常どちらかに絞りますが、Sクラスには両方用意されています。

つまり、昔から左ハンドルの愛好者が多いことと(筆者も左ハンドル好き)、ショーファーでは運転手が後席ドアをすぐに開ける動作に入れるため、左ハンドルがいいという理由もあるのでしょう。Sクラスには左/右のニーズが高いというわけです。

そのリヤシートはマッサージ機能やオットマンの装備、リクライニング角度の大きさなど、ファーストクラスか?というおもてなし感があり満足度は高いと思いますが、今回のSクラスは先程のMBUXがドライバーだけでなくリヤパッセンジャーも認識するのです。

リヤシートからMBUXに「はいメルセデス、温度を下げて」と言えば「室内を21度に設定します」と応えます。そのとき、アンビエントライトが発話者、このときはリヤパッセンジャーがハイライトされ、誰の言葉を認識したのかわかるようになっています。こうしたおもてなしテクノロジーもSクラスならではでしょう。

大面積のウッドトリムがインパネを覆うインテリア。センターディスプレイは12.8インチ。
ハンドル位置は右と左の両方を用意。シートポジションは生体認証(ドライバーの顔、指紋、声)を用いて4種類の設定が可能。
後席には世界で初めてSRSエアバッグを装備する。写真はオプションのフットレスト付きエグゼクティブリヤシートで、バックレストが43.5度リクライニングしつつ、レッグレストが約50度せり上がる。
メーターは警告やACCの作動状況などを3Dで表示可能。ハンドルはユリの花をモチーフにしたメルセデスの最新世代のもの。
ハンドルスイッチはスワイプ操作が可能。
左はオーディオ系、右はACC系のスイッチを配置。
ナビゲーションの案内を、フロントウインドウに投影する機能を世界初搭載。目線を逸らさずに進路を確認することができる。
センターディスプレイには、より詳細な案内が表示される。

メルセデス・ベンツS500 4MATIC ロング・主要諸元

■ボディサイズ
全長×全幅×全高:5290×1920×1505mm
ホイールベース:3215mm
車両重量:2170kg
乗車定員:5名
最小回転半径:5.5m
燃料タンク容量:76L(無鉛プレミアム)

■エンジン
型式:M256
形式:水冷直列6気筒DOHCターボ
排気量:2996cc
ボア×ストローク:83.0×92.3mm
最高出力:329kW(435ps)/6100rpm
最大トルク:520Nm/1800-5800rpm
燃料供給方式:電子制御式燃料噴射(直噴)

■モーター
型式:EM0014
形式:交流同期電動機
定格出力/最高出力:10ps/16ps
最大トルク:250Nm

■駆動系
トランスミッション:9速AT
駆動方式:フロントエンジン+オールホイールドライブ

■シャシー系
サスペンション形式:Fマクファーソンストラット・Rトーションビーム
ブレーキ:Fベンチレーテッドディスク・Rベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:255/50R18

■燃費
WLTCモード:11.0km/L
市街地モード:7.2km/L
郊外モード:11.6km/L
高速道路モード:13.7km/L

■価格
1724万円
※諸元はオプション非装着のもの

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