カブらしくもありカブらしくもないEURAKA

コンプリート車両のEUREKA(エウレカ)。

スーパーカブをベースにするものの、カブらしくないスタイルを追求しているGARAGE521。店主の若尾祐基さんが学生時代から続けてきたカスタムスタイルの集大成であり、コンプリートカスタムとして6種類のスタイルを販売している。今回紹介するのは6種類あるうちフラッグシップたるSTYLOに次ぐグレードとも呼べるEURAKA(エウレカ)で販売価格は60万円(税別)だ。

ベース車は角目のスーパーカブ90カスタムだ。

GARAGE521によるコンプリート車の多くはスーパーカブ最大の特徴であるハンドルやレッグシールド、リヤキャリアを取り去り前後フェンダーも無くしてしまう手法を採用する。ところがこのEUREKAにはレッグシールドが残されている。とはいえ形状がスーパーカブと異なる。サイドカバーともども純正カスタムとも呼べるリトルカブ用に変更されているのだ。だからポップな印象を与えてくれるのだが、スタイルの決め手はやはりタイヤ。フロントフォークを加工したフロントタイヤは90/90-17サイズ。フェンダーをカットしてボディを若干広げられたリヤタイヤは120/80-17サイズとなっている。

ボディはトヨタ純正のグレーで塗装されている。

純正ハンドルはヘッドライトが一体になっているため誰が見てもカブだとわかるスタイルだが、GARAGE521では純正ハンドルを残すことはまれ。EUREKAではチョッパーハンドルを装着して大きめのヘッドライトと組み合わせている。ライディングポジションに不安を持つ人もいるかもしれないが、GARAGE521オリジナルのソロシートとの組み合わせは意外にも自然なもの。違和感なく乗れるはずだ。以下は写真で紹介しよう。

ヘッドライトはベーツの5.5インチ。直下に間隔を詰めたスピーダーウインカーを装備。
GARAGE521としては珍しくレッグシールドが残るが、これはリトルカブ用を移植したもの。
GARAGE521オリジナルのソロシートを装備する。テールランプステーにも注目。
メッキのチェーンガードとリヤショックで雰囲気は抜群。サイドカバーはリトルカブ用だ。

ミリタリー感あふれるアーミーチョッパー

ハンドルマウントのミラーが印象的なアーミーチョッパー。

次に紹介するアーミーチョッパーは6種類あるコンプリートスタイルとは別のもの。次に紹介するSTANDARDを基本スタイルとして、より発展させたかたちだ。決め手はフリスコハンドルとタイヤ。前後に履かせているのは3.00-17サイズで、GARAGE521とモトチャンプがコラボして生まれたDURO DM521。クラシカルなトレッドパターンが印象的で、チョッパー系スタイルとの相性は抜群。3.00サイズではあるもののフロントフォークを加工することなく装着可能なので、自分でカブをカスタムしているユーザーも必見。GARAGE521で1本9,000円で販売している。

100mmほどロングホイールベース化されている。

ベースになったのはスーパーカブ50。セル付き3速仕様でボアアップなどは行わずハイカムシャフトとビッグキャブレター、ドラッグパイプマフラーを装着。排気量を変えずにスパイスを効かせた出力特性として、チョッパースタイルの走りをより楽しめる仕様となっている。もちろん原付免許しかないユーザーでも乗れるし、2種免許以上をお持ちならボアアップする楽しみも残されている。

タイヤは前後ともにDURO DM521の3.00-17を履いている。

横から見ると一目瞭然なのだが、リヤタイヤの位置が後退している。これはノーマルのスイングアームを延長加工することで100mmロングなホイールベースとしているため。伸びやかさをプラスすることで、よりチョッパーとしての魅力を高めているのだ。ソロシートとグラブバーによりテールエンドまで魅せるスタイルが完成した。STANDARDで物足らなければ、ぜひ参考にしてほしいスタイルだ。

EUREKAと似た灯火類だが、こちらは4.5インチのベーツライトにしている。
メーターやスイッチはGARAGE521で販売しているものだ。
ノーマルのスイングアームを100mm延長してある。マフラーはドラッグパイプだ。
ソロシートと相性の良いグラブバーもGARAGE521で販売している。

ツヤ消し塗装のSTANDARD

コンプリート車両の中ではBASICに次ぐSTANDARD。

最後に紹介するのは以前の記事でも紹介したGARAGE521コンプリート車両のBasicの塗装違いであるSTANDARD。前回紹介したBasicでは純正塗装のままカスタムが施されたものだが、STANDARDでは純正塗装を剥離してツヤ消しブラックとしているのが違いだ。42万円(税別)という価格ながら今回の車両ではマフラーが変更されていて、ストックのSTANDARDだと純正マフラーという違いがある。

以前の記事で紹介したBasicをつや消し塗装としたスタイル。塗装の違いで印象が変わる。

また通常のSTANDARDはスーパーカブ50をベースにするが、今回の車両はスーパーカブ90カスタムがベースになっている。50をボアアップすることも可能なので、どのベース車にするかはGARAGE521に相談してほしい。50をベースにする場合はソロシートが基本だが、この90ベースだとコブラシートを選ぶこともできる。またツヤ消し塗装以外にも自動車用カラーであれば何色にでもできるので、その点もGARAGE521に相談するといいだろう。いわば自分好みの1台にすることができる自由度がある。

ベースがスーパーカブ90カスタムでセル付き3速エンジンとなっている。

ひと目見て違和感を覚えるカブユーザーもいることだろう。そうなのだ、ボディだけではなくエンジンまでツヤ消し塗装とされているのだ。塗装の剥離や全塗装、パーツ磨きまで自社内で完結させることができるのもGARAGE521の特徴であり武器でもある。この車両ではノーマルホイールのままなのだが、見事なメッキの輝きを得ている。これはブレーキドラムなどにも言えることで、メッキ部がさびているとせっかくのカスタムも台無しになる。細かな点まで抜かりないのがGARAGE521の車両なのだ。

ノーマルホイールにダンロップK98の3.00-17タイヤを装着。
シンプル極まりないチョッパーハンドルまわり。
タンデム可能なコブラシートもGARAGE521で販売しているものだ。