ライディングの基本は、オフ車のコイツで学んだ

私の愛車第1号は、ヤマハのオフ車DT50。先輩から順に原付バイクを所有し、同じモデルを避けたくて残った選択肢からDT50を選びました。最高出力はメーカー自主規制値いっぱいの7.2psで軽いし、見た目は50ccっぽくないし、微妙にフルサイズじゃないから小柄な体格でも足が届いたのがヨカッタ(笑)。

偶然にも規制前モデルを入手したのでリミッターがなく、最新のロードモデルより速かったのが痛快だったな~。田舎暮らしなので、不整地も気にしないで走れる使い勝手の良さも最高でした。

限られたパワーを6速ミッションで使い切るのが楽しく、ライディングの基本を覚えるのに原チャリは最適! DT50で操作やバランス感覚を磨き、飛び込み試験の5回目で中免(今の普通自動二輪免許)を取得できたのは今でも二輪人生の勲章です。中免取得後はゴロワーズカラーのFZR400が欲しくて、でも買えなくて……DT50を青く塗ったのがカスタムへの目覚め? 原付だから躊躇せず大胆に塗っちゃいましたね。

こちらが川島秀俊さんの愛車第1号だったヤマハDT50。中免取得後、憧れていたゴロワーズカラーのFZR400には手が届かず、ならばDTを塗ってしまえ! と大胆ペイント。原付だからこそ思い切れた、青春カスタムの原点だ。

1982年登場のヤマハDT50はこんなバイク

1982年に登場したヤマハDT50。50ccながら水冷2ストエンジン、6速ミッション、前19/後17インチホイールを備えた本格派の原付オフロード。川島さんが語る「50ccっぽくないし、微妙にフルサイズじゃない」というサイズ感も、扱いきれるというこのモデルの魅力だった。

DT50は、50ccクラスに“スーパートレール”の世界を持ち込んだ原付オフロードモデルだ。当時のヤマハ資料では、同じ年に登場して高い評価を得ていたDT125と同一コンセプトのもとに開発されたモデルとされ、水冷エンジンの採用とオフロード性能の追求によって、50ccクラスらしからぬパフォーマンスとトータルバランスを実現した一台だった。

エンジンは49ccの水冷2スト単気筒で、最高出力は7.2ps。そこに6速ミッションを組み合わせることで、限られたパワーをしっかり使い切れる設定になっていた。足周りはフロント19インチ、リア17インチ。250ccクラスの本格オフロードモデルに多かった21/18インチほど大柄ではないが、50ccとしては十分に存在感のあるサイズで、川島さんが語る「見た目は50ccっぽくない」「でも足が届いた」という感覚にもつながってくる。

DT50のおもしろさは、単に速い遅いだけではない。軽い車体でバランスを取り、クラッチをつなぎ、シフトを選び、路面に合わせて体を使う。田舎道や未舗装路も気にせず走れる使い勝手の良さも含めて、原付ながらバイクの基本が詰まっていた。川島さんが「ライディングの基本を覚えるのに原チャリは最適!」と語るのも納得の一台だった。

主要諸元|1982年 ヤマハDT50

発売時期:1982年
エンジン:水冷2ストローク単気筒
総排気量:49cc
最高出力:7.2ps
変速機:6速
ホイール:前19インチ/後17インチ
発売価格:16万9000円

※この記事は月刊モトチャンプ2025年3月号を基に加筆修正を行っています

【モトチャンプ編集部】