ビンテージ自転車をイメージしたバーハンドル仕様と、フェンダーチョップによる軽快なスタイルが特徴。太めのスポークも足元のアクセントになっている。

レストアをきっかけに自分好みのカブへ

一見すると大幅に手を加えたカスタム車に見えるが、もともとはレストアを兼ねて製作されたというから面白い。オーナーのカイさんは取材当時18歳で、板金塗装の職人として修行中。自身の技術を磨く意味も込めながら、フェンダーチョップやレッグシールドの加工、ペイントなどを自ら手掛けて現在のスタイルへと作り上げた。

ベース車のプロポーションは大きく変更しておらず、車高やホイールベースはノーマルのまま。それでも印象がまったく違って見えるのは、各部の加工とカラーリングによるところが大きい。必要以上に車体構成を変えず、手を入れるポイントを絞り込んでいるのも、このカブの特徴だ。

キャンディグリーンとバーハンで“ビンチャリ”ルック!

最大の見どころは、見る角度によって表情を変えるキャンディグリーンのボディ。塗料にはハウスオブカラーを使用し、深みのある発色に仕上げている。オーナー自身が板金塗装の職人ということもあり、単に色を変えるだけでなく、塗装そのものをカスタムの主役としているのがポイントだ。

アルキャンハンズ製ワイドハンドルにZⅡタイプのグリップをセット。配線をハンドル内部に通すことで、ハンドル周りをすっきりと仕上げている。

さらに、ビンテージ自転車好きというカイさんの好みを反映してバーハンドル化。アルキャンハンズ製ワイドハンドルにZⅡタイプのグリップを組み合わせ、配線はハンドル内部へ通してすっきりと処理している。太めのスポークを組んだホイールも含め、旧車的なバイクカスタムとは少し違う“ビンチャリ”テイストが個性を際立たせる。

大改造に頼らず加工とセンスで魅せる

ブラックにペイントしたレッグシールドに、ヨシムラ製TM-MJN22キャブレターを装着。キャンディグリーンとのコントラストも印象的だ。

エンジン本体はノーマルを維持しながら、ヨシムラ製TM-MJN22キャブレターを装着。マフラーはSP武川製、リヤショックにはOKD製、シートにはJILLS製を採用するなど、ポイントを押さえてパーツを変更している。一方で、カスタムの中心となっているのは市販パーツの投入ではなく、自身による加工やペイントだ。

フェンダーチョップしたリヤ周り。OKD製リヤショックやJILLS製シートを組み合わせ、レトロな雰囲気を高めている。

レッグシールドはブラックに塗装してキャンディグリーンの車体を引き締め、フェンダー周辺にも加工を施して軽快なスタイルを演出。ノーマルの基本構成を大きく崩すことなく、ペイント、加工、パーツ選びによってここまで雰囲気を変えられるのが面白い。レストアから始まった一台ながら、カイさん自身の技術と好みが色濃く反映されたスーパーカブ90に仕上がっている。

撮影したのはこのEVENT!

「奈良カブミーティングVol.12」
■日時:2022年5月1日(日)
■開催地:唐子・鑓遺跡史跡公園(奈良県)

こちらの車両は日本一参加者が集うカブイベント「奈良カブミーティング」で撮影されたもの。詳細はこちらのSNS(奈良カブ)をチェック!


【モトチャンプ】